ボードゲーム遊び方紹介 第59回 東京天狼院書店さんでリアル人狼(前編)
10月23日金曜日、東京天狼院書店さんのアナログゲーム部で、人狼イベントが開催されました。
東京天狼院書店 https://peatix.com/event/1648134
天狼院書店さんでは、数年前から小説家養成ゼミのフィードバック講師をしています。
昨年からは小説に関するイベントのMCも徐々に行うようになりました。
書店に部活やゼミがあるとは、どういうことだろう。
当初は不思議に思いましたが、例えば、手芸店で定期的に編み物講座が開かれたり、手芸部ができたりするようなものだと分かってきました。
東京天狼院書店さんは、コロナ禍によって普段は閉店中ですが、イベントがあるときは、貸切で開店します。
消毒ばっちり、窓も開放、スタッフ側も検温をしてマスク装着。
作家が十人集まって人狼をした内容の『人狼作家』という本も編纂しているくらい、私は人狼に慣れています(最近はプレイしていないので、慣れていましたが正確ではありますが)。
そんなご縁で人狼開催にいたりました。
私の役目はゲームマスターです。何度も経験しているので、自分がプレイヤーになるより慣れているかもしれません。
集まったお客さまは全部で10人。『人狼作家』と同じ人数です。
まずは、全員着席していただき、自己紹介となりました。お題は人狼経験と、スタッフの平野さんが関西に栄転してしまうので、京都にまつわる思い出話。初対面の方が多いのに、とても和やかな空気です。
全員の自己紹介が終わったところで、早速人狼のレクチャーに入りました。
人狼とは、村人側と人狼側に分かれて、相手の正体を探っていくゲームです。
ゲームは昼パターンと夜パターンを1日として進行します。
ルールはこんな感じです。
ある集団の中に人狼が紛れ込みました。正体は人狼同士にしかわかりません。夜になると1日に1人ずつ、人間を喰っていくそうです。全滅を防ぐため、人間たちは昼に会議を行い、1日に1人ずつ処刑を行って人狼を退治していきます。
人間たちの中には能力者もいます。裏切り者もいます。能力を効率良く使いながら、相手の発言を見極め、すべての人狼を処刑できたら、人間側の勝ちになります。
逆に、人間と人狼の数が同じになったら、人狼側の勝ちになります。人間だけれど人狼の味方をする裏切り者は、勝敗の判定時には人狼側に含まれます。
10人の編成は、村人4人、人狼2人、占い師1人、霊能者1人、狩人1人、狂人1人。ゲームによって多少異なりますが、今回の呼称は『人狼作家』に統一しています。
今回は初心者大歓迎ということで、まずはゲームに慣れてもらうため、市販のカードは使いませんでした。
シャッフルできる大きさに紙を切って、役職を書き込んでいきます。イラストや色はありませんが、シンプルなほうが、プレイヤーは自分の役職をすぐに把握できるようになるからです。
夜のターンでは全員が顔を伏せ、ゲームマスターに呼ばれた該当者は顔をあげて指示を送ります。気配で分かってしまうのではないかと心配でしたが、お試ししたら問題はありませんでした。
ゲームはどのように進んだのでしょうか。後半に続きます。
1973年生まれ
作家。2007年に宗形キメラ名義で二階堂黎人との合作『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』で作家デビュー。2009年には『マーダーゲーム』で単独デビュー。近刊は「少女ティック 下弦の月は謎を照らす」(行舟文化)
ボードゲーム好きで『人狼作家』の編集も手がけ、羽住典子名義でミステリ評論活動も行っている。
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