クロワのヴァイスシュヴァルツ道

WS WGP2020 店舗大会スタート直前 環境考察

公開日:クロワ

こんにちは、クロワです。
もうすぐWGP2020の店舗大会が各地で開催されますね。
コロナウイルスの影響で大型大会がほとんど開催されず、久しぶりの公式大会を楽しみにしている方が多いと思います。
もちろん僕もその一人で、できるだけ勝ち上がれるように頑張りたいです。

さて、今回の記事は環境考察です。
①使用者の多さ、②実際の強さ、③他のデッキとの相性
という3つの観点で、何個かのデッキを紹介します。
あくまで「僕の考え」で、「開催前の予想」ではありますので、100%鵜呑みにしてもよい情報ではないかと思いますが、少しでも参考になれば幸いです。

今回の記事は、やや長めです。
そんなに読めねえよ!って方の為に最後に簡易まとめを載せておくので、お忙しい方はそれだけでも読んでいってください。

それでは紹介していきます。

 

 

 

「冴えない彼女の育て方」SHS 宝扉デッキ


2019後期に追加ブースターが発売されて以来すぐに環境上位入りしたタイトル。制限改訂ではライバルが軒並み規制される中、発売から日が浅いこともありノータッチで繰り上がり環境最上位クラスとなり、そのまま環境上位に居座り続けていると思います。
究極のテンポデッキだと思っており、試合のテンポを取ることは他のどのデッキよりも優れているでしょう。
強いて言えば相手に固い山を形成されてしまった際の回答を持っていないことがデッキとして数少ない大きな問題点です。

デッキ内の多くのカードが4枚採用であり、毎試合の動きも安定しています。
また、中学生互換と朧互換が存在することから相手のリバース要求には滅法強く、さらにはリバース時に発動する効果を誘発させるためのチャンプアタックすら許さない動きが可能です。レベル3も、詰め+ヒールの役割を持つ扉連動の恵が、助太刀不可とアンタッチャブルまで持っているので、相手の多くの防御札を貫通できます。

この2点により、リバース要求の1連動や詰めを軸にしているタイトルや、防御札を活かして耐久するタイプのタイトルはかなり戦いづらくなっており、環境に大きな影響を与えている存在です。
当然、使用者もかなり多いと思います。使用者数、強さ、環境相性のどの面からみても、環境トップと呼んで差し支えないでしょう。大会に出る以上当たる確率が高い相手なので、どうすれば勝てるかは事前に準備しておきたいタイトルです。
しかし、実は後述のデート・ア・ライブにかなり不利を取ります。なので、デアラの数が多いようなら冴えカノの数は減っていくかもしれません。

 

 

「ソードアート・オンライン」SAO 門チョイスデッキ


2020年の頭に発売されたAnniversaryのパックで登場した新規軸が流行しています。その中でも最も多いのが門チョイスでしょう。
Anniversary特徴のテーマデッキでありながら、まるでグッドスタッフかのようなカードパワーの高さが特徴で、1枚1枚のカードがどれを取っても優秀な効果を持っています。
ある程度カードパワーにおんぶにだっこだとしても戦えてしまう高いスペックがあるため、作品人気も相まって使用者はかなり多いと思います。

しかし、実際使うとなると、普通に戦うだけでは「デッキとしての強み」はアンコールメタの存在くらいに留まります。レベル3チョイス連動は適当に使うと運ゲーにしかならないので、ここで複数ヒットできるように立ち回れるのが上手いSAO使いだと思います。
環境での立ち位置は、大きな苦手は無い分、大きな得意も無いという印象です。レベル1連動のパワーがやや高く、レベル1の助太刀を採用していることや、ほとんどの試合でレベル3の早出しヒールが試合に絡むことから、環境トップ候補の冴えカノにやや有利を取れるのは見逃せない良さです。

 

 

「転生したらスライムだった件」TSK 門扉デッキ


以前僕も記事にしたデッキ。
パっと見でめちゃくちゃ強そうな感じはしないからか発売直後はそれほど使用者が多い感じはありませんでしたが、徐々に情報が広まり、その強さは既に多くのプレイヤーが認識しているかと思います。

記事でも語った通り、普通に動く中で自然と思い出圧縮ができること、また光景がレベル0のキャラで存在するために試合を通じて光景を睨めることがデッキとして大きな強みです。その都合上対面に来た際は常に光景の恐怖に怯え続けることとなります。
前述の通り多くのプレイヤーが強さを認識しているので、使用者も当然多いでしょう。しかし、既にプレイングでの対応(1連動シズへのサイドアタック等)がある程度浸透していることや、アンコールメタを擁するSAOに不利を取ることから、冴えカノやSAOほどは使用者は多くないと予想しています。

