【MtGエターナルのススメ】白単ビートコントロールデッキ「Death&Taxes(デスタク)」デッキパーツ解説 前編

公開日:ラマダーン柿沼

こんにちは。ラマダーン柿沼です。

今日はレガシーで自分の使用しているDeath&Taxesの各パーツについて詳しく紹介したいと思います。これからDeath&Taxesを組もうと思われてる方が、なんでこのカードが採用されてるの?なんでこの枚数なの?といった疑問への回答になれば幸いです。

 

Death&Taxesとはどんなデッキ?

Death&Taxes(通称デスタク)とは白単色のクリーチャー主体のビートコントロールデッキです。

個々のサイズは大きくはありませんが、相手の行動を制限する能力を持ったクリーチャー(ヘイトベアー1)特定のデッキやギミックに対する妨害能力を持つ小型クリーチャーの総称。一般に「熊(Bear)」と言えば「2マナ2/2のクリーチャー」を指すことが多いが、ここでは単に「点数でみたマナコストが2のクリーチャー」という意味。)を戦場に並べて相手をコントロールするデッキです。以下はサンプルデッキになります。

画像はクリックで拡大 ※上記の画像は[MTG-ELEVEN-NEXT]様を利用して作成しています。

 

パーツ解説

まずは各パーツについて解説していきます。

《ルーンの母》

対象のクリーチャーにプロテクションを与えるクリーチャー。
コストが軽く能力自体がデスタクとの相性が良い為4枚採用しています。

Death&Taxesの負け筋として相手の除去と丁寧に1対1交換の繰り返すことが挙げられますが、《ルーンの母》は召喚酔い2)コントローラーの最新のターンの開始時から継続してコントロールされていないクリーチャーは、攻撃に参加できず、起動コストにタップ・シンボルやアンタップ・シンボルを含む起動型能力を起動できない。このような状態のクリーチャーは、俗に「召喚酔いの状態にある」「召喚酔いの影響を受けている」「酔っている」と呼ばれる。また、速攻を持つクリーチャーはこのルールを無視する。から明けてさえいればこちらの各クリーチャーを除去やコンバット3)戦闘/Combatは、戦闘フェイズのこと。または、戦闘フェイズに行われる攻撃・ブロック・戦闘ダメージのやり取りなど全般を指す俗語。戦闘フェイズにおけるカードの強さを評価する場合によく用いられる用語でもある。特にクリーチャーに対して、「戦闘に強い」「戦闘に向いていない」などのように表現される。から守ることができます。必然的に相手は2枚以上の除去を使わざるを得ない為擬似的なハンドアドバンテージを得ることが出来ます。
また、装備持ちクリーチャーにプロテクション4)プロテクション([性質])/Protection from [性質]は以下の能力からなる。プロテクションを持つパーマネントやプレイヤーは、その性質を持つ呪文の対象にならず、その性質を持つ発生源からの能力の対象にならない。プロテクションを持つパーマネントやプレイヤーは、その性質を持つオーラによってエンチャントされない。それにつけられているその性質を持つオーラは、状況起因処理により墓地に置かれる。プロテクションを持つパーマネントは、その性質を持つ装備品を装備できず、その性質を持つ城砦で城砦化されない。そのような装備品や城砦は、状況起因処理によってそのパーマネントからはずれ、戦場に残る。プロテクションを持つパーマネントやプレイヤーに、その性質を持つ発生源から与えられるすべてのダメージを軽減し0にする。プロテクションを持つ攻撃クリーチャーはその性質を持つクリーチャーにブロックされない。を与えてアタックを通す等、攻守多岐に渡って活躍が見込めます。

欠点としてはタフ1であるため、《疫病を仕組む者》《硫黄の精霊》《夜の戦慄》といった-1/-1系の除去に弱いためそういった相手にはサイドアウト候補にあがることがあります。

 

《スレイベンの守護者、サリア》

2/1先制攻撃持ちのクリーチャー。
クリーチャー以外のスペルのマナコストが1マナ重くなります。低マナスペルが多いレガシー環境においては大体のデッキに対して有効な能力になります。また2/1先制攻撃のサイズはこの環境ではかなり強力です。

《カラカス》とは相性が良く、サイズに勝る相手であってもブロックにスタックして《カラカス》《スレイベンの守護者、サリア》に起動することで毎ターンブロックに回すことができます。

