ラマダーン柿沼 MTGエターナルのススメ

トップメタデッキにも勝てる!オリジナリティ溢れたローグデッキ解説 〜グリクシスフェニックスアライブ〜

公開日:ラマダーン柿沼

皆さんこんにちは。ラマダーン柿沼です。

1月も中旬になりますます寒くなりましたね。昨今ではEDH1)エルダー・ドラゴン・ハイランダー(Elder Dragon Highlander)の略。以前はこの名称が使用されていたが、2011年に統率者セットが発売される際に現在の名称である統率者戦に名称が変更された。EDHの名称が広く浸透しているため今でもEDHを使うユーザーが多い。が非常に人気を伸ばしつつあり筆者の周りでもそれらの人気が非常に高まっているのを感じています。(筆者も先日EDHデビューをしました)。
現在はコロナ禍ということもあり店舗大会も行われていないため、非公式フォーマットによる遊びや、オンライン上のMTGは非常に盛んに行われています。今回はそんなマジックオンラインより入賞したローグデッキを紹介したいと思います。  

 

フェニックスアライブ

大会名:Legacy Challenge – #12238074
プレイヤー名:Pietrone10
土地(15枚)

1:《Badlands》
2:《血染めのぬかるみ》
1:《溢れかえる岸辺》
1:《島》
4:《汚染された三角州》
1:《沼》
3:《Underground Sea》
2:《Volcanic Island》

クリーチャー(14枚)

4:《弧光のフェニックス》
4:《秘密を掘り下げる者》
3:《戦慄衆の秘儀術師》
3:《敵対工作員》

呪文(31枚)

4:《生き埋め》
4:《思案》
1:《定業》
3:《思考囲い》
4:《渦まく知識》
4:《暗黒の儀式》
4:《目くらまし》
4:《意志の力》
3:《稲妻》

サイドボード(15枚)

2:《削剥》
1:《魂の洞窟》
4:《最後の審判》
1:《秋の際》
2:《狼狽の嵐》
2:《無のロッド》
2:《外科的摘出》
1:《タッサの神託者》

このデッキはグリクシスデルバー2)グリクシスカラーのテンポデッキ。かつては《秘密を掘り下げるもの》《若き紅蓮術師》《グルマグのアンコウ》を擁しトップメタをひた走っていたが、《王冠泥棒、オーコ》の登場より下火となった。ハンデス、カウンター両方搭載可能なため、コンボデッキには滅法強い。から複数のクリーチャーと《不毛の大地》を削り、その枠に《暗黒の儀式 / Dark Ritual》、《弧光のフェニックス》、《生き埋め / Buried Alive》を採用した半クロックパーミッション・半コンボと言えるデッキです。

名前の由来となっているフェニックスアライブとは、《生き埋め》により《弧光のフェニックス》を墓地に落とすことで早い段階より盤面に3体の飛行持ち速攻クリーチャーを展開するコンボです。
《弧光のフェニックス》はそのターンに3枚目のスペルを唱えることで、そのターンの戦闘フェイズに盤面へ戻る誘発型能力を持っています。その為、最速1ターン目より《暗黒の儀式》+《暗黒の儀式》+《生き埋め》or《暗黒の儀式》+《生き埋め》+《目くらまし》のルートで初ターンから9点クロックを展開する事が可能です。
2ターン目で有ればドローソースや《稲妻》、《思考囲い》も絡めてキャストできる為安定性が高いコンボと言えます。

 

 

グリクシスフェニックスアライブの強み

中盤以降にフェニックスアライブコンボを狙う場合、ハンドのスペルが足らずに《弧光のフェニックス》が盤面に帰りにくい場面が多々あります。このデッキではそういったパターンへの対策として、9枚と多めのキャントリップと《戦慄衆の秘技術師》を採用することでスペルキャストの継続性を高めています。

また、ベースがグリクシスデルバーである為、序盤をグリクシスデルバーとして振る舞うことで相手のミスリードを誘うことができます。
こちらの盤面に並ぶ強力なクロックの対応にリソースを割かせ、不意にキャストされる《生き埋め》から一気にゲームを決めることができます。また、元々妨害手段が豊富なグリクシスデルバーですが、その系譜を受け継ぐデッキなだけあってハンデス、カウンターの2種類の妨害手段を有しています。
《目くらまし》や《意志の力》に加えて《思考囲い》まで採用されている為、対コンボデッキ戦では優位に戦うことが可能です。
豊富な妨害手段はフェニックスアライブコンボの成立に貢献するだけではなく、コンボに頼らずとも《秘密を掘り下げる者》や《戦慄衆の秘技術師》だけでゲームを決める助けになります。

 

 

暗黒の儀式の有用性

フェニックスアライブコンボの下準備である《生き埋め》は3マナソーサリーと、土地が15枚しか採用されていないグリクシスフェニックスアライブにとっては決して軽いスペルとは言えません。
上記の通りキャントリップを豊富に採用しているため素キャストも不可能ではありませんが、爆発力+安定性を重視するのであれば《暗黒の儀式》は必須と言えます。
しかし、グリクシスデルバーの要素からすると《暗黒の儀式》というスペルから生み出される黒3マナはクリーチャーの展開にもスペルのキャストにも貢献しない為有用なスペルとは言えません。
その為、グリクシスフェニックスアライブには《暗黒の儀式》の有用性を高めるもう1つのスペルが採用されています。それが、《敵対工作員》です。

