突然の禁止発表!レガシーの未来は???
禁止発表!
2023年3月7日深夜1時。レガシー界隈に衝撃走る!
突然禁止発表が行われました。
・表現の反復
・白羽山の冒険者
この2枚が禁止となりました。
https://mtg-jp.com/reading/publicity/0036753/ (2023年3月6日 禁止制限告知)
レガシー環境のメタゲーム上位を走り続ける
URデルバー
イニシアチブストンピィ
2つのデッキから1枚ずつ禁止カードを出した形となっています。
説明はリンク先にもありますが、2つのデッキが競技イベントのメタゲーム上位30%を占めているのでデッキパワーを下げるために禁止となりました。
表現の反復
2マナで爆アド!軽量アドバンテージ呪文です。
《表現の反復》を一番うまく使えるデッキが、採用カードのコストが小さいURデルバーのみでした。
URデルバーが使う《表現の反復》を相手に他のアーキタイプが《表現の反復》を唱えても太刀打ちできません。
同じ回数唱えようとしても《神秘の聖域》《目くらまし》で使い回されて追いつくことができません。
手札破壊してもデッキトップや《神秘の聖域》から《表現の反復》を唱えられたらどうしようもありませんでした。
禁止は納得です。
白羽山の冒険者
イニシアチブ持ちの中で一番軽く1ターン目に唱えることが容易なクリーチャーです。
イニシアチブを取り返すための軽いクリーチャーが少ないデッキ相手は、イニシアチブで容易にマウントを取れます。
イニシアチブというシステムがローグデッキを追い出す原因にもなっていました。
これで3マナのイニシアチブを得るカードは消滅。イニシアチブ持ちは4マナからになるので早々にマウントを取られることはなくなるでしょう。
アンタップによる疑似警戒は本当に強力で何故3マナなのか謎でした。
禁止は納得です。
ここ数年のデルバーデッキ
ここ数年のデルバーデッキの軌跡を見ていきましょう。
2019/4/25 追加《戦慄衆の秘儀術師》(『灯争大戦』発売)
2019/11/22 禁止 《レンと六番》
2020/1/24 追加《死の国からの脱出》(『テーロス還魂記』発売)
2020/3/10 禁止《死の国からの脱出》
2020/4/17 追加《夢の巣のルールス》(『イコリア:巨獣の棲処』発売)
2020/5/15 追加 《天上の餌あさり》(『統率者2020』発売)
2020/5/18 禁止 《夢の巣のルールス》
2021/2/15 禁止《戦慄衆の秘儀術師》《王冠泥棒、オーコ》
2021/4/23 追加《表現の反復》(『ストリクスヘイヴン:魔法学院』発売)
2021/6/11 追加 『モダンホライゾン2』発売
2022/1/27 禁止《敏捷なこそ泥、ラガバン》
2023/3/6 禁止《表現の反復》←NEW!
レガシーの歴史はデルバーデッキの歴史です。
定期的に戦力が増えますがちょっとでも強くなりすぎると禁止によって弱体化します。
ここ2年は《表現の反復》に支配されていた状態です。
クリーチャーがモダンホライゾン2の2種《濁浪の執政》と《ドラゴンの怒りの媒介者》になる前から《表現の反復》は使われていました。《表現の反復》と2種のクリーチャーが相性良すぎました。
しかしモダンホライゾン2のクリーチャーがある状態で《表現の反復》がなかったことがないので今後は完全に未知です。
今後のデッキ変化予想
URデルバー
URデルバー自体はリソースを得るカードが減りましたがデッキの核となる《濁浪の執政》《ドラゴンの怒りの媒介者》《秘密を掘り下げる者》は失っていません。
それらをバックアップする《意志の力》と《目くらまし》は健在です。
ではアドバンテージをなにで得るのか考えてみましょう。
候補《天上の餌あさり》
モダンホライゾン2がリリースされる前まではURデルバーデッキのアドバンテージ源となるクリーチャーでした。
しかし《濁浪の執政》と同じ探査持ちのため墓地を食べ合ってしまいます。
どちらもインスタント・ソーサリーを食べたいので、どちらかしか使うことができません。
共存は不可能ではないですが攻めたい《濁浪の執政》と守りたい《天上の餌あさり》で喧嘩します。
《天上の餌あさり》は追加の《紅蓮破》になる可能性があります。
《濁浪の執政》は《濁浪の執政》を破壊するにはサイズを超えるしかないですが、《天上の餌あさり》なら《濁浪の執政》を破壊できる可能性があります。チャンスは0ではありません。
《忍耐》に突っ込むのだけは勘弁して欲しい。