 

 

「ラブライブ!サンシャイン!!」LSS 8電源


何度規制されても形を変えて蘇る不死鳥のようなデッキ。
最も多く強力な型は8電源だと思いますが、ラブライブサンシャインのプールは非常に強力なテキストが多く、「どう組んでも強い」というタイトルになっています。

8電源という極端なCX配分にも関わらず、「MIRAI TICKET 桜内梨子」がレベル応援でありながら手札を整えるテキストをしているため、かなり手札の質は安定します。確実に回収できるのはレベル0のみですが、そのレベル0が強いカードばかりです。

環境的には、1000/1のCXが8枚のデッキが多い中で8電源ということで、スピードゲームに置いて行かれがちなのがマイナスポイント。レベル1のパワーラインで勝る冴えカノも、CXを貼ってサイドアタックされ続けたらダメージ的には五分にしかならず、有利とまでは言えません。また、手札の量は多くないので、ヒールメタを持つグリザイアにも弱いです。更に、デアラもマイリトルシドー採用だとミラチケ梨子が処理されてしまい苦しくなります。
それでも、単純なデッキとしての強さと、圧倒的な作品人気により、使用者は冴えカノに次ぐレベルの多さだと予想しています。

 

 

「グリザイアの果実」GRI 扉門


コロナウイルスの影響で大会が開かれなくなってから発売したので、なかなか情報が出回らず最近になってようやく形が見え始めたタイトル。最大の特徴はヒールメタの存在で、ヒールの重要性はヴァイスシュヴァルツのプレイヤーは誰もが認識していることからそれだけで使う理由になれるタイトルです。

環境的にみてもヒールメタを避けられる千鳥ヒール等を多く採用しているのはSAOとかろうじてこのすば(型による)ぐらいであり、環境的にはかなり刺さっていると言えます。ブン回りした冴えカノは朧互換の連動を毎ターン打ち、サイドを繰り返してヒールメタを飛ばさせないプレイが可能ですが、宝を毎ターンとなるとそれなりにハードルは高いですし、飛んでさえしまえばぶっ刺さります。

ただし、ヒールメタの内容が手札要求なので、過去のストック要求と比べるとヒールメタ1枚あたりのプレッシャーは低く、メタとして機能させるためには複数枚(できれば3枚以上)を飛ばしたいです。また、ヒールメタがそれ以外に効果を持っていないことをはじめとして、全体的にカードの強さは控えめなものが多いです。
このことから分かる通り、適当に使ってただつよデッキではありません。プレイ難易度はそれなりに高いかと思います。
なので、使用者はそこまで多くないと予想しています。しかし、使ってくる人はかなり仕上げて持ってくると思うので、当たった際は脅威です。出されたヒールメタをどうするかなどを事前に決め、対策はしておくべきでしょう。

 

 

「この素晴らしい世界に祝福を!」KS 扉ストブ


追加後の軸が一定に定まってはいませんが、旧弾軸・新規軸どちらも強いと思います。ただ、僕はやはり旧弾軸が強いかなと思っています。
最大の特徴はレベル0の特殊相殺の多さ。「ソゲキッ カズマ」と「コスい発想 アクア」です。ソゲキの方はもともと存在しており周知されていますが、コスい発想の方は新規のカードでかなり環境に刺さっています。ボトム相殺がグリザイアのヒールメタやCharlotteのバーンメタ、冴えカノの多くのリバース時テキストに対して有効なのはもちろん、アラームでボトム送りを付与できるのが転スラのシズに刺さっています。
旧弾からある待ち伏せセットや資材差し押さえ、2枚残し逆圧縮も健在で、もともと強かったデッキがさらに強化されたような形になっています。

環境的に見て、先述の通り多くのデッキに有利が取れます。冴えカノ相手はこちらのリバース連動が踏めないのがややキツいですが、待ち伏せセットで流すことが可能なので大幅な不利はとらないと思っています。
ややカード単価が高いこともあり、使用者はそれほど多くないとは思いますが、グリザイアと同じく使ってくる人は仕上がってる率が高いと思うので、要注意タイトルであることは間違いありません。

 

 

