WS新弾レビュー 『サーカス 20th Anniversary』
こんにちは、クロワです。
サーカスのアニバーサリーパックが発売されました。
2020年に入って3つ目となるアニバーサリーパックです。
過去のアニバーサリーパックと比較してみます。
SAOアニバーサリーは、それまでと同じネオスタンダード区分でありながら、Anniversary特徴指定のカードが多く刷られ、同じ区分に属するAnniversary軸という形でした。
Keyアニバーサリーは、ブースター自体は新しいネオスタンダード区分(タイトルが混ざっているので当たり前ですが)でありながら、各既存Keyタイトルの強化パーツの側面としてがかなり大きいブースターでした。
そして今回のサーカスアニバーサリーは、まずそれまでのD.C.シリーズと同じネオスタンダード区分で、既存デッキの強化となる特徴指定と、Anniversaryの特徴指定の両方を有しているカードがほとんどであり、「既存強化」と「Anniversary軸」の両方を考えることができます。
既存と新軸の両方を考えられる、という点はKeyアニバーサリーと同じで、ネオスタンダード区分が既存と同じという点はSAOアニバーサリーと同じです。
ネオスタンダード区分が同じなのは軸違いでもタイトル被りにひっかかりやすくなるデメリットもありますが、過去弾も今弾も全て混ぜられてデッキを組めるというのは、かなり構築の幅があって考えるのが楽しそうです。
生憎僕はD.C.もD.S.もデッキを持っておらず、過去弾のカードの知識が乏しいので、まず最初はAnniversary軸でデッキを考えてみようと思います。
それでは注目カード紹介へ移ります。
「“Special Day~太陽の神様~”音夢」
登場時3500の霞互換。
パワーパンプ条件として他の≪魔法≫か≪バナナ≫の特徴が必要ですが、霞互換の仕事を考えればこれはあって無いような条件だと言えるでしょう。
霞互換はもともと存在していましたが、パワーが低めだったので3500霞が出たのはレベル0での殴り性能を大幅に上げてくれますね。
「“Perfect affection”音姫」
「“正義の魔法使い”音姫」
連動でチェンジ先を回収できるチェンジセット。
チェンジはコストがかかる所、チェンジ元が扉連動でチェンジ先を回収できるのでハンドコスト軽減になります。チェンジの際にコストで回収したカードを切れば問題ないため、チェンジ先が消えてしまうこともありません。
また、旧弾の「くすぐったい毎日 音姫」も回収・チェンジの対象になっています。
かなり昔のカードでありながら、ヒール持ちで条件を満たせば11000の任意でストック送りとなかなかのスペックをしています。ストック送りは現代ヴァイスシュヴァルツでは危険な行動ですが、送った方が良い場面もあるでしょうし任意なので損はないです。
重要なポイントはこれがヒールなので手札から出しても強い点です。
「“Perfect affection”音姫」は登場時効果を持たず、長く盤面にいることで試合に貢献することからチェンジでの早期登場が望まれ、連動で回収した所でコストとしての役割がほとんどになってしまいます。ですが、連動が「くすぐったい毎日 音姫」も回収対象となっていることから、連動時の回収でヒールを回収しつつチェンジのコストは手札のいらないカード、という芸当ができるようになっています。
まあそもそも、ネーム指定回収は控え室に落ちてない展開も起こりうるので、指定ネームが1種類ではなく2種類になっているだけでもありがたい点ですね。
さて、肝心の「“Perfect affection”音姫」の性能ですが、なかなかにえげつない性能です。
一つ目が前列にいると自分を含めて特徴1500パンプ。ここ数年でよく見かけるようになった効果で、面取り能力が高く僕は特に好きな効果です。
二つ目は思い出4枚以上でパワーが1000上昇しアンタッチャブルを得る効果。パワーが高くなるとバウンスに狙われがちなので、バウンスが効かなくなるのは大きいです。
そして三つ目が相手がリバースした時に2コストと手札1枚で2点バーンを与える効果。しかも往復で発動できます。
1つ1つは強いながらもよくある効果ですが、すべての効果が噛み合いすぎてえげつないです。圧倒的なパワーでありながらバウンスなどの効果に選べず、諦めてチャンプアタックしてきたらバーンが飛ぶというバケモンです。複数面着地しようものなら対面にとっては正に地獄でしょう。
実際に使うとリソース管理の難しさなど問題点も出てくるとは思いますが、めちゃくちゃ強いと思います。
「わたしが見た夢 由夢」
思い出送り2000応援+ヒール+同名とレストコストでバウンス。
なんだこれは…
これまためちゃくちゃ強いことしか書いてません。前述の「“Perfect affection”音姫」と組み合わせることでより強固な盤面を築き上げることができます。
後列向きのカードなので同名の複数採用が本来しづらい所、手から出してヒールなのでヒールとしての仕事ができる分複数採用がややしやすくなっています。
「奇跡のようなできごと さくら」
自身を思い出に送って3ルック。
思い出に飛ぶ効果や思い出枚数参照の多いタイトルですが、メインフェイズに能動的に思い出に行けるカードは希少であり、ありがたい存在です。
山枚数のケアにもなりますし、心強いカードです。
「“タイムカプセル”立夏」
CX2枚以下早出し+11000ヒール。
強い。パワーパンプ条件が後列なので前列が欠けてもパワーが下がらない所が他の11000ヒールよりも更に強い。
「“恋”した魔法使い 有里咲」
思い出があると自身と対応CXに色無視を与えられる4ルック連動。
色無視はオマケ程度の考えでいいと思いますが、これにより構築段階からレベル1を2色にしやすくなっているのは良いポイントですね。
連動でパワー7000まで上がるのは優秀。打てなかった際に4000と小さすぎますが、これは許容するしかないでしょう。
「ふたりの特別な時間 有里咲」
バウンス+リバース時自身を思い出+思い出から手札2枚で出せる効果。
リバース時自身を思い出にするのが強制のためデメリット扱いでパワーが高く設定されているