ミステリー作家 千澤のり子のボードゲーム奮闘記

ボードゲーム遊び方紹介 第72回 「フォボスのほしめぐり」

公開日:千澤(ちざわ)のり子

子ども向け絵本シリーズ『フォボスのほしめぐり』で遊びました。
対象年齢は、大人が読み聞かせできる4歳から。もう少し大きくなってから1人で読んでも楽しめます。

『フォボスのほしめぐり』は、ロメオ・エーニョ氏が書いたフランスの絵本です。
作画はアルノー・ブトル氏、翻訳はすごろくやの中村有以氏と丸田康司氏が手掛けています。

普通の絵本とは異なり、この絵本はゲームブックとなっていて、物語が途中で分岐していきます。一度選んだら元に戻ってはいけないというルールのもと、ページをめくっていきましょう。

 

その前に。

本の四隅には、ぐるぐる回せる4色のディスクがあります。その中の黄色と緑色と青色のディスクを何もないところにあわせます。

 

キャラクターは3人。
科学者のトビー、機械整備士のグロープ、操縦士のエクリプスの誰かを選びます。
選んだら、赤色のディスクをそのキャラクターの絵に合わせてください。私はグローブを選択しました。

 

ゲームスタート。

読者である「きみ」は、宇宙船フォボスの船長という設定で、絵本は始まります。

次のページでさっそく分岐点。絵本は3つに縦割りされたページに分かれています。選択は「きみ」の自由。進んでいくと、Aの道を選ぶなら1ページ、Bの道を選ぶなら2ページ進むといった指示も出てきます。

3つに分かれた小さなエピソードを終えると、また共通の内容に戻ってきます。4色のディスクも、物語にかかわってきて、「この道具を持っていたら○ページ進む」という展開もあります。

なぜかディスクをそんなに回さず、アイテム入手も少ないまま、最後までたどり着きました。

結末は、「まあまあです。」とのこと。

何をどう選んだらこうなったのかがまったく分かりません。あまり冒険せず、無難に進んだからでしょうか。

 

今度はキャラクターを変えてみました。科学者のトビーを選んでみます。

最初の展開の選択肢は決まっているので、前回とは別の分岐に進みました。それでも、うまく物語が進んでいかず、おそらく一番よろしくない結末を迎えてしまいました。

何が原因なのだろう。

キャラクターには、それぞれの役職があります。それに基づいてページをめくっていったら、良い結末にたどり着けそうです。途中の分岐点も、好きな道というより、持っているアイテムを活かしたほうがよさそうです。

キャラクターたちは一緒に行動しているので、同じ場面でそれぞれの視点を楽しむこともできます。もしもこの記事を読んでいる方で、興味を持たれたら、まだ残っているキャラクター操縦士のエクリプスを最初に選んでもいいかもしれません。

物語の奥深さを再認識でき、人物たちの行動パターンを自然に学べるゲーム絵本でした。

 

『ファボスのほしめぐり』は「だいぼうけんにでかけよう」という絵本シリーズの1冊です。
ほかには、初めての大冒険「ドラゴンをさがしに」と、深海で宝探しをする「アトランティスのはっけん」があります。

幼児の初めての絵本として、とてもオススメのゲームです。

 

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『ミステリ作家たちの横顔展』
https://sagamys.sagafan.jp/
【主催】連続講座「佐賀学」 & 「ミステリ作家たちの横顔展」実行委員会
【協力】佐賀ミステリファンクラブ

 

 

千澤(ちざわ)のり子

1973年生まれ
作家。2007年に宗形キメラ名義で二階堂黎人との合作『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』で作家デビュー。2009年には『マーダーゲーム』で単独デビュー。近刊は「少女ティック 下弦の月は謎を照らす」(行舟文化)
ボードゲーム好きで『人狼作家』の編集も手がけ、羽住典子名義でミステリ評論活動も行っている。

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