また、このカラカスとサリアの組み合わせに相性が良いのが《梅澤の十手》です。先に述べたパターンで相手のクリーチャーが先制攻撃(二段攻撃)を持っていない場合、十手を装備したサリアの先制攻撃ダメージ後、相手のダメージより先に十手にカウンターが乗っかるため、十手のカウンターを乗せる能力を解決した後、カラカスでバウンス5)バウンス(Bounce)とは、「跳ね返す」を意味する英語であり、戦場のパーマネントを手札(稀にライブラリーの一番上)に戻すこと。もしくはそのような効果を持つカード。それらを主軸にしたデッキ名として使われることもある。を行うことで十手のカウンターを乗せつつこちらは損害を出さないように動く事ができます。
さらに、相手のタフネスが4以下の場合、先制攻撃のダメージ解決後に十手のカウンターを2つ取り除いて-2/-2することで一方的に戦闘に勝つ事ができます。

弱点としてはルーンの母と同じでマイナス修正に弱い点ですが、カラカスのバウンスで避けれる点とサリア自身の能力が相手へのプレッシャーとして高い点で、ルーンの母よりサイドアウト6)トーナメントにおいて、マッチの2ゲーム目以降はサイドボードのカードを追加したり、メインデッキにあるカードと入れ替えたりすることで、メインデッキの構成を変えることができる。カードをサイドボードからメインデッキに入れることをサイドイン、逆をサイドアウトと呼ぶ。特に「必要なカードを入れる」/「不要なカードを抜く」のどちらかの意味を強調したい場合に用いられる。の優先順位は低く、同型の様なクリーチャー主体のデッキやミラクルの様なコントロールに対してサイドアウトをすることが考えられますがその他多くのデッキ相手に残すと考えられます。(ミラクル戦の場合、カラカスで除去を避けれる為4枚全部サイドアウトはしない方が良いと思われます)

 

《ファイレクシアの破棄者》

メタ7)メタゲーム(Metagame)とは、マジックのゲームを実際に行う前の段階で発生する、駆け引き要素の一つ。略して「メタ」とも。によって数が変わる枠。
2/1サイズのアーティファクトクリーチャーで、出た際に指定したカードの起動型能力を封じるという能力を持っています。

現在のメタでは上位にUnderworld storm8)死の国からの脱出とライオンの瞳のダイアモンド、思考停止をキーパーツとしたコンボデッキ。ライオンの瞳のダイアモンドや思考停止は墓地に落ちていても死の国からの脱出さえあればコンボを開始できるため非常に安定しているため、キーパーツは3枚ありながらも実質1枚のみからコンボを始動できる。がいるため数を3まで増やしています。ANT9)アド・ストーム(Ad Storm/ANT)とは、エターナル環境におけるストーム系コンボデッキ。アラーラの断片でむかつき/Ad Nauseamを得たことで成立した。むかつき/Ad Nauseamと苦悶の触手/Tendrils of Agonyから、「ANT」と略式表記されることが多い。、スニークショー10)スニーク・ショー(Sneak and Show/Sneaky Show)は、レガシーに存在するコンボデッキの一つ。デッキ名は、2枚のキーカードである騙し討ち/Sneak Attackと実物提示教育/Show and Tellに由来する。、Underworld storm、リアニメイト11)リアニメイト(Reanimater / Reanimation)は、墓地からクリーチャー(まれに、他のパーマネント)を直接戦場に出すこと。または、そのような呪文や能力、デッキの総称。アニメイト、リアニ、リアニメイターとも呼ばれる。語源は英語の「Re(再び)」「Animate(魂を吹き込む)」から。再活性/Reanimateというそのまんまなカードもある。と多くのコンボデッキ相手に活躍が見込まれます。

戦闘面ではDeath&Taxesのデッキ中最弱で1/1クリーチャーの前でモジモジしてしまうことも多々ありますが、起動型能力を封じる能力は唯一無二で、マナ能力もその対象に含まれます。
また、指定できるカードに土地は含まれないため、Lands12)ヘックスメイジ・デプス(Hexmage Depths)は、暗黒の深部/Dark Depthsと吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmageのコンボデッキ。ゼンディカー後のエクステンデッドが発祥だが、のちにエターナルでも登場した。ダーク・デプスの主流である。やDark Depth13)土地単(Lands)は、その名の通り土地を主軸に組まれたデッキ。かつてはヴィンテージでも貧乏デッキとしてそれなりに人気があったが、壌土からの生命/Life from the Loamの登場以降はレガシーでの活躍が目覚しい。ヴィンテージでは(他のヴィンテージのデッキと比べれば)貧乏デッキで済むかもしれないが、レガシーだと逆に札束デッキとなりがち。戦では注意が必要です。

