5分でわかる!今の遊戯王ガチ環境 2022年10月 ~リミットレギュレーションによる影響~
こんにちは!主に関東圏にて遊戯王OCGをプレイしているぽとふと申します。2014年頃から本格的に遊戯王のCSに出始め、今も現役で競技目線で取り組んでいます。
今回は、2022年10月に施行されるリミットレギュレーション(制限改訂)について書かせていただきますので、チェックしてみてください。
目次
注目の禁止カード・制限カード
枚数が減ったカード群で、特に注目度の高いカードをピックアップしてみました。
ティアラメンツ関連
まずは【ティアラメンツ】デッキに影響を及ぼすカードたちです。どれも3枚投入が当たり前だったデッキのキーパーツなので、環境トップを走ってきたデッキへの規制としては妥当と言えるでしょう。
また《朱光の宣告者》の制限カード化は、【竜輝巧】デッキにとっても大きな痛手です。前回の《イーバ》の規制と重なって、かつての強さを補強するのが不可能になった変更だと思います。
スプライト関連
【スプライト】デッキへの規制を見ていきましょう。まず目を引くのが、展開の最終着地点に《破壊剣−ドラゴンバスターブレード》を添えるために使用されていた《ユニオン・キャリアー》の禁止でしょう。さらには初動の安定性と相手の妨害手段を乗り越えて展開する役割を担っていた、メインデッキパーツ3種に制限がかかりました。
これまでのように「スプライト」+「ガエル」の要素だけで構成することは難しくなり、デッキパワーの低下は免れないでしょう。今後は、別のレベル2テーマと組み合わせるか、レベル2のモンスターを有するデッキに出張することになりそうです。
ふわんだりぃず関連
【ふわんだりぃず】デッキも規制を受けました。《ディメンション・アトラクター》は【ふわんだりぃず】と最も相性の良い手札誘発であり、《ふわんだりぃずと謎の地図》の枚数はデッキの安定性に直結します。《ふわんだりぃずと謎の地図》が1枚しか入れられないと、後攻での手数が足りず、大きく勝率を落とすでしょう。
元々、環境の中位に位置していたデッキではあるので、トップメタが沈んだことによって暴れるのを先回りして規制された印象です。ただ、間違いなくポテンシャルの高いテーマではあるので、このまま没落の一途を辿るのか、忘れた頃にもう一花咲かすのか、注目です。
《流離のグリフォンライダー》
様々なデッキに影響を及ぼすという点では、《流離のグリフォンライダー》の禁止が最も大きなニュースと言えるでしょう。
《アラメシアの儀》か《聖殿の水遣い》が万能な1妨害になっていたので、ヘイトを溜める要因でもありました。禁止は妥当なラインとも思います。
注目の制限緩和カード
枚数が増えたカード群で、特に注目度の高いカードをピックアップしてみました。
《虹彩の魔術師》(1枚→2枚)
一世を風靡した【魔術師】デッキのキーパーツです。ついに《アストログラフ・マジシャン》の効果で2枚目を直接サーチできるようになりました。
これは「ペンデュラムグラフ」カード2種を揃えるハードルが下がったことを意味し、展開を算段しやすくなります。
元々規制を受けているパーツが多すぎたこともありますが、着々と以前の姿を取り戻しつつあります。環境デッキに返り咲く日が楽しみです。
《幻影騎士団ティアースケイル》《聖殿の水遣い》(1枚→2枚)
制限カード指定を受けていた【勇者幻影騎士団】デッキのキーカード2種が、準制限カードに緩和されました。
「勇者トークン」ギミックは《流離のグリフォンライダー》が禁止になり、「そもそもこれらを採用する意味はあるのか?」と思われる方もいるかと思います。
しかし【勇者幻影騎士団】デッキにおいては元より《運命の旅路》から《聖殿の水遣い》をサーチすることも多く、単なるレベル3モンスターとしての運用をアテにされていた側面も強く、採用する余地も十分あると考えます。
【勇者幻影騎士団】が活躍していた当時と比べると、現在では《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》が規制されていたりと、色々と事情が違いますが、復権に向けて頑張ってもらいたいところです。
《未界域のジャッカロープ》(2枚→3枚)