「Charlotte」CHA 8門


Key Anniversaryで大幅な強化を受けたタイトル。僕も以前考察記事を書いています。
最大値は高いですが、安定感はやや劣る。刺さる相手は完封できるけれど、刺さらない相手はデッキパワーで負ける。そんなイメージです。

環境最前線!というよりはマイナー狩りが得意なデッキという立ち位置かと思います。シングル単価が高くデッキを組むハードルが高いことからも、使用者は少ないかと思います。
ただし、こちら側が本来と違う動きをするべき場面を作られる場合があるので、情報無しで対面するとまずいです。対面経験を積んでおくことが理想ですが、せめてどのようなカードが採用されていてどんな動きをするか程度は最低でも把握しておきたい所です。

 

 

「Band Dream!」BD 8門


バンドリには色々な型がありますが、最も要警戒なのはこの8門だと思います。
有咲が前列で1500パンプしてくる上に早出しでソウル減、という封殺性能の高いデッキで、有咲のならんだ盤面を崩せず毎ターンソウル減でダメージを与えられないまま試合終了なんてことも起こり得ます。バンドリには光景があるので、圧縮してキャンセルもらってる間に立て直す、というプランが取りづらくなっています。

ソウル減がアンタッチャブルに付与できないことから、一見冴えカノやCharlotteに不利に見えますが、この2タイトルは有咲の盤面を崩すことが厳しいので実はバンドリ側が有利です。なので環境的な立ち位置も悪くないと思っています。

問題はスプリガン等の手札入れ替えがあるわけでもないのに8門という事故まっしぐらCX配分である点。とはいえ、ソウル減連打がメインプランなので後半は問題ありませんし、4門にしてしまうとそれがうまくハマらなくなってしまうので仕方ありません。
デッキの動きとしても後半が本番なので、総じて試合前半が課題かと思ってます。

 

 

「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」SBY 扉電源


僕はこのタイトルを長く使っているので分かることですが、扉電源の青ブタは「一部のすごく強いカード」と「それを支える相性の良いカード」で形成されたデッキで、後者のカードはカードパワーの低いものが多いです。なので、前者を(特に大活躍)活かせない試合はそれだけでデッキパワー負けに直結しかねないです。

かつて使用者が圧倒的に多かった時期もありましたが、あの頃と比べると新弾が出るたびにバウンスが刷られていることからバウンスを持ったタイトルが環境のほとんどであり、その点はやや苦しいかと思います。とはいえ、バウンスはコストが重いものもあり、それを強要しているだけでも圧がかかります。
つまり、「対面したくないけど使って上がるのは難しい」タイプのデッキで、使用者には高い練度が求められていると思います。故に、使用者はそれほど多くはないかと思いますが、それでも対策がゼロだと詰みを作りにいけるデッキなので、他のデッキの構築に影響=環境に影響を及ぼしているという立ち位置ですね。

 

 

「ラブライブ!」LL 宝本


ストック圧縮と光景→逆圧縮、火力の高い詰めが魅力のタイトル。
宝本というCX配分や、手札の増える連動ではないことから、やや安定感に欠けるのがデッキの大きな弱点かと思います。というか、魅力はかなり多く、最大値も高いのに下火のような風潮が漂っているのはこの安定感の低さが大きな原因だと思っています。

ストック圧縮が綺麗にできるデッキですが、光景が蔓延しているのが環境的に苦しい。
タイトル人気が高いので、使用者は一定数はいると思いますが、それほど多くは無いでしょう。
前述の通り、最大値の高いデッキなので、対面に来た際は理想の動きをされないようにこちら側が立ち回ることが大切になります。ガン回りしたラブライブは環境とか以前の問題にどんな相手でも破壊してきます。さらに、光景→逆圧縮のコンボがあるので、劣勢から無理矢理ワンチャンを作ってくることもあるので、「どれだけ優勢でも勝つまでは油断しない」という立ち回りを徹底しましょう。

 

 

「デート・ア・ライブ」DAL 8電源・チョイス電源


新規タイトルで情報が少ない中でも環境的に無視できない新鋭。
型も定まってないかと思いますが、レベル3の電源連動は驚異的な強さをしていることもあり、デッキコンセプトを電源に一貫するための8電源か、電源と相性の良いグッドスタッフ寄りのチョイス電源が多いイメージです。

