ボードゲーム遊び方紹介 第62回 『白猫はどこに消えた? ~寝古屋探偵 最初の事件~』 その1
『白猫はどこに消えた? ~寝古屋探偵 最初の事件~』を紹介します。
作者は秋山真琴さん、イラストは雛川まつりさんです。
秋山真琴さんは、大規模ボードゲームオフ会・ミスボドの主催者であり、古いネット仲間でもあります。とにかく行動派の方で、昨今の謎解きゲームレポなど、活動量と実行力に頭が上がりません。
今回紹介する『白猫はどこに消えた?』は、協力型推理ゲーム「ミステリーポータブルシリーズ」の作品で、昨年の10月に3作品が同時発売されました。箱はかなり厚い文庫本と同じくらいの大きさです。※画像の本は本ゲームをしまっていた棚と同じ段に入っていたものです。
発売前から予約していたのですが、なぜこんなに時間が経ってしまったかというと……。
このゲームは、1度しか体験できない協力型推理ゲームだからです。
プレイ人数は1人から5人。せっかくだから複数人でプレイしたいと思っていました。なのに、新型コロナウィルスは一向に収束せず、2回目の緊急事態宣言も発令。まだしばらくゲームのために人に会えないだろうと、思い切って開封しました。
中身も文庫本みたいな装幀です。情報カードが30枚に、説明書、最後に開封する封筒が入っています。
情報カードの内訳は、事務所カードが6枚、繁華街カードが8枚、住宅街カードが8枚、商店街カードが8枚です。画像は裏面になります。表面は必ず伏せておくそうです。カードには番号が書かれていますが、最後の答え合わせに使用する数字なので、準備のときは自由に並べましょう。
最後まで開封禁止の封筒は、裏返すと「探偵さんへ」と書かれてあります。本物の手紙みたいです。
ほかに、タイマー機能付き時計を各自で用意してください。
ゲームの目的は、迷子猫の居場所を見つけることです。30枚の情報カードのいずれかにいるそうですが、果たして、どこにいるのでしょうか。
登場人物は、猫の言葉が分かる主人公・寝古屋探偵、白猫の迷子猫、迷子猫の写真を持ってきた依頼人、助手でもある寝古屋探偵の娘です。プレイヤーは全員、寝古屋探偵を担当します。
タイマーを30分にセットしてプレイ開始。
スペースの都合上、カードが重なっていますが、それぞれの場所ごとに1枚ずつ並べておくと見やすいそうです。
どこの場所にいる、誰に話を聞くのかは、プレイヤーの自由です。2人以上でプレイする際は話し合って決めてください。
私が最初に手に取ったのは、住宅街の灰色猫カードです。本物の猫が邪魔しに来ましたが、時間は30分しかないので、気にせず進めます。
表面をめくると、情報が書いてあります。
次は、2枚ある犬カードのうちの1枚を選んでみました。
しばらく進み、別の場所カードもめくってみます。
ちょっと情報不足なので、別ルートも試してみることにしました。
1人プレイのせいか、かなり早く進みます。10分ですべてのカードをめくり、情報を手に入れてしまいました。
なお、カードは1回読んだら終わりでなく、何回も振り返ることもできます。迷子猫の居場所が分かって、プレイヤー全員が合意したら、迷子猫の居場所が分かる情報カードを指差しましょう。
さて、迷子猫はどこにいるのでしょうか。見つけるコツは、カードの隅から隅まで文字を読むことです。
「白猫はどこに消えた? ~寝古屋探偵 最初の事件~」
価格:¥2,000(税別)
プレイ人数:1~5人
プレイ時間:45分
対象年齢:10歳から
メーカー商品ページ
1973年生まれ
作家。2007年に宗形キメラ名義で二階堂黎人との合作『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』で作家デビュー。2009年には『マーダーゲーム』で単独デビュー。近刊は「少女ティック 下弦の月は謎を照らす」(行舟文化)
ボードゲーム好きで『人狼作家』の編集も手がけ、羽住典子名義でミステリ評論活動も行っている。
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