不安定ながらも強力な展開力を武器に、忘れた頃にやってくる環境の地雷枠【未界域】デッキのキーカード《未界域のジャッカロープ》が制限緩和となりました。段階を経て緩和され続けていた【未界域】関連のメインデッキパーツは、完全に出揃った形になります。
《SPYRAL RESORT》(2枚→3枚)
王道の展開系デッキでいつも思い浮かべるのが【SPYRAL】です。《SPYRAL−グレース》や《SPYRAL−ジーニアス》の圧倒的なアドバンテージ獲得能力で、盤面を構築する【SPYRAL】デッキの強力なフィールド魔法が完全復帰となります。
【ティアラメンツ】デッキの汎用メタとして活躍する「深淵の獣」が懸念材料ですが、台風の目となって活躍してくれることを期待しましょう。
最新の制限改訂で活躍しそうなデッキ3選
最後に制限改訂後に活躍しそうなデッキを3つ紹介します。
【ティアラメンツ】
私も7月の制限下で色々なタイプの【ティアラメンツ】を使ってきましたが、今回の制限改訂を見た率直な感想は「ティアラメンツはまだやれるな」です。デッキの性質上、融合ギミックを取り込めるので、合計9枚のカードを規制されてもリペアが容易なほどの引き出しがあります。
私が作成したサンプルレシピです。《烙印融合》を採用して手数を増やし、《壱世壊を劈く弦声》を3枚投入することでランダム墓地肥やしの枚数を増やしています。
他にも《沼地の魔神王》と《融合》を採用すれば《ガーディアン・キマイラ》と《暗黒界の龍神王 グラファ》という強力なオプションが付きます。「シャドール」ギミックを採用するのも強力でしょう。制限改訂によって、今後ミラーが減ってくるのであれば、「イシズ」ギミックの部分を思い切って不採用にしてしまうのもありかもしれません。
【エクソシスター】
《ディメンション・アトラクター》を1枚失うことにはなりましたが、今期の環境デッキの中でメインギミックに規制を受けていないのが、この【エクソシスター】デッキです。仮想敵である【ティアラメンツ】も多く環境に残ることが予想されるので、次期環境は追い風な状態からスタートするでしょう。
大きな規制を免れたことで《原始生命態ニビル》、《サンダー・ボルト》、《拮抗勝負》等、サイドデッキから【エクソシスター】を意識するカードが積み増しされることが予想されるでしょう。
【スプライト鉄獣戦線】
制限改訂のダメージが大きいデッキを、あえてリペアしてみました。に、今回の規制で純正構築が難しくなってしまった【スプライト】に【鉄獣戦線】を合わせました。
効果の発動後の制約を持つカードが多く、それぞれが喧嘩する場面に出くわすかもしれません。例えば、場を空けてからでないと《鉄獣の抗戦》を発動できないことが起こるので、少し回す練習が必要ですが、2つのデッキの強みを上手く両立できたと思います。
まとめ
既に各地で新制限適用の非公認大会が行われていますが、やはり【ティアラメンツ】が分布上位に位置しています。【スプライト】デッキの使用者がほぼいなくなったこと以外は7月制限の延長のような空気感があり、環境初頭特有の手探り感は感じられません。
(それでも【スプライト】がいないだけで十分な変化ではありますが)
悪く言えば変わり映えがないのかもしれませんが、良く言えば、前期で磨いた成熟したプレイ&構築を活かせる期間が長いということでもあります。
ここに新弾のカードが追加されると、どのような化学変化が起こるのか楽しみです。【クシャトリラ】や【リチュア】等、「ヘイトを溜めそうな嫌らしい強さ」といったポジティブともネガティブともとれる下馬評が聞こえてきますが、強力なカードがカードプールに加わればそれに適応したメタゲームに遷移していくでしょう。
制限改訂直後のタイミングはチャンスです。これまでの完成された構築が成立しなくなり、色々なギミック、アイデアを試せる時期なので、是非自由な発想でデッキを組んでみてください。
ぽとふ(@urami_yugi)と申します!
2014年頃から本格的に遊戯王のCSに出始め、今も関東地方で活動中です。
セレーネをリンク召喚した回数とチキンレースでドローした回数では誰にも負けません。ドロールが苦手なデッキをよく使います。
よろしくお願いします。
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