他とは違いアーティファクトクリーチャーである為、《夜の戦慄》《硫黄の精霊》からのマイナス修正からは耐性がある一方で置物破壊には滅法弱いという特徴があります。
特にUnderworld stormやGrisel Storm14)グリセルシュートは、モダンおよびエターナルに存在するグリセルブランド/Griselbrandをキーカードにしたデッキ。浅すぎる墓穴/Shallow Graveや騙し討ち/Sneak Attackなどの「そのターン限定だが、コストを踏み倒し速攻持ちで戦場に出せるカード」でグリセルブランドを戦場に出し、そのまま攻撃した後グリセルブランドのドロー能力で次のグリセルブランドと戦場に出すためのカードを引いてくる、という動きを繰り返す。戦ではサイド後に相手が《静寂》を取ってくる可能性があるため、他の置物の巻き添えに大損害を被ることがあるため留意してプレイしましょう。

 

《護衛募集員》

3マナ1/1クリーチャーと貧弱なサイズですがこのデッキの肝になります。
確定アドバンテージを取れる他、タフネス2以下という縛りはありますが状況に応じたクリーチャーを選びハンドに加えられるのでとても柔軟な動きが可能です。

Death&Taxesの構成上、修復の天使以外の全てのクリーチャーを選ぶことができ、相手にとってクリティカルな1枚挿しのクリーチャーを選べたり、ちらつき鬼火サーチルートではハンド消費無しに毎ターン鬼火をキャストし続けるパワープレイも可能です。
真に力を発揮できるのは霊気の薬瓶X=3がある時で、護衛募集員キャストからすぐに相手にとっての脅威を場に出すことができます。逆に霊気の薬瓶経由でない場合はテンポが悪い為、強力なカードですが2枚の採用に留めています。

 

《ちらつき鬼火》

Death&Taxesのデッキの中で最も強力で使い方が難しいカードの1枚。
使用方法が多岐に渡り、先に挙げた護衛募集員のアドバンテージ確保の他、《殴打頭蓋》の再利用や相手のトークンへの除去等が挙げられます。

《ちらつき鬼火》《霊気の薬瓶》との相性が非常に良く、インスタントタイミングで場に出すことで、相手の除去に対応してこちらのパーマネントをリムーブすることで除去をフィズらせたり、コンバット時にcip能力持ちのクリーチャーをブロックに回しつつ、ちらつき鬼火でリムーブ15)リムーブ (Remove)とは: 1.オブジェクトを追放すること。かつて、現在の「追放する」にあたる用語が「ゲームから取り除く/Remove from the game」だったことに由来する。 2.クリーチャーを戦闘から取り除くこと。 3.オブジェクトに置かれているカウンターをその上から取り除くこと。 4.トーナメントを棄権すること。ここでは1,2のことを指す。することで再度アドバンテージ16)アドバンテージ(Advantage)とは日本語で「優位性」とも言い、リソースの個々の要素について、対戦相手と比べて相対的に有利である状態/状況を指す言葉。簡単にいうと損得勘定のこと。アドバンテージの積み重ねが勝利につながるマジックにおいて重視される理論である。を稼ぐ等、利用の幅が広げることができます。

また、ちらつき鬼火のリムーブは次のターンの終了時なので、こちらのターンのエンド時に霊気に薬瓶経由で相手のパーマネント17)パーマネント/Permanentは、戦場に出ているカードとトークンの総称。カウンターはパーマネントではない。すべてのパーマネントは必ず位相を持つ。を飛ばした場合、戻るのは相手のエンドステップの為アンタップステップ〜第二メインステップまでリムーブし続けることも可能です。

頻度は高くありませんが、このテクニックは相手の場の《引き裂かれし永劫、エムラクール》等対処不能なクリーチャーやプレインズウォーカー能力を起動させたくない際の時間稼ぎに使用します。サイド後は数を減らし易い枠ですが非常に強力な為4枚採用しています。

 

《石鍛冶の神秘家》

cip能力で好きな装備品を持ってくる能力と手札にある装備品を場に出す能力持ったクリーチャー。
2マナでありながらハンドアドバンテージを得ることができます。

王道な使い方としては《殴打頭蓋》サーチから3t目に場に出すパターンが挙げられますが、一辺倒にならず、相手のデッキと自分の場と手札でサーチ先を変えていく方がいいです。理由としては、《殴打頭蓋》は5マナと重いためサーチ後に石鍛冶に除去を撃たれることでハンドの《殴打頭蓋》が腐ってしまったり、サーチ後ハンデスを撃たれる事で落とされてしまうという2点が挙げられるからです。
逆に《殴打頭蓋》をサーチした方が良いと思われる場面は、《ルーンの母》が場にいるなどで石鍛冶を除去されない算段がある、相手がコンボデッキだという確証がある際の2ターン目等のパターンが挙げられます。

コンボデッキ相手の3t目以降で石鍛冶以外のクロックがある場合は、ハンドアドバンテージ重視で《火と氷の剣》も選択肢にあげることができます。ただし、コンボ相手のいずれのパターンでも、手札に他のヘイトベアーがいる場合は石鍛冶をキャストする優先順位は低いので注意が必要です。

