ボードゲーム遊び方紹介 第7回 ミスボドに行ってきました。
ボードゲーム遊び方紹介 第6回 初めてのボードゲームカフェ(後半)ドミニオン はこちらから。
仕事や家事に追われていると、日常とは関係のない人に出会う機会がめったにありません。予定を空けて、時間と場所を決めてというやりとりが、だんだん難しくなってきます。
だからこそ、そこに行けばいつでも会える人がいる場は、とても貴重ですよね。
せっかくボードゲームに関する連載をいただいているのだから、お友達に会っておこうと、ミスボドに行ってきました。
ミスボドとは、ゆるゆるとボードゲームで遊ぶ会です。月に1回、大田区の蒲田駅周辺と愛知県名古屋市で開催されています。参加者のほとんど全員がハンドルネームを名乗っている、ボードゲームを主体としたオフ会です。
2012年4月から始まり、最初は20数名だった参加者は、5年半で200名前後まで集まるようになりました。時間も、現在は朝10時から夜20時過ぎまで行われています。事前にネット経由で参加表明をすれば、開催時間内なら何時に行っても帰っても構いません。また、終わったあとは近所の居酒屋で二次会もあります。
主催者は、ミステリとボードゲームが好きな秋山真琴(ツイッターID:@unjyoukairou)さん。雲上回廊というタイトルのブログで、ボードゲームの感想などを書かれています。出会ったのは10年以上前で、中国版人狼をいただいたこともあります。
ミスボドに参加するのは2回目です。前回は2年近く前になります。ミステリ作家を十人集めて人狼を行い、私が実況をまとめ、さらに仕掛けも加えた『人狼作家』(原書房)を読んでくださった大先輩作家の方が、「ぜひ自分もやってみたい」とおっしゃってくださり、ここなら気軽にできるかもしれないと、足を運びました。
今回は一人参加です。会場は大田区民センター内。講座が行われる教室をいくつも借りています。
まずは受付で会費の300円を支払い、名札をもらいました。あとは自由です。秋山さんはミスボドオリジナルの脱出ゲーム進行で不在、別のお友達のスタッフさんも今日はお休み。一気に心細くなりました。
受付のすぐ横には、ボードゲームがたくさん並んでいます。画像は全部ではありません。本当に、すごくたくさんのゲームがあります。それらは全て参加者の持ち込みです。せっかく買ったのにやる機会がないという方にはとてもお勧めです。
やりたいゲームがある人は、そのゲームを手に取って、「インストします」と周りに伝えていました。どうやら、インストとはゲームを始めることのようです。
私も勇気を出して、秋山さんが持ってきてくださった「チケット・トゥ・ライド(10周年記念版)」を抱えました。でも、何も言えません。極度の人見知りが発動してしまったのです。
すると、周りの方が、声をかけてくださいました。私は1回しか経験がなく、ルールもうろ覚えなので、準備はできません。同様に、詳しい方はその場にいらっしゃいませんでした。
「ほかのゲームをしませんか」と誘われましたが、「私、これを前にやったことがあって、面白かったから、またやってみたくて」と、幼子のような応答しかできません。
「私も初めてだけど」
「昔やってよく覚えてないけど」
「説明書を見ながら準備できるかな」
しばらくすると、3名の方が手を挙げてくださり、メンバーが揃いました。
こうして、見知らぬ方々と隣の教室に行き、ほぼ初心者で「チケット・トゥ・ライド」のプレイが始まりました。(次回ボードゲーム遊び方紹介 第8回 チケット・トゥ・ライド(前編)に続きます)
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1973年生まれ
作家。2007年に宗形キメラ名義で二階堂黎人との合作『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』で作家デビュー。2009年には『マーダーゲーム』で単独デビュー。近刊は「少女ティック 下弦の月は謎を照らす」(行舟文化)
ボードゲーム好きで『人狼作家』の編集も手がけ、羽住典子名義でミステリ評論活動も行っている。
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