5分でわかる!サイドデッキの組み方&サイドチェンジ時のNG行動
こんにちは!主に関東圏にて遊戯王OCGをプレイしているぽとふです。2014年頃から本格的に遊戯王のCSに出始め、今も現役で競技目線で取り組んでいます。
最近はYCSJ、YUDTとシングル戦の公式イベントについて取り扱う回が続いたため、今回はマッチ戦にフォーカスして執筆しました。テーマはずばり「サイドデッキの構築について」です。
先に控える日本選手権はマッチ戦で行われますので、こちらに出場予定の方の参考になれば幸いです。
目次
【おさらい】サイドデッキ・サイドチェンジについて
メインデッキ・エクストラデッキとは別に用意する最大15枚のカードを「サイドデッキ」と呼び、3回勝負のマッチ戦に於いてラウンド間にデッキのカードを入れ替えることを「サイドチェンジ」と言います。
サイドチェンジではメインデッキ及びエクストラデッキのカードとサイドデッキのカードを同じ枚数だけ入れ替えることができます。
サイドデッキの組み方
メインデッキは先攻・後攻どちらにも対応できるように無難に作られるので、2戦目以降はサイドチェンジして次のラウンドの先攻・後攻向けに調整します。
また、元の相性が不利なデッキへのメタを厚くしたり、先攻ラウンドを確実に取れるよう先攻用カードを多めにしたりとサイド構築の方向性は様々です。
現在のようなデッキ分布のまま、環境が進んでいくのであれば【ティアラメンツ】【ピュアリィ】【スプライト系統】【深淵の獣系統】【エクソシスター】【神碑】【ふわんだりぃず】辺りを対策できるサイドデッキを作るのが良いでしょう。
私は以下の手順でサイドデッキを構築します。
② メインデッキから抜けるカードが何枚あるのかを把握する(手順①より前に行っても良い)
③ 頻繁に対面するデッキに対して抜くカード・入れるカードの枚数が合うように調整し、15枚にまとめる
④ メインデッキのカードをサイドデッキへ、もしくはその逆を行ってデッキを動かしてみて最終調整する
試しに今期で比較的幅を利かせているデッキの中から、【P.U.N.K深淵の獣】を選択して、上記の手順でサイドデッキを組んでみましたので、サンプルとして挙げておきます。
メインデッキに「深淵の獣」モンスターがギミックとして入っているため【ティアラメンツ】への追加のメタは薄め、ミラー、スプライト系、雑多な展開系を想定して誘発を多く採用する構成です。通ればリターンの大きい《原始生命態ニビル》を《ドロール&ロックバード》で《スプライト・レッド》のサーチを防いで通すといった、カード間のシナジーも意識されています。
先攻用カードには《次元障壁》をピックアップ。【ティアラメンツ】や【ピュアリィ】に深く刺さるカードを採択しました。サイドチェンジ後で相手のデッキが分かっているため、サイドデッキに採用するカードは「範囲が狭い代わりに効力が大きい」カードを選ぶのが良いと思います。
【失敗例】NGなサイドデッキ
本項ではサイドデッキを構築する段階でやってしまいがちな失敗を取り上げますので、ご自身のサイドデッキに照らし合わせてお役立てください。
①入れ替えるカードの枚数が合わない
例えば自分のデッキが【ティアラメンツ】デッキとの相性が悪く、サイドチェンジでその差を埋めようした場合、どんなデッキであれ以下のような構成のサイドデッキは間違いなく失敗です。
15枚全てが「ティアラメンツ」モンスターの融合効果に対して、強く作用するカードであり、【ティアラメンツ】デッキを対策するだけなら良さそうにも見えます。しかし、全てのカードを入れようとするとメインデッキからカードを15枚抜かなくてはなりません。
これは現実的ではありません。遊戯王は相手の動きを阻害するだけでなく、自分のデッキをきちんと機能させなければゲームには勝てません。自分のメインデッキから何枚の入れ替え枠を捻出できるのか把握しておき、その枚数に見合ったサイドデッキを構築しましょう。
②自分のデッキとアンチシナジーなカードを採用する
これは友人と組んで出場するチーム戦に参加する前日に、お互いの構築を見せ合って調整しようとした際に、友人から送られてきたデッキです。すぐに本人が「おかしい点」に気づいて、一瞬で没案になったものなのですが、どこがおかしいでしょうか。