 

《ミラディンの十字軍》

フリー枠その1。プロテクション黒緑を持っている為、BGx系のコントロール18)黒緑+赤or白or青で構成されたコントロールデッキ。やダークデプスに強い。特筆すべきは二段攻撃と装備品の相性の良さです。十手を装備していた場合、1回の戦闘で十手のカウンターが乗る能力が2回誘発しますので、黒緑以外のクリーチャーでも5/9のサイズ以下であれば戦闘で一方的に勝つ事ができます。(5/9のクリーチャーと十手を装備した《ミラディンの十字軍》が戦闘した場合、まず先制攻撃分の2点が入り十手にカウンターが2つ乗る。通常戦闘に入る前に十手のカウンターを2つ外してミラディンの十字軍を6/6にして戦闘。この時点で相手のタフネスは7点削れているので、2回目の戦闘後に乗った十手のカウンターを2つ外して相手クリーチャーに-2/-2にすればタフネスを9削ることができる。実際に起こりうる場面としてはエルドラージストンピィ19)エルドラージ(Eldrazi)は、エルドラージ・クリーチャーとエルドラージの部族カードおよび無色支援カードのシナジーを活用するビートダウンデッキの総称。様々なフォーマットに存在する。《忘却撒き》と対峙する場面等)

ただし、白や赤と言った除去に対しては滅法弱く、全体除去に対しても耐性は無い為、メタによって枚数が変動する枠でもあります。

 

《宮殿の看守》

ほぼ固定枠の1枚。《宮殿の看守》は場に出た際に統治者になることができ、自分が統治者である限りクリーチャー1体を追放することができる能力を持っています。

能力「統治者」について

《宮殿の看守》などが持つ「統治者になる」効果で発生する誘発型能力で、解決されると当該カードに指定されたプレイヤー1人が統治者となる。
統治者になったプレイヤーは「自分の終了ステップの開始時にカードを1枚引く。」という誘発型能力を得る。

毎ターン追加ドローという強力な紋章を得たのと同じように思われるが、紋章と違い以下のような統治者独自のルールが存在する。

・クリーチャー1体が統治者に戦闘ダメージを与えるたび、それのコントローラーが統治者になる。これは誘発型能力である。

・統治者がゲームから除外されるなら、アクティブ・プレイヤーが統治者になる。ゲームから除外される統治者がアクティブ・プレイヤーであるなら、ターン順で次のプレイヤーが統治者になる。

・同時に存在できる統治者は1人だけである。あるプレイヤーが統治者になるに際し、現在の統治者は統治者でなくなる。

上記のほかにcip能力でクリーチャーを追放することができます。似た能力では《悪鬼の狩人》《放逐する僧侶》が挙げられますが、《宮殿の看守》はこれらのクリーチャーとは異なり自身が除去されても追放したクリーチャーは戻ってこない点と継続的なハンドアドバンテージを得られる点に置いて優秀です。《ちらつき鬼火》《修復の天使》のブリンク能力ととても相性が良く、場に出てる《宮殿の看守》をブリンクし続ければ統治者を失わない限り何体でもクリーチャーを追放することが可能です。またスニークショーなど《実物提示教育》を使用するデッキと相性が良く、《実物提示教育》で出してきた相手のエムラクールやグリセルブランドを追放することも可能です。

ただし、横に並ぶデッキを相手にした場合相手クリーチャーの戦闘が通り易い為、統治者を失い易い点とネメシスを追放できない上にネメシスをブロックできない為統治者を失い易い点で注意が必要です。またコントロール相手にはクリーチャーを追放せずに出しても統治者のドローが強力な為積極的に場に出して行きますが、昨今のコントロールでは《瞬唱の魔道士》《氷牙のコアトル》といった瞬速持ちのクリーチャーが採用されていることが多いので、不意に出てきたクリーチャーに統治者を奪われないように注意することが必要です。

 

《聖域の僧院長》

こちらもほぼ固定枠の1枚。環境によって1〜2枚の調整の余地があります。出るに際して好きな数を指定し、指定された数のマナコストを持つクリーチャーでない呪文は唱えられなくなる能力を持ったクリーチャーです。《虚空の杯》に似た能力ですがこちらはクリーチャーは唱えることは可能で、それ以外の呪文に関しての縛りはこちらの方が上位になります。その理由は呪文自体が唱えられないという点にあります。「打ち消されない」と「唱えられない」の差が最も影響するのは《突然の衰微》《夏の帳》に代表される「打ち消されなくなる」の文面を持ったスペルの存在です。

