ボードゲーム遊び方紹介 第74回 『ほしあわせ』 (前編)
カードゲーム『ほしあわせ』を紹介します。
『ほしあつめ』
プレイ人数:2~8人
プレイ時間:15分~
対象年齢:6才~
ゲームデザイン:中村誠
製品版販売:株式会社バニーイヤー
カードは全部で36枚あります。
内訳は、おひつじ座からうお座まで12星座の説明が入った説明カードが12枚、夜空と星座のみを写した星座カードがそれぞれ2枚ずつ計24枚です。
説明カードには、星座を見分ける「見つけポイント」が書かれています。
遊び方は3種類です。カードと同じ大きさの説明書が入っていますので、なくさないよう要注意。
1つ目の遊び方は、ほしあわせです。
まずは、24枚の星座カードをよく切って、テーブル上に「ほしあわせ」と大きな文字の入った裏面を並べます。
手番はじゃんけん勝った人、もしくは一番最近星を見た人からスタートし、時計回りで交代していきます。
- 自分の手番が回ってきたら、プレイヤーはテーブル上のカードを2枚めくります。
- 同じ星座だったらカードをゲット。もう1回プレイを行えます。
- 違う星座だったら、カードを裏面にして、テーブル上の好きな位置に移動できます。
- 場にカードがなくなったら終了、一番多くカードを取れた人が勝ち、という内容です。
つまり、トランプでいう神経衰弱と同じ流れになっています。
今回は、2人でプレイしました。トランプよりもずっとカードの枚数が少ないので、すぐ終わると思いきや。
まったく終わりません!
まず、2人とも、星座の形を把握しておりません。星座は星占いと同じなので、名称は知っています。でも、形までは覚えておらず。
天文部が出てくる小説を書いたことがあるのに、実は私、夜空の星をほとんど見たことがありません。いえ、まったく見えなくはないのですが、東京の星空は見える星座が限られています。
オリオン座ならすぐに分かるのに……。
北極星なら北斗七星からもカシオペア座からも見つけられるのに……。
知識のある人なら、カードをめくっただけで何座かすぐに分かるのでしょうか。
とにかく、ゲームを進めてみました。
……これ、終わるのだろうか。
さそり座やいて座は、他の星座カードと比べて夜空が明るいので、特徴が分かりやすいです。
それでも、私は失敗ばかりしています。
両者とも、星座で覚えるのではなく、どういう特徴のカードがどこにあったと、カードの位置で記憶をしていきます。
先方さんは一等星を基準に、このカードはどこにあったので、まだめくってないカードはこれだと、コツを掴んできました。
けれど、私は自分がどのカードをめくったのかでさえも、記憶できません。サービス星座のさそり座を見つけ、ドヤ顔で次のカードをめくっても、まったく合いません。
残り2組みとなり、最終的にその2組みは私が取ることができました。
結果。
9対3。
先方さんの圧勝でした。
黒がメインのカードなので、地味に感じられます。
けれど、意外とかなり燃えます。
普通の神経衰弱に飽きてしまった人、星座の好きな人にはとてもお勧めです。
ゲームになれるまでは、カードをランダムに置くのではなく、4列×6枚のように分かりやすい配置に並べ、場所を変えないようにしているとゲームが進行しやすくなりそうです。
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以下のミステリ本にも寄稿されています。
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1973年生まれ
作家。2007年に宗形キメラ名義で二階堂黎人との合作『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』で作家デビュー。2009年には『マーダーゲーム』で単独デビュー。近刊は「少女ティック 下弦の月は謎を照らす」(行舟文化)
ボードゲーム好きで『人狼作家』の編集も手がけ、羽住典子名義でミステリ評論活動も行っている。
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