統率者レジェンドで収録されたこの3マナクリーチャーは相手のサーチを制限するヘイトベアーの1種です。
黒を含んでいる為、《暗黒の儀式》からのジャンプアップで1ターン目から相手のサーチに睨みを効かすことができます。
1ターン目からフェッチランド他への制限を課すムーブは同じく《暗黒の儀式》を採用しているPox3)黒単色のコントロールロックデッキ。デッキ名のPoxは《悪疫》を指すが現在は殆ど採用されておらず、リメイクの《小悪疫》が採用されていることが多い。黒単色であるためエンチャントやアーティファクトには触れられないが、優秀なハンデスとランドデストラクション戦略で相手をロックする。が採用している《夢を引き裂く者、アショク》と同様に相手に対して強力な行動制限になります。

また《敵対工作員》自体がインスタントタイミングでのキャストが可能な為、相手にとって予期せぬタイミングでの妨害が可能です。特にこちらの盤面に3マナ以下しかない場合、《暗黒の儀式》から《敵対工作員》のムーブは相手にとってケアし辛いものになります。
この様にグリクシスフェニックスアライブにとって《暗黒の儀式》は単にマナを増やすという意味とは別に、相手に対して奇襲をかけるための手段と言えるでしょう。

 

 

サイド後の別の顔

グリクシスフェニックスアライブではメインボードにフェニックスアライブコンボと《戦慄衆の秘技術師》という、墓地を経由した戦略を2種類採用しています。その為、サイドボード後では相手の墓地対策系スペルがサイドインしてくることが想定されていますが、グリクシスフェニックスアライブではそれらの墓地対策に対する有効なサイドボードを用意されていません。
その代わりにこのデッキが採用しているのはアグレッシブサイドボード。つまりはサイド後は別のデッキに成り代わるというものです。
墓地対策に特に弱い《生き埋め》《孤光のフェニックス》を丸々サイドアウトし《最後の審判》《秋の際》《魂の洞窟》《タッサの神託者》をインすることで相手の墓地対策を無視するDoomsday4)最後の審判を主軸にしたコンボデッキ。選択する5枚を最後の審判キャスト時のハンドと盤面のマナ数から適切な5枚を選択しなければならないため、非常にプレイ難易度が高い。コンボに成り代わることが出来ます。

Doomsdayコンボは《最後の審判》を軸にしたコンボデッキです。
《最後の審判》の効果で任意の5枚のカードをパイルして勝利を目指すのですが、その過程で必要なコンボカードが《最後の審判》1枚で解決する為、実質1枚コンボとも呼べます。
このパイルする5枚はサイクリングドロー、《魂の洞窟》、《タッサの神託者》を絡めた5枚であることが殆どです。ドロー連打から《魂の洞窟》でマーフォークを指定して打ち消されない《タッサの神託者》で勝利することが目標になります。
元々のDoomsdayコンボがグリクシスデルバーのパーツを多く採用しているため、一見歪んだように見えるアグレッシブサイドボードもすんなり運用することが可能です。また、元来採用されている《水連の花びら》をグリクシスフェニックスアライブでは採用しておらず土地も15枚と少ない構成である為、《最後の審判》をキャストする為の黒3マナはやや苦労することが予想されます。
その為、サイドボード後ではメイン以上に《暗黒の儀式》は重要なスペルになるので運用には気をつけなければなりません。

 

いかがでしたでしょうか?今回はグリクシスフェニックスアライブとDoomsdayのハイブリッドデッキについて紹介しました。
墓地利用のコンボデッキにとってサイドボード後の墓地対策は天敵です。多くのデッキがそれらの墓地対策に対応するサイドボードを選択する中で、グリクシスフェニックスアライブでは墓地対策を無視するという手法が取られていました。
スタンダード〜モダンではカードプールの限りからそういった対策にアグレッシブサイドボードを用いる場合、デッキの完成度はメインに対して下がってしまうことが殆どです。
アグレッシブサイドボードでメインと全く違ったデッキを高い水準で構成できる点もレガシーの魅力の1つですね。

 

脚注   [ + ]

1.エルダー・ドラゴン・ハイランダー(Elder Dragon Highlander)の略。以前はこの名称が使用されていたが、2011年に統率者セットが発売される際に現在の名称である統率者戦に名称が変更された。EDHの名称が広く浸透しているため今でもEDHを使うユーザーが多い。
2.グリクシスカラーのテンポデッキ。かつては《秘密を掘り下げるもの》《若き紅蓮術師》《グルマグのアンコウ》を擁しトップメタをひた走っていたが、《王冠泥棒、オーコ》の登場より下火となった。ハンデス、カウンター両方搭載可能なため、コンボデッキには滅法強い。
3.黒単色のコントロールロックデッキ。デッキ名のPoxは《悪疫》を指すが現在は殆ど採用されておらず、リメイクの《小悪疫》が採用されていることが多い。黒単色であるためエンチャントやアーティファクトには触れられないが、優秀なハンデスとランドデストラクション戦略で相手をロックする。
4.最後の審判を主軸にしたコンボデッキ。選択する5枚を最後の審判キャスト時のハンドと盤面のマナ数から適切な5枚を選択しなければならないため、非常にプレイ難易度が高い。

北関東の僻地で活動してるMagic: the Gatheringプレイヤー。好きなフォーマットはレガシー。好きなカードをずっと使い続けられるこの環境とプレイを共にする友人が大好き。あと痩せたいです。

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