電源デッキは2/2を軸に面取りをし、ダイレクト面をもらいやすいことからダイレクトアタック3点が多くなります。太い打点なので、通れば大きい反面3面キャンセルを喰らうことも多々あり、その間に圧縮を作られて、どれだけ面を取ってもダメージが通せない山を作られてしまう危険が隣り合わせになっていました。
しかし、このタイトルはヒール持ちの電源連動という、電源デッキでならスっとデッキに入ってしまうカードが「光景」「逆圧縮」をどちらもやれてしまいます。これにより、面を取ったのに通らない山を作られてしまった、という展開を打破する能力をもった8電源デッキになっています。革命的です。

8電源なら更に、2/2のキャラと後列の「制服の十香」というカードを道中で絡めることで、相手ターンに山上を操作してキャンセルを狙いにいくことが可能です。自分のデッキ圧縮が得意なデッキではありませんが、この動きから試合を通じてのキャンセル数は多くもらいやすくなっています。

チョイス電源だと「マイ・リトル・シドー」という万能イベントが優秀すぎます。ハイライト再び互換の効果はそれしかできないと弱いけれど、選択肢の中にあると強いということを思い知らされます。4ルック効果はその効果のみでも採用の価値があるレベルですし、レベル3回収の効果もあるので手札に残り続けても最終的に強い使い方になります。なぜかチョイス連動がイベントも回収できるため、イベントを積んでも邪魔になっていないどころか回収手段が増えている点も強いです。
色の都合で「制服の十香」「マイ・リトル・シドー」の共存は難しくなっていますが、上手に組めば不可能ではないかもしれません。

そしてこのタイトルは貴重な宝扉冴えカノに有利が取れるデッキです。その原因は、「五河 士道」というカードにあります。

電源で1/1や2/2を立てると、冴えカノ側の朧互換はこれらを触れないので、「手札をキープするためにサイドアタック」か「手札を諦めてチャンプアタック」の2択を迫られます。しかし、「五河 士道」の登場時効果で一度思い出に飛ばすと、朧の連動効果は消えてしまうので、結局手札をキープすることができません。サイドアタックした場合はダメージ与えられない分損することになりますし、チャンプアタックしている場合はその時点で冴えカノ側が手札がどんどん枯れていきます。
ついでに8門バンドリのような、ソウル減系にも有利です。

「五河 士道」の登場時効果は今までも何枚か刷られていますが、効く相手効かない相手がいるのでその効果のみではデッキに採用したいカードではありません。しかしこのカードは、もう一つの効果が伊織互換なので、問題なく、そちらの効果メインで考えて複数枚投入されるカードです。その点が「マイ・リトル・シドー」と共通で強いポイントです。
新しいタイトルなので研究はまだまだ進んでいるとは言えないかもしれませんが、明らかなオーバーパワーのタイトルで、練度を無視してでも使いたいと思い持ち込む人が一定数いると思います。使用者予想は難しいですが、僕はかなり多くなるのではないかと思っています。

 

 

 

 

各タイトル簡易まとめ

SHS…環境トップ筆頭、ただしDALの存在が気がかり。
SAO…安定感が高いけれど強みを出すには腕が必要。
TSK…かなり強いけれど弱点もバレつつある。
LSS…デッキパワーとタイトル人気で使用者は多いものの環境的には厳しめ。
GRI…ヒールメタが環境に刺さるのが強み、デッキパワーは控えめでプレイ難度高め。
KS…環境的に刺さっており、使用者は練度の高い人が予想される。
CHA…マイナー・得意対面・初見殺し。
BD…環境逆風に見えて実はそんなこともないダークホース、試合前半が課題。
SBY…良くも悪くも大活躍依存で、対面に来てほしくないタイプのタイトル。
LL…ブン回れば最強、その分安定感は劣るし、光景蔓延が逆風。
DAL…SHSに有利なのが大きい。デッキパワーも高く使用者は多そう。

 

 

 

~おわりに~
今回は新たな試みとして環境考察記事をあげてみました。
こういったものは新弾レビューやデッキ解説とは違い頭で考えていることでも文章にするのがなかなか難しいなと感じました。
あくまで予想なので、間違っているポイント等ありましたらこっそりTwitterまで教えていただけると幸いです。(→ @334_ws )
この記事を読んで、大会で役に立った!となった方が、一人でもいれば幸いです。
今回はここまで読んでいただき、ありがとうございました。
店舗予選、店舗決勝勝ち抜いて、地区大会や全国大会で会いましょう!

 

(画像出典:ヴァイスシュヴァルツ公式サイト

 

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