ボードゲーム奮闘記 番外編 「ミステリーのまち蟹江からの挑戦状」に行ってきました。(後編)
前回からの続きです。
謎解きラリー「ミステリーのまち蟹江からの挑戦状」に行ってきました。
謎解き問題のあるスポットは、全部で5つ。5キロほど歩くそうです。スタート地点にはレンタルサイクルがあります。営業している日なら、自転車で回ったほうがよさそうです。
「問題は結構難しいです」
「終わらなかったら冊子がもらえない……」
「今回は特別に、どうしても解けなかったら最後に町役場に寄ってください」
ならば安心と、早速スタート。
問題は「初級」「中級」「上級」とあり、私たちは「初級」と「上級」を解くことにしました。
蟹江川沿いの細い道路を15分ほど歩いて、最初の目的地の到着。
大抵の謎解きラリーと同じように、出入り口に問題文が掲示されていました。
「該当する文字を並び替えて単語を作り、クロスワードの指定箇所に答えを書き込む」とありました。
……答えは分かるのに、解き方が分かりません。
取りあえず記入して、次。
道中にはコンビニや自動販売機がないので、飲み物は事前に持っていったほうが良さげです。トイレは各スポットにありました。
次は暗号解読です。小酒井不木のある作品と同じ暗号が出てきます。なので、休憩する間もないくらい、あっさり解けました。
その次は、とても神秘的な場所に問題文が用意されていました。これも即答。
4番目のスポットは町役場の近くにありました。
ですが、ここも月曜日は休館。
「初級」はQRコードを読み取るだけなので、窓越しに拡大してカメラを合わせてみました。盗撮っぽいですが、大成功。この時点で、初級問題はクリアできました。
でも、「上級」の問題も店内にあるため、窓越しでは分かりません。
リタイアして町役場を訪れたら、「こんなにスムーズに解けるとは!」と驚かれ、会議室のような場所に通されました。
「ここで残りの問題を解いてください」
こ、ここでいいのですか……。
町役場でハサミを借り、残りの2問にチャレンジ(これから行かれる方はハサミを持参したほうが便利です)。
どちらも素早く解け、めでたく小酒井不木の冊子をいただくことができました。おまけがもらえるのは、一日に一回のみ。今日は「初級」、明日は「中級」、明後日は「上級」を日をまたがないとなりませんが、今回は特別に見せていただけました。
観光課の方は、小酒井不木の生誕地を生かして、ミステリーも蟹江町も広められるように力を入れていきたいとのこと。謎解き問題の解答も、小酒井不木作品を知っていないと解けないようにもなっていました。
なんと、「死体蝋燭」のオリジナル動画も公開されています。堤幸彦監督が協力されています。知らなかったので、とても驚きました。来年の2月には「安死術」が公開されるそうです。
【死体蝋燭(したいろうそく)本編(YouTube) 原作:小酒井不木 協力:堤幸彦 主演:西川千雅】
今回は訪れませんでしたが、蟹江町には日帰り温泉や足湯もあります。近鉄蟹江駅から南側には景色の綺麗なスポットがいくつもありそうです。桜の穴場スポットもあるので、今度は春に訪れたいと思いました。
千澤のり子先生が関係されている書籍が立て続けに出版されます。
毎年恒例の探偵小説研究会によるミステリ本
『2021本格ミステリベスト10』(探偵小説研究会:編著/出版社:原書房)
2001年から始まった本格ミステリ大賞の20年を読み解く論考本
『本格ミステリの本流――本格ミステリ大賞20年を読み解く』(出版社:南雲堂)
どちらも好評発売中です。
そして年明けの1/15には新刊の『少女ティック 下弦の月は謎を照らす』(千澤のり子:著/出版社:行舟文化)が発売に!
1973年生まれ
作家。2007年に宗形キメラ名義で二階堂黎人との合作『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』で作家デビュー。2009年には『マーダーゲーム』で単独デビュー。近刊は「少女ティック 下弦の月は謎を照らす」(行舟文化)
ボードゲーム好きで『人狼作家』の編集も手がけ、羽住典子名義でミステリ評論活動も行っている。
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