ボードゲーム遊び方紹介 第64回 『ピッグパズル Pig Puzzle』 前編
一人用のボードゲーム「Pig Puzzle」を紹介します。
作者はセバスチャン・デカッドで、イラストはスティボが描いています。
箱は蓋がついておらず、マグネットで軽く抑える程度なので、持ち運ぶときは要注意。ゴムか何かを巻いておかないと、隙間からタイルがこぼれてしまうかもしれません。
説明書は、日本語のほかにも8カ国揃っています。いろいろな国の方が遊ぶことのできるゲームなのです。
箱の中には、組み立て式のゲームボードが4枚、タイルが20枚入っています。タイルの内訳は、コブタが3枚、家が3枚、道が12枚、狼が1枚、湖が1枚です。
このほかに、4色のチャレンジカードがあわせて60枚あります。チャレンジカードは、カードの色によって難易度が分かれます。ビギナーの緑は10枚、イージーの黄色は10枚、ノーマルのオレンジ色が20枚、ハードの赤色は10枚入っています。
初めてプレイする場合には、チャレンジカードは”難易度の低い緑、右下に書かれている数字の1から始めるよう”とお勧めされています。
カードの裏面には正解が描かれていますので、終了まで見ないように要注意。
まずは、やってみましょう。
プレイボードはイージーモードで準備します。マス目は、縦4、横3の合計12マスです。
チャレンジカードは緑の1番。カードの絵柄に合わせて、タイルを準備します。
プレイボードの上には、コブタ1枚、狼1枚、湖1枚、家を1枚置き、指定された絵と同じ形と枚数の道を持ちます。
遊び方は、コブタが障害物にぶつからず、まっすぐ家に帰ることができるように、プレイヤーはタイルを置くこと。
スタートからゴールまで道を作るということで、早速やってみましたが、一瞬で終わってしまいました。チャレンジカードをめくって答え合わせをしたら、完璧です。最初の最初なので、練習問題のようです。
続いて、緑の2番。道タイルの種類が変わりました。今回も、該当する道タイルを探している間に解けてしまいました。
緑の3番。出発点と障害物の位置が異なるだけで、やはり一瞬で終了。
緑の4番になると、今度はコブタが3匹に増えました。家は1枚なので、みんなが同じ目的地に向かいます。道も変化が出て、十字路も含まれます。
もしかして、このゲーム、簡単なのではないかと思っていたら、緑の10でやっと戸惑いが生じました。タイルが1枚余ってしまうのです。
道が狼に行ってはいけないので、左上のコブタの下に置くタイルは、曲がり角のみです。家は1つなので、最終的に3つの線を1つにしないとなりません。数分時間はかかりましたが、無事にクリア。
続いて、黄色のイージーモードに挑戦です。ゲームボードは12マスのままです。番号は通し番号になっていて、11番からスタート。またしても、タイルが余ってしまいました。最短ルートではなく、タイルは指定枚数全部を使わないとならないのです。道を増やすのは簡単なので、考え込まずにクリア。ほとんど時間はかかりませんでした。
対象年齢は5歳から。「絵と同じように並べてみようね」「同じタイルを持って、道を作ってみよう」と、幼児と遊ぶときにもお勧めのゲームです。
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以下のミステリ本にも寄稿されています。
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1973年生まれ
作家。2007年に宗形キメラ名義で二階堂黎人との合作『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』で作家デビュー。2009年には『マーダーゲーム』で単独デビュー。近刊は「少女ティック 下弦の月は謎を照らす」(行舟文化)
ボードゲーム好きで『人狼作家』の編集も手がけ、羽住典子名義でミステリ評論活動も行っている。
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