ミステリー作家 千澤のり子のボードゲーム奮闘記

ボードゲーム遊び方紹介 第55回 一人で遊べるゲーム絵本『ドラゴンをさがしに』

公開日:千澤(ちざわ)のり子

先日、ボードゲームショップ・すごろく屋さんが主催する「世界のボードゲーム展」に行ってきました。

種類分けされたボードゲームと説明が主に展示されていてましたが、その中で特に気になったのが、『ドラゴンをさがしに』という絵本です。

対象年齢は4歳以上。絵本なので、一人でも遊べます。内容は、タイトルのとおり、自宅に招くためにドランゴンを探す冒険の物語です。

主人公は、戦士、魔法使い、忍び猫の3つのキャラクター。選んだキャラクターによって、物語の内容も替わります。

絵本をめくると、見開きの4つ角には色別の円盤が挟まっています。この円盤を回し、描かれている絵を窓から覗かせることによって、旅の記録が保存できるようになっています。

まずは、右下の円盤を回して、自分の選んだキャラクターを表示させましょう。他の3つの円盤には旅の途中で入手したアイテム等が描かれていますので、スタート時は何も描いていない空欄を表示させます。

ページをめくって、物語を読み進めましょう。

最初は、共通の物語です。その後、すぐに、物語を進行させていく分岐点にぶつかります。

選べる道は、3つ。絵本のページも、横に3つに分かれています。

どの道を選ぶかは、読者次第です。

序盤ですでにパターンは3つに分かれますが、それらの途中にも、分岐点があります。

例えば、「戦士を選んだ人は1ページめくる。ほかのキャラクターは2ページめくる」というように、選んだキャラクターによっても物語は変わっていきます。

そうなると、終盤まで別々の展開が待ち受けているようですが、途中で全キャラクターが同じ場面にたどり着くこともできます。そこからさらにページが3つに分かれ、入手したアイテムごとにも選択肢が分かれて……というように、同じ世界観を共有しているのに、まったく異なる物語を読むことができるようになっています。

アイテムを入手できたら、円盤をそのアイテムにあわせてくださいという指示も出ているので、自分が何を持っているのか、すぐに確認もできます。

物語を最後まで読まず、途中で分岐点まで戻り、違う道を選んでみるといったイレギュラーな読み方もできますが、そんなに単純には物語は進みません。また、キャラクターによってめくるページ数も異なるので、飽きるということもありません。

どんなアイテムが待ち受けているのか、この道を進んだらどんな展開が待っているのかは、そのときの状況によって変わっていきます。

詳細なストーリーはネタバレになるので書けませんが、子供の頃に戻ったように楽しく読めます。さらに、読み終わった後、ほかの道はどんな物語が待っているのだろうと、次の冒険に出発したくなってきます。

とても人気があるそうで、5月に発売後、すぐに重版がかかっていました。本作が第1弾ですが、第2、第3と続いていきそうです。

絵本なので、文章はすべてひらがなで書かれています。文字も少なめです。文字を覚えたばかりの幼児が、初めて触れる絵本として、とてもお勧めです。

『ドラゴンをさがしに』
Game Flow / すごろくや
対象年齢:4才~大人
プレイ人数:1人用
プレイ時間:15分

 

 

 

一部画像転載元:すごろくや『ドラゴンをさがしに』商品ページ

千澤(ちざわ)のり子

1973年生まれ
作家。2007年に宗形キメラ名義で二階堂黎人との合作『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』で作家デビュー。2009年には『マーダーゲーム』で単独デビュー。近刊は「少女ティック 下弦の月は謎を照らす」(行舟文化)
ボードゲーム好きで『人狼作家』の編集も手がけ、羽住典子名義でミステリ評論活動も行っている。

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