ボードゲーム遊び方紹介 “スピンオフ” リアル謎解きゲーム(前編)
ボードゲーム遊び方紹介 第1回 “どうぶつしょうぎ”はこちらから。
本記事はボードゲームがテーマですが、今回からしばらくスピンオフが続きます。
2年ほど前から、インターネットで出会ったミステリ好きの方々とリアル謎解きゲームに参加するようになりました。
リアル謎解きゲームは、2種類に分けられます。先にチケットを買いイベント会場内で行われるもの(SCRAPのリアル脱出ゲームが有名です)と移動しながら謎を解いていくものがあります。
移動型は、時間に余裕があって、参加人数も自由、謎も解けやすいので、初めての方向きです。足元はスニーカー、荷物はなるべく持たないほうがお勧めです。
まずは、「地下謎への招待状2016」。東京メトロとリアル脱出ゲームでおなじみのSCRAPとの共同企画です。キットを買える場所は地下鉄の5駅。値段は2,160円で、東京メトロを24時間乗り降りできる切符もついていました。
2017年1月下旬、上野駅で待ち合わせをしてゲームスタート。キットの中身はパンフレット、小さく切り取ることができて切符を入れられるポケットの付いたクリアファイル、ミニペン、何かに使えそうな定規みたいなのがありました。
取りあえず作戦タイムです。仲間は5人。近場のカフェの机上にパンフレットを広げ、次はどこの駅に行けばいいのか、定規を使ったり折ったりしてみました。
最初のポイント駅は3ヵ所。地上に出て、スポットの謎を解き明かしてから次の謎の手がかりがもらえます。町中に掲げられた旗に沿って道をたどったり、大きな公園のベンチに描かれたマークを探したりしました。
地下鉄そのものが出題になっていて、進行方向に向かってこちら側のドアが開く「何駅目で降りよ」という指示もありました。次はどこに行っていいのか分からないスリル感や、キットそのものに仕掛けもありますので油断はできません。
次は、2018年3月31日まで開催中の「恐謎―ある漫画家が残した黒い手紙」。楳図かずおとタカラッシュ!のコレボレーションです。『おろち』が出てきます。場所は吉祥寺で、キットはパルコの中にあるヴィレッジヴァンガードにて、1,984円で購入できます。
2017年5月初旬、地下鉄メンバー5人に、吉祥寺に詳しい強力助っ人1名の合計6人で、とにかく歩きました。ネタバレになるので詳しく書けませんが、「こんなところにこんな小道具が用意されているなんて!」と関心できます。謎そのものよりも解き明かし方がすごく凝っていて、楳図ファンにはたまらない企画です。
その次は、「金田一少年の事件簿R 呪いの手紙の秘密」。連載25周年記念イベントです。キットは無料で、京王線・井の頭線・都営地下鉄沿線のフリー切符が必要でした。2017年9月末日に地下鉄メンバー5人+大阪から上京されていたネットミステリ仲間1名で挑みましたが、最後の謎がまったく分からず。全員同意で指定サイトに接続し、ヒントを得てやっと正解。「こんなに遠いところが最終地なんて」と愕然としたのが良き(?)思い出です。ちなみに、犯人はとっても意外な人物でした。
後半は自宅で体験できるリアル謎解きゲームです。
ボードゲーム遊び方紹介 “スピンオフ” リアル謎解きゲーム(後編)へ続く。
1973年生まれ
作家。2007年に宗形キメラ名義で二階堂黎人との合作『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』で作家デビュー。2009年には『マーダーゲーム』で単独デビュー。近刊は「少女ティック 下弦の月は謎を照らす」(行舟文化)
ボードゲーム好きで『人狼作家』の編集も手がけ、羽住典子名義でミステリ評論活動も行っている。
記事一覧はこちら