ボードゲーム遊び方紹介 第67回 「 ザ・キー:岸壁荘の盗難事件」後編
前回に引き続き、「岸壁荘の盗難事件」を紹介します。
今回は1人プレイですが、みんなで同時に捜査を行います。
「捜査開始!」の合図があったら、各自カードを1枚引きます。真ん中に置いてある鍵と同じ色の入ったカードを選んでください。
カードの右上に書かれている有益情報のポイントが高いと詳しい情報を手に入れられますが、ポイントの累計は最後の得点計算で失点となりますので注意してください。
まず、目撃証言のカードを引きました。
裏返すと、「1時に茶色いものが盗まれた」と書いてあります。分析スクリーンにカード情報を記載します。
なお、カードはほかのプレイヤーには見えないように、スクリーンの後ろなどに隠してください。何回確認しても構いません。
次に指紋の絵の入った科捜研カードを引いてみました。
科捜研カードの場合、表面に記載された手がかりは、調査手帳と照らし合わせます。
カードは、77歳のグレタの指紋と一致しました。
続いて、科捜研カードの逃走経路を引いてみました。調査手帳のイラストを参考にして、プロペラ機で逃げた人物の証拠品を探します。カードに描かれたナットのようなものは、45歳のロゴが持っていると分かりました。
次に引いたカードは、目撃情報。パラグライダーの逃走はプロペラ機よりも前ということです。なんのこっちゃという感じなので、次々にカードを引いていきます。
結局、11枚のカードをめくって、やっと真相が分かりました。
捜査がいち早く終わった人は、鍵を取って自分の手元に置きます。
早く結論を導き出したとしても、捜査は、まだ残っています。
続いて、3桁の暗証番号を導き出さないとなりません。
分析スクリーンの左側の絵と見比べましょう。まずは容疑者の並び順を照らし合わせます。私が導き出した結果は、グレタ、ニック、ロブの順です。番号は5になります。
次に、盗難品の並び順を照らし合わせます。象の像、仮面、冠なので、番号は3になります。
最後は、逃走方法です。これは、4になります。
つまり、導き出された3桁の数字は534。果たして、解決ボードにこの数字の並びはあるでしょうか。
……ありませんでした(汗)。
なかった場合は、暗証番号が間違っています。複数人でプレイしている場合は、時計回りで次の人が自分の暗証番号を試してみてください。
もしも番号があった場合は、ボードの横にある穴に鍵をさしてみます。
そのあと、ボードをひっくり返してみて、画像のように錠前の色と鍵の色が一致していたら正解になります。もしも一致しなかったら、次の人の番になります。カードのカラーコードを間違えて引いた可能性もありますので、確認してみましょう。
暗証番号の正解者が1人だけなら、その人が勝利です。複数人いた場合は、有益情報ポイントの合計を出します。鍵を取った人は、ご褒美で一番有益ポイントが低いカードを1枚捨てられます。
計算結果、いちばん有益ポイントの数が少ない人が勝利となります。
遊び終わったあと、スクリーンのマーカーは消しておきましょう。
しばらくリベンジの日々が続きそうです。
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以下のミステリ本にも寄稿されています。
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1973年生まれ
作家。2007年に宗形キメラ名義で二階堂黎人との合作『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』で作家デビュー。2009年には『マーダーゲーム』で単独デビュー。近刊は「少女ティック 下弦の月は謎を照らす」(行舟文化)
ボードゲーム好きで『人狼作家』の編集も手がけ、羽住典子名義でミステリ評論活動も行っている。
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