クリーチャーを入れすぎも弱いのでバランスが難しいとこ
候補《予報》
《表現の反復》っぽいカードです。
《ドラゴンの怒りの媒介者》の諜報や《ミシュラのガラクタ》によってデッキトップを確認でき確実に2枚引けます。
手札が増え墓地は増えていいように見えますが、デッキ内のソーサリー呪文が《思案》だけになってしまい昂揚できるかわかりません。
《表現の反復》とただ入れ替えても強いわけではないでしょう。
使うなら《ミシュラのガラクタ》4枚で昂揚を補助できるようにしてあげるといいですね。
候補《気まぐれな呪文踊り》
最近生まれたクリーチャー。
もうすでに使われていますがアドバンテージを得る手段のなかでは優秀。
どの呪文をコピーしてもゲームに勝つでしょう。
コピーなら《虚空の杯》を乗り越えて呪文を使えるので流行によっては強そうです。
候補《心を一つに》
人間と人間以外のクリーチャーをコントロールしていると1マナ2ドローになるソーサリー呪文です。
《秘密を掘り下げる者》と《ドラゴンの怒りの媒介者》が人間です。
なので他になにかクリーチャーがいれば条件は達成されます。
《気まぐれな呪文踊り》でコピーしたら気持ちいい。
候補《悲劇的教訓》
3マナのインスタントドロー呪文です。
2枚引いて1枚捨てるか場の土地を手札に戻します。
つまり《神秘の聖域》を手札に戻し使い回すことができる呪文です。
一時期セットで採用されていたこともあります。
複数枚あると嵩張って弱いので入れられても1,2枚だと思いますが候補になるかと。
などなどアドバンテージを得られる候補カードはたくさんあります。
《航路の作成》《苦い真理》《鏡割りの寓話》なども候補です。
イニシアチブ
唯一無二だった3マナイニシアチブの《白羽山の冒険者》が消えたので白単で組むイニシアチブストンピィデッキはコンセプトが崩壊。
ただしイニシアチブと地下街のシステムは残っています。
《練達の地下探検家》は強力なクリーチャーのままです。
しかし《白羽山の冒険者》がいないのであれば白絡みで組む必要がありません。
候補 赤白
《混沌の洞窟の冒険者》入り。
採用されたクリーチャーがほぼ人間でまとまるので《魂の洞窟》の使い勝手が向上。
ただし既存の赤白イニシアチブはデルバーデッキに弱いため廃れてしまいました。
なので《スレイベンの守護者、サリア》などヘイトベアを採用した白単イニシアチブに《混沌の洞窟の冒険者》を採用するくらいがきれいにまとまりそうです。
候補 赤黒
実はイニシアチブを得るカードの種類が一番多いのは黒です。
現在5種類あります。
その中でも特に強いのがアンコモンの《抜け道の予見者》。
自身の能力と地下街によりすぐ5/5絆魂になります。
ライフを攻める相手に強力です。
《古えの墳墓》などライフを使うカードとも相性がいいです。
今後の考えられる影響
《表現の反復》が消えた影響で《意志の力》で失ったリソースを取り返す手段が消えました。
よって何度も《意志の力》をプレイするということができなくなりましたので、デッキが息切れしやすくなります。
逆にコンボデッキは手札破壊から仕掛けやすくなるのでコンボデッキが流行ると思われます。
白いイニシアチブデッキが減ると軽いクリーチャーが少なくイニシアチブを取り返せず苦戦していたコントロールも復権の可能性があります。
しかしストンピィデッキはイニシアチブを使う必要がないのでドラゴンストンピィに移行するかもしれません。すると環境に《血染めの月》や《ゴブリンの熟練扇動者》が戻ってきて多色コントロールは痛い目に…。
《自然の怒りのタイタン、ウーロ》またお前と戦うことになるなんてな。
などなどかなーりメタゲームに変化が訪れることになるでしょう!
いやー楽しみ!
終わり
今回の禁止発表!については以上です。
正直言うとかなり嬉しい変更です。
2つのデッキが支配的すぎて試行錯誤する余地すら奪われていました。
ここからメタゲームが変わっていき、使われていなかったカードが日の目を浴び、試行錯誤していくのかと思うと楽しみです。
また数週間したらレガシーチャレンジの結果をまとめてこの禁止でどのような影響が出たか見ていきましょう(URデルバーまみれだったら泣きます)
読んでいただきありがとうございました。
MTGを愛するパンダのVtuber。元競技MTG勢で現在の主戦場はレガシー。トップメタからローグまで全てのアーキタイプを使いこなす。 @mopanda_mtg
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