例を挙げると、《虚空の杯》X=2でも《突然の衰微》で破壊可能ですが、《聖域の僧院長》の場合2で指定すればそもそも衰微は唱えることができません。即ち相手の手札の中で封殺することが可能なのです。《聖域の僧院長》をプレイする上で最も重要な点は各アーキタイプにおいて何マナのスペルが相手にとって重要になるのかの判断することです。その為に必要なのは各アーキタイプのメインサイドを把握することなのですが、こちらはまたプレイとはベクトルの違う点での習熟度が必要な為、Death&Taxesの中で最もプレイが難しい1枚です。

 

《修復の天使》

フリー枠の1枚。奇襲性があり高クロックなクリーチャー。場に出た際にブリンク能力を持っています。《ちらつき鬼火》に似たクリーチャーですが、こちらは4マナでありながらシングルシンボルで瞬速20)瞬速/Flashは、「あなたはこのカードを、あなたがインスタントを唱えられるときならいつでもプレイしてよい。」を意味する。を持っている為、見た目以上に軽く隙なくプレイすることが可能です。このため《ちらつき鬼火》とは違い、《霊気の薬瓶》を経由せずにインスタントタイミングでプレイできる点が最大の特徴です。

対デルバー戦では特に頼もしい存在で、負け筋であるデルバーの飛行クロックを修復の天使は単騎で討ち取ることが可能です。また4マナ・タフネス4である為、《突然の衰微》《稲妻》1枚で落とすことができない為デルバー側からすると最も対処に困る1枚になります。
さらに、Death&Taxesにとってクリティカルな1枚である《疫病を仕組むもの》《湿地での被災》といった全体マイナス除去にも強い為、あらゆるデッキでサイド後も入れておきます。

但し、《リシャーダの港》をコントロールしている際に、これを立てて《修復の天使》を構えていると相手にバレ易いので注意が必要です。逆にハンドに《修復の天使》がない場合でも、《リシャーダの港》を立てて《修復の天使》を持ってるフリをすることで、相手の除去を気軽に撃てなくするブラフプレイ21)ブラフ (Bluff)はこけおどし、威嚇、ハッタリなどの意味。また、それらによる足止め。もちろん、イカサマとは異なり立派な戦略の1つである。をすることがあります。

 

《剣を鍬に》

説明不要な白の追放除去。対デルバー22)秘密を掘り下げる者/Delver of Secretsを中心戦力に据えたクロック・パーミッションデッキの総称。単にDelverとも。イニストラード参入後の様々な環境で活躍する。戦では最大の負け筋であるデルバーにいち早く対処することが可能です。また、DarkDepthのマリッドレイジトークンに対応できる数少ない除去の1枚で《カラカス》《ちらつき鬼火》と合わせてDeath&TaxesがBG DarkDepthに有利と言われる理由の1枚です。

ライフゲインも忘れてはいけない点で特にバーン戦においては自分がコントロールしている《殴打頭蓋》の細菌トークンに撃つことで《火炎破》1枚分の延命が可能です。

注意すべき点は自身でコントロールしている《聖域の僧院長》を1で指定した際です。Death&Taxesは構成上装備品を除くとメインのスペルは《剣を鍬に》《霊気の薬瓶》の8枚だけなのですが、どちらも1マナであるため慎重になる必要があります。


秘密を掘り下げる者

特にデルバー戦では《聖域の僧院長》は1で指定することが最善手なのですが、クリーチャーは展開可能な為、出てきたデルバーに対して手札の《剣を鍬に》が撃てないといったシーンが発生しうるので注意が必要です。

 

《霊気の薬瓶》

クリーチャーが大多数を占めるDeath&Taxesにとっての潤滑油であるアーティファクト。各アップキープにカウンターを乗せることができ上に乗ったカウンターと同じマナコストのクリーチャーを場に出すことができます。

この能力はインスタントタイミングでクリーチャーを出すことが可能で、1回の起動で相手のコンバットを狂わすことが可能です。上記に述べた通り《ちらつき鬼火》との相性が良好です。また場に出すことは能力である為、1度場に《霊気の薬瓶》が出てしまうと相手の手札にあるカウンターを腐らせることができます。

《霊気の薬瓶》を起動する際は相手の《ヴェンデリオン三人衆》に気をつけなくてはなりません。起動に際しヴェンデリオン三人衆のcip能力で本命の出したいクリーチャーをライブラリーボトム23)ライブラリーの一番下(Bottom of a/the/one’s Library)とは、文字通りライブラリーの一番下のこと、またはそこにあるカードのこと。俗的あるいは略式にライブラリーボトム、ボトム、(ライブラリーの)下、(ライブラリーの)底とも呼ばれる。に落とされてしまう為です。ですので相手が露骨に3マナを構えているようなら不要なタイミングで《霊気の薬瓶》を起動して相手の《ヴェンデリオン三人衆》を炙り出すプレイも必要になります。