そうです。【ピュアリィ】対策でここしばらくサイドデッキに安定した採用率のある《エクシーズ・オーバーディレイ》です。
仮想敵の《エクスピュアリィ・ノアール》は5枚以上X素材を持っていると相手の発動した効果を受けない強固な耐性を持ちますが、このカードは《エクスピュアリィ・ノアール》自身ではなくX素材に影響を与えるので、きちんと効果が通ります。
X素材に埋まっていたモンスターを特殊召喚するまでが効果処理なのですが、この特殊召喚は《エクシーズ・オーバーディレイ》を使ったプレーヤー側が行ったものとして扱うなのです。《エクシーズ・オーバーディレイ》は以後の「ふわんだりぃず」モンスターの展開に支障をきたす相性最悪のカードというわけです。
この他にも手札コストの捻出が難しいデッキで《ツイン・ツイスター》や《禁じられた一滴》を採用したり、魔法カードを使うデッキなのに《魔封じの芳香》をサイドインしてしまい、トップカード勝負になった時に一手遅れを取るなど、気づきづらい細かなアンチシナジーは沢山あります。
当たり前のように使っているあのサイドカード、本当に自身のデッキに合っていますか?改めて精査してみてはいかがでしょうか。
おすすめサイドカード7選
サイドデッキによく採用されるカードをご紹介して終わりたいと思います。どのデッキでも取り扱いやすいカードを中心にピックアップしていますので、使っているデッキとの相性次第でもっとハイリターンなカードもあるかもしれません。
《深淵の獣マグナムート》&《深淵の獣ドルイドヴルム》
言わずと知れた【ティアラメンツ】メタカードです。融合効果を内包する3種に当てましょう。
《ドロール&ロックバード》
《超重神童ーワカU4》などの新規カードの後押しで大躍進を遂げた【超重武者】の展開を一番クリティカルに抑制するカードだと考えます。【スプライト深淵の獣】や【P.U.N.K深淵の獣】なども完全に沈黙とはいかないまでもかなり動きを制限でき、返しの自分のターンで強いアクションができる前提ならば強いカードです。
《冥王結界波》
展開過程を手札誘発で止めるのではなく完成した盤面をひっくり返すための、いわゆる「返し札」と呼ばれるカード群です。そのターン中一切のダメージを与えられなくなるため、エクストラターンの攻防に強くないという点は押さえておきましょう。《拮抗勝負》も返し札に分類されるカードで、魔法罠を多く伏せて戦うタイプのデッキにも併用でき、サイドデッキの枠の節約に一役買ってくれる良カードです。
《三戦の号》
対を為す(?)《三戦の才》はメイン採用も多くここでは挙げませんが、サイドデッキへの採用も多く見られるため併用もおすすめです。
本題の《三戦の号》ですが、《深淵の宣告者》をサーチすることで耐性効果をキープした《エクスピュアリィ・ノアール》を処理するプランに感動したことを覚えています。その他にも《サンダー・ボルト》、《ハーピィの羽根帚》、前述の《冥王結界波》や《拮抗勝負》など選択肢は多岐に渡り、通常魔法から動き出しがあるデッキであればギミックへのアクセスにもなります。
先攻時に《次元障壁》とセットでサイドインし、相手の動きを抑制する使い方も良いですね。
《コズミック・サイクロン》&《レッド・リブート》
永続罠を大量投入した【神碑】もトレンドのため、「割りもの」系のカードも枠が取れるならしっかりと入れましょう。
まとめ
私は遊戯王のマッチ戦というシステムが非常に気に入っています。デッキ間の相性差、先攻後攻の有利不利に抗う術となるサイドデッキという存在も面白く、今回文章化するに至りました。馴染みのない方にはとっつきづらいものかもしれませんが、是非気軽に組んで気軽に失敗してみてください。
サイドデッキの構築に慣れている人にも、そうでない人にも、何か1つでも新しい気付きを届けられていれば幸いです。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ぽとふ(@urami_yugi)と申します!
2014年頃から本格的に遊戯王のCSに出始め、今も関東地方で活動中です。
セレーネをリンク召喚した回数とチキンレースでドローした回数では誰にも負けません。ドロールが苦手なデッキをよく使います。
よろしくお願いします。
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