TRPGの魅力! 楽しいセッションのためのあれこれ

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皆さん、TRPGしてますか?

こんにちは。赤宮文也です。

前回の記事では「そもそもTRPGってどんな遊びなのか」「どんな楽しさがあるのか」について書かせていただきました。
『TRPGの魅力! 無限に膨らむ物語と唯一無二の体験』
https://t-machine.jp/web-bungei/56307/

今回はさらに踏み込んで、僕の思うTRPGの面白さ、そしてこうすれば面白くなる、面白くなった!という経験などをお伝えできればと思います。
前回同様、TRPG未経験者の方にも面白さが伝わる記事にしたいと思っています。本記事が皆さんのTRPGに興味を持つきっかけになりましたら嬉しいです。最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

1.物語を作って演じる面白さと難しさ


TRPGは参加者全員で物語を紡ぎ、キャラクターを演じてお話を進めるゲームです。自由に物語を作れるというのはTRPGの面白い点であり、また難しい点であるとも言えます。
もちろん自由に物語が作れると言っても、完全に無の状態でプレイヤーにバトンが渡されることはほとんどありません。定められた世界観とルールがあり、ゲームの進行役があらかじめ用意したシナリオがあり、プレイヤーが演じるキャラクターもそれぞれの行動指針を持っている場合が多いです。
すると、紡ぐべき物語の方向は自ずと見えてきます。そして「こういうお話にしよう」「こういうゴールを目指そう」というイメージを参加者間で共有すれば、物語を作る行程はよりスムーズなものとなるでしょう。

「自由さ」と反するような気もしますが、各プレイヤーが物語に見通しを持ってキャラクターを演じることにより、空中分解することなく摩擦の生まれないロールプレイができると思っています。
もちろん人によって楽しみ方が異なるのは当たり前ですが、僕がTRPGを遊んでいる環境では上記の「共有すること」は全員が楽しいゴールに辿り着くために有用な方法だと考えられています。1)全体の行程が見えずに中だるみすることを防ぐ、マイルストーンとしての役割もありますね。
(余談ですが、小説家の水城正太郎先生も同じような楽しみ方を提唱されています。https://s-mizuki.hatenablog.com/entry/20180712/p1

 

2.メソッドを落とし込んだルール

「こうすれば楽しくなる」メソッドは数あれど、TRPGを初めて遊ぶプレイヤーはそんなことを知っているはずがありません。そして商品として売られているTRPGシステムは、メソッドを知らない初心者でも楽しめるような構造になっていることが望ましい。
ということで、上記の「共有する」構造がルールとして組み込まれているTRPGがあります。折角なのでいくつか簡単に紹介させていただきたいと思います。

アリアンロッド
「アリアンロッドRPG・2E」というTRPGでは「今回予告」というシステムがあります。
これは開始前にアニメの「次回予告」のようなざっくりとしたお話の概要を伝えることで、ゲーム開始に向けて参加者の意気を高めると同時に、物語の進め方と着地点を共有する狙いがあります。
システムに則って今回予告を行うだけで、プレイヤー全員が方向性を誤らずに物語を進行することが出来る、効果的な仕組みになってます!

ネクロニカ
「永い後日談のネクロニカ」というTRPGには「カルマ」というシステムがあります。
これは開始前に、プレイヤーが演じるキャラクターたちの達成すべき目標が発表される、というものです。参加者は何をすべきかがわかると同時に、今回の物語がどんな形になるかイメージを共有することが出来ます。
また、カルマを達成するとゲーム内で有利になる(キャラクター成長のために必要なリソースが貰える)ので、管理側がプレイヤーの進む方向をコントロールしやすいというのも大きなメリットです。

 

3.演出にフォーカスできるシーン制

ダブルクロス
「ダブルクロス」というTRPGでは、キャラクターは各シーン毎にリソースを消費する。それぞれのシーンで何をするべきか、プレイヤーは考えた上でお話を進めていく。

TRPGは自由度の高さゆえに、会話の方向が定まらずに迷走したり、必要な点を取り逃がしたりしてしまう…といったことも多々あります。
そんな問題を防止しつつ、お話をドラマチックに演出できるシステムが、F.E.A.Rの提唱する「シーン制」です。物語を細分化して「食事をするシーン」「洞窟へ向かうシーン」「ダンジョンを進むシーン」「戦闘するシーン」のように各場面をシーンで分けるものです。2)このシーンというのは映画などで使われる場面を指すシーンと同じ言葉ですね。
このシーン制では、各シーンの終了条件をあらかじめ決めることが推奨されています。最初の食事シーンはどの依頼を受けるか決定するシーンにしよう、その次のシーンは道中の会話を楽しんで洞窟に到着するまでのシーンにしよう、という感じですね。
着地点を共有すれば進行がスムーズになるだけでなく、物語全体から場面をクローズアップして切り出すことになるので、演出や台詞にフォーカスしやすくなるというメリットもあります。

想定の範囲内に収めるために着地点を決める、のではなく、想像以上に楽しいやり取りや興が乗る体験をするために着地点を決めるわけですね。

シーン制にはこれ以外にも沢山のメリットやデメリットがありますが、詳しい説明はまたの機会で。

 

4.おわりに

「人形劇効果」という言葉があります。
最初から作り物だと判っている人形劇みたいに、デフォルメして情報量を減らした見せ方をすることで、かえって想像力が働いて実写以上にリアリティを感じて物語に引き込まれる効果のことです。
人形(プレイヤーが演じるキャラクター)の手足から雲の上へと伸びる糸が見えていても物語は楽しめるし、お話や演出に心打たれるし、感情移入できると思っています。

本記事で書かせていただいた内容は、人形劇効果を強化するための重要なポイントだと個人的に考えておりまして、TRPGが楽しくなるかどうかに直結する点だと思っています。

もちろん、本記事内でも「うちの界隈では違う!」という部分は多々あるかと思います。出来る限り多くの方に楽しく読んでいただけるように記事を書いていますが、至らない点がありましたら「こういう考えの界隈もあるんだな」くらいに捉えていただければ幸いです。

みなさま、よきTRPGを!

脚注   [ + ]

1.全体の行程が見えずに中だるみすることを防ぐ、マイルストーンとしての役割もありますね。
2.このシーンというのは映画などで使われる場面を指すシーンと同じ言葉ですね。

ネットレーベルPitohui Records代表。イラストレーター。ボードゲームも作ってます。
http://pitohuirecords.com Twitter:https://twitter.com/yfmy

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