 

《殴打頭蓋》

確定枠の装備品その1。生体武器の能力持ちで、場に出たときに0/0の細菌クリーチャートークンに装備された状態で出てくるため、実質5マナ4/4警戒絆魂クリーチャーとして扱うことが可能です。

《石鍛治の神秘家》とはほかの装備品より相性が良く、細菌トークンが死亡してしまった際でもインスタントタイミングで回収、場に出す動きが可能なため継続的な戦力として期待できます。

上記の通り回収してから場に出す能力を使用する際の注意点として挙げられるのは、能力を乗せるスタックの順番です。《殴打頭蓋》を回収する能力にスタックして《石鍛治の神秘家》に除去を撃たれてしまうと、回収しただけで場に出すことができずにテンポロスしてしまいます。
そこで、先に《石鍛治の神秘家》の能力を起動し、優先権を渡さずに《殴打頭蓋》の能力を起動することで、《石鍛治の神秘家》が場にいなくても能力はスタックに乗っているため場に出すことができます。


《黄泉からの橋》

また細菌トークンが装備している状態で《殴打頭蓋》をバウンスすると、細菌トークンは0/0のため状況起因24)状況起因処理が発生したら、すべての適用すべき処理を単一のイベントとして処理し、その後もう一度チェックを行う。これを状況起因処理が発生しなくなるまで繰り返す。状況起因処理は、スタックに乗らずに直ちに処理され、クリンナップ・ステップ中にもチェックされる。これは常に有効であり、どのプレイヤーにもコントロールされていない。のチェックで死亡します。これを利用してドレッジ25)ドレッジ(Dredge)はエターナルに存在するリアニメイト系コンボ・ビートダウンデッキ。発掘の登場したスタンダードではフリゴリッドと呼ばれていたものの、エターナルにおいてはドレッジの呼称で通っている。手札から捨てた発掘を持つカードを利用してライブラリーを墓地送りにしつつ、墓地から何度でもよみがえるイチョリッド/Ichoridでビートダウンをする。戦ではインスタントタイミングで《黄泉からの橋》を追放することができるので覚えておきましょう。

 

《梅澤の十手》

確定枠の装備品その2。装備時点では修正は入りませんが戦闘ダメージを与えるたびに2個のカウンターがクリーチャーマイナス修正、パンプアップ26)パンプアップ (Pump up)とはクリーチャーのパワーまたはタフネス、もしくはその両方を増加させる効果や能力。またはその能力を起動することや、その能力を次々に重ね合わせること。略して「パンプ」といわれることもある。俗語。、ライフゲインを選べる能力があります。除去の能力は特に盤面に干渉する力が強く、小粒が並ぶクリーチャーデッキは壊滅的な被害を及ぼすことができます。

またマイナス修正は自軍のクリーチャーにも使用できる点は重要です。先に述べた通りクリーチャーの死亡はドレッジの《黄泉からの橋》を落とせる他、グリセルブランドを《ちらつき鬼火》でブロックした際にスタックして《ちらつき鬼火》にマイナス修正を使用することで《グリセルブランド》のライフゲインをフィズらせることができるので覚えておきましょう。

 

《火と氷の剣》

確定枠の装備品その3。プロテクション赤青に加えて+2/+2修正、アタックが通るたびに1ドロー2点の火力をいずれかの対象に飛ぶ装備品。

特筆すべくは1ドローと2点を飛ばす能力。ボード、ハンドともに十分なアドバンテージをもたらすことが可能です。プロテクションも赤はクリーチャーデッキが苦手な火力の対象から外れることができ、青はメインから対応不可能な《真の名の宿敵》を無視してダメージレースを挑めることが魅力です。

また、《殴打頭蓋》の細菌トークンに装備することで、《殴打頭蓋》自身をバウンスしても《火と氷の剣》の修正が入った細菌トークンが場に残るため、《殴打頭蓋》1枚で盤面にクリーチャーを並べることができます。
さらに対コントロール戦で《火と氷の剣》を先に場に出しておくと、後続のクリーチャーは全てマストカウンター27)マストカウンターと呼ばれる呪文の打ち消しに失敗した場合、ほぼ敗北が確定してしまうか、相当苦しい勝負になってしまう。そのため、マストカウンターとなるカードは何かを見極め、それを打ち消すために余計なカウンターやマナを浪費しないように気を配らなければならない。逆に相手の側からすると、どのようにしてこれを打ち消されずに通すかがプレイングのポイントとなり、それほど重要でない呪文を打ち消させることなどが必要になる。今回の場合は除去スペルまで含む。になるため、相手に大きなプレッシャーを与えることができます。

