【買取実績】1980~1990年代TRPG関連文庫・書籍多数/ロードス島戦記・モンスターメーカーほか

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1980~1990年代TRPG関連文庫・書籍多数 トップ画像

80年代から90年代にかけてのテーブルトークRPG(TRPG)関連の本を多数お譲りいただきました、ありがとうございます!

海外では1974年に登場した『ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)』によって、一気に人気のホビーとなります。国内でも一部の先進的なプレイヤーが英語版などを楽しんでいましたが、やはり1983年のファミコン登場以降のビデオゲームの影響でRPG的ファンタジー世界が普及したことが大きいですね。

しかし、そのために80年代半ば以降は「RPG」という言葉は一般的にはビデオゲームのものとして普及していきました。そこでアナログのRPGは「テーブルトークRPG」という新たな和製英語で再定義されます。このころTRPGのゲームデザインやプレイをした人たちが、やがて小説やイラストなどの創作活動に、ビデオゲームのスタッフなど、新たな送り手になっていく例も多かったようです。

『DUNGEONS &DRAGONS』関連書籍

現在のファンタジーものの一般常識的な知識のほとんども、日本ではこの時期に整えられました。例えば80年代初期あたりだとエルフは妖精のフェアリーと混同されがちだったフシがあります。人間サイズで「長い耳」「美形」「長命」「高潔」などで固まったエルフのイメージは、『ロードス島戦記』で描かれたディードリットの影響が強いといわれています。もっともここ数年は『江戸前エルフ』(エルダ)『ダンジョン飯』(マルシル)『葬送のフリーレン』(フリーレン)その他、エルフといえばポンコツ、みたいな流れになっていますが。

話は逸れましたが、お譲りいただいた中から、代表的なタイトルを採り上げてみましょう。

『ロードス島戦記』

『ロードス島戦記』RPGリプレイ 表紙

「RPGリプレイ」とは、実際にプレイしたゲームの内容や進行・結末を再現したものです。もちろん単なる記録ではなく、ストーリー仕立ての読み物としてまとめられ、ある意味ゲームマスターもプレイヤーも完全には予想し得ない進行と結末へと向かう様子が描かれます。

実際にプレイせずともそのゲームのキャラクターや世界観に触れることができるわけですね。そうした中で魅力あるタイトルは、完全にストーリーとして再構成されてノベライズされることが多くなります。『D&D』のリプレイからスタートした『ロードス島戦記』は、そうしたタイトルの中で最も成功した作品の一つと言えるでしょう。

ゲームマスターだった水野良自身によってノベライズされ、コミック、アニメ、ビデオゲーム化などのメディアミックス展開が行われました。日本におけるファンタジー作品の基礎を作り上げた作品といえるでしょう。

例えば最初のエピソードである『灰色の魔女』は、若き騎士パーンを中心に、精霊使いのエルフ(ハイ=エルフ)ディードリット、神官エト、魔術師スレイン、盗賊ウッド・チャック、ドワーフの戦士ギムなど、パーティー構成もスタンダードなものです。もちろんこれは基本中の基本である『D&D』のリプレイが原型なので当然といえば当然ですが、やはり王道からスタートするのは作品世界に対しての「とっつきやすさ」が格段に違いますね。

ビデオゲームのRPGよりは高い年齢層が対象であることもあり、登場人物間の恋愛感情や野心からの仲間の暴走など、一筋縄ではいかない展開も魅力でしたし、群像劇として各人を掘り下げる構成にもなっていました。ただ、その分スタンダードすぎる主人公のパーンが若干影が薄い印象はあったような気がします。個人の感想です。

『モンスターメーカー』

モンスターメーカーRPG ホリィアックス 表紙 

ファンタジーTRPGの世界をベースとしたカードゲームとしてスタート。のちにボードゲームやビデオゲーム、コミック、小説など幅広く展開します。本作の特徴としては、本体であるカードゲームを含むほとんどの作品のデザインや、コミックなども含むビジュアルを九月姫が担当している点でしょう。やわらかさを感じるキャラクターとモンスターたちによる世界観がどんなメディアでも共通となっています。

MAGIUS『天地無用!RPG 天地争奪戦』

MAGIUS『天地無用!RPG 天地争奪戦』カバー

富士見書房が提唱した、汎用のTRPG「MAGIUS」を使用したゲームブックです。『天地無用!』シリーズはOVAを起点に小説、アニメ、ゲーム、ラジオドラマ、コミカライズと幅広くメディアミックス展開をした人気作ですね。いわゆる「ハーレムもの」といえばその通りなのですが、冒頭はお茶の間空間が主な舞台だったのがやがて宇宙全体まで拡大するスケールの世界観は、SF作品としてもすぐれた作品でした。
「MAGIUS」は極力シンプルにした基本ルールを根幹として、そこに様々な作品の世界観に対応しオリジナルルールを組み合わせていくというものです。徹底的にライトユーザーに向けたシステムで、タイアップした作品の数だけ新たなTRPGを楽しめるわけです。

このほかにも多数のTRPG作品のリプレイやゲームブック、本家『D&D』のセットやTRPGの解説本やクイズ集などなど多数の書籍をお譲りいただきました。今回のお客様が幅広くTRPGを楽しんでおられたことが窺えます。

現在のTRPGはPCを使ってネット上で再現したり、従来通りのオリジナルTRPGを、複数人数がチャットを使って場所を選ばず楽しむなど、半デジタル・半アナログともいえるプレイも行われているようですね。今回お譲りいただいたゲームブックも、新しい世代がそのまま当世風に楽しめるのは素晴らしいですね。

たいむましんでは各種TRPG関連書籍の買取をお待ちしております。あなたが愛ししたファンタジー世界が、世代を越えて楽しまれるのは素晴らしいことだと思います。押し入れの隅にしまったブックの数々を、どうぞお譲りください!

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