 

前半のカード解説は以上になります。後半の解説は次回土地の選択と枚数、サイドボードの解説、その他に採用検討のカードについて引き続き解説させていただきたいと思います。

Death&Taxesについて多くの人に興味を持っていただければ幸いです。今回もご覧いただきありがとうございました。

 

カード画像出典:マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

脚注   [ + ]

1.特定のデッキやギミックに対する妨害能力を持つ小型クリーチャーの総称。一般に「熊(Bear)」と言えば「2マナ2/2のクリーチャー」を指すことが多いが、ここでは単に「点数でみたマナコストが2のクリーチャー」という意味。
2.コントローラーの最新のターンの開始時から継続してコントロールされていないクリーチャーは、攻撃に参加できず、起動コストにタップ・シンボルやアンタップ・シンボルを含む起動型能力を起動できない。このような状態のクリーチャーは、俗に「召喚酔いの状態にある」「召喚酔いの影響を受けている」「酔っている」と呼ばれる。また、速攻を持つクリーチャーはこのルールを無視する。
3.戦闘/Combatは、戦闘フェイズのこと。または、戦闘フェイズに行われる攻撃・ブロック・戦闘ダメージのやり取りなど全般を指す俗語。戦闘フェイズにおけるカードの強さを評価する場合によく用いられる用語でもある。特にクリーチャーに対して、「戦闘に強い」「戦闘に向いていない」などのように表現される。
4.プロテクション([性質])/Protection from [性質]は以下の能力からなる。プロテクションを持つパーマネントやプレイヤーは、その性質を持つ呪文の対象にならず、その性質を持つ発生源からの能力の対象にならない。プロテクションを持つパーマネントやプレイヤーは、その性質を持つオーラによってエンチャントされない。それにつけられているその性質を持つオーラは、状況起因処理により墓地に置かれる。プロテクションを持つパーマネントは、その性質を持つ装備品を装備できず、その性質を持つ城砦で城砦化されない。そのような装備品や城砦は、状況起因処理によってそのパーマネントからはずれ、戦場に残る。プロテクションを持つパーマネントやプレイヤーに、その性質を持つ発生源から与えられるすべてのダメージを軽減し0にする。プロテクションを持つ攻撃クリーチャーはその性質を持つクリーチャーにブロックされない。
5.バウンス(Bounce)とは、「跳ね返す」を意味する英語であり、戦場のパーマネントを手札(稀にライブラリーの一番上)に戻すこと。もしくはそのような効果を持つカード。それらを主軸にしたデッキ名として使われることもある。
6.トーナメントにおいて、マッチの2ゲーム目以降はサイドボードのカードを追加したり、メインデッキにあるカードと入れ替えたりすることで、メインデッキの構成を変えることができる。カードをサイドボードからメインデッキに入れることをサイドイン、逆をサイドアウトと呼ぶ。特に「必要なカードを入れる」/「不要なカードを抜く」のどちらかの意味を強調したい場合に用いられる。
7.メタゲーム(Metagame)とは、マジックのゲームを実際に行う前の段階で発生する、駆け引き要素の一つ。略して「メタ」とも。
8.死の国からの脱出とライオンの瞳のダイアモンド、思考停止をキーパーツとしたコンボデッキ。ライオンの瞳のダイアモンドや思考停止は墓地に落ちていても死の国からの脱出さえあればコンボを開始できるため非常に安定しているため、キーパーツは3枚ありながらも実質1枚のみからコンボを始動できる。
9.アド・ストーム(Ad Storm/ANT)とは、エターナル環境におけるストーム系コンボデッキ。アラーラの断片でむかつき/Ad Nauseamを得たことで成立した。むかつき/Ad Nauseamと苦悶の触手/Tendrils of Agonyから、「ANT」と略式表記されることが多い。
10.スニーク・ショー(Sneak and Show/Sneaky Show)は、レガシーに存在するコンボデッキの一つ。デッキ名は、2枚のキーカードである騙し討ち/Sneak Attackと実物提示教育/Show and Tellに由来する。
11.リアニメイト(Reanimater / Reanimation)は、墓地からクリーチャー(まれに、他のパーマネント)を直接戦場に出すこと。または、そのような呪文や能力、デッキの総称。アニメイト、リアニ、リアニメイターとも呼ばれる。語源は英語の「Re(再び)」「Animate(魂を吹き込む)」から。再活性/Reanimateというそのまんまなカードもある。
12.ヘックスメイジ・デプス(Hexmage Depths)は、暗黒の深部/Dark Depthsと吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmageのコンボデッキ。ゼンディカー後のエクステンデッドが発祥だが、のちにエターナルでも登場した。ダーク・デプスの主流である。
13.土地単(Lands)は、その名の通り土地を主軸に組まれたデッキ。かつてはヴィンテージでも貧乏デッキとしてそれなりに人気があったが、壌土からの生命/Life from the Loamの登場以降はレガシーでの活躍が目覚しい。ヴィンテージでは(他のヴィンテージのデッキと比べれば)貧乏デッキで済むかもしれないが、レガシーだと逆に札束デッキとなりがち。
14.グリセルシュートは、モダンおよびエターナルに存在するグリセルブランド/Griselbrandをキーカードにしたデッキ。浅すぎる墓穴/Shallow Graveや騙し討ち/Sneak Attackなどの「そのターン限定だが、コストを踏み倒し速攻持ちで戦場に出せるカード」でグリセルブランドを戦場に出し、そのまま攻撃した後グリセルブランドのドロー能力で次のグリセルブランドと戦場に出すためのカードを引いてくる、という動きを繰り返す。
15.リムーブ (Remove)とは: 1.オブジェクトを追放すること。かつて、現在の「追放する」にあたる用語が「ゲームから取り除く/Remove from the game」だったことに由来する。 2.クリーチャーを戦闘から取り除くこと。 3.オブジェクトに置かれているカウンターをその上から取り除くこと。 4.トーナメントを棄権すること。ここでは1,2のことを指す。
16.アドバンテージ(Advantage)とは日本語で「優位性」とも言い、リソースの個々の要素について、対戦相手と比べて相対的に有利である状態/状況を指す言葉。簡単にいうと損得勘定のこと。アドバンテージの積み重ねが勝利につながるマジックにおいて重視される理論である。
17.パーマネント/Permanentは、戦場に出ているカードとトークンの総称。カウンターはパーマネントではない。すべてのパーマネントは必ず位相を持つ。
18.黒緑+赤or白or青で構成されたコントロールデッキ。
19.エルドラージ(Eldrazi)は、エルドラージ・クリーチャーとエルドラージの部族カードおよび無色支援カードのシナジーを活用するビートダウンデッキの総称。様々なフォーマットに存在する。
20.瞬速/Flashは、「あなたはこのカードを、あなたがインスタントを唱えられるときならいつでもプレイしてよい。」を意味する。
21.ブラフ (Bluff)はこけおどし、威嚇、ハッタリなどの意味。また、それらによる足止め。もちろん、イカサマとは異なり立派な戦略の1つである。
22.秘密を掘り下げる者/Delver of Secretsを中心戦力に据えたクロック・パーミッションデッキの総称。単にDelverとも。イニストラード参入後の様々な環境で活躍する。
23.ライブラリーの一番下(Bottom of a/the/one’s Library)とは、文字通りライブラリーの一番下のこと、またはそこにあるカードのこと。俗的あるいは略式にライブラリーボトム、ボトム、(ライブラリーの)下、(ライブラリーの)底とも呼ばれる。
24.状況起因処理が発生したら、すべての適用すべき処理を単一のイベントとして処理し、その後もう一度チェックを行う。これを状況起因処理が発生しなくなるまで繰り返す。状況起因処理は、スタックに乗らずに直ちに処理され、クリンナップ・ステップ中にもチェックされる。これは常に有効であり、どのプレイヤーにもコントロールされていない。
25.ドレッジ(Dredge)はエターナルに存在するリアニメイト系コンボ・ビートダウンデッキ。発掘の登場したスタンダードではフリゴリッドと呼ばれていたものの、エターナルにおいてはドレッジの呼称で通っている。手札から捨てた発掘を持つカードを利用してライブラリーを墓地送りにしつつ、墓地から何度でもよみがえるイチョリッド/Ichoridでビートダウンをする。
26.パンプアップ (Pump up)とはクリーチャーのパワーまたはタフネス、もしくはその両方を増加させる効果や能力。またはその能力を起動することや、その能力を次々に重ね合わせること。略して「パンプ」といわれることもある。俗語。
27.マストカウンターと呼ばれる呪文の打ち消しに失敗した場合、ほぼ敗北が確定してしまうか、相当苦しい勝負になってしまう。そのため、マストカウンターとなるカードは何かを見極め、それを打ち消すために余計なカウンターやマナを浪費しないように気を配らなければならない。逆に相手の側からすると、どのようにしてこれを打ち消されずに通すかがプレイングのポイントとなり、それほど重要でない呪文を打ち消させることなどが必要になる。今回の場合は除去スペルまで含む。

北関東の僻地で活動してるMagic: the Gatheringプレイヤー。好きなフォーマットはレガシー。好きなカードをずっと使い続けられるこの環境とプレイを共にする友人が大好き。あと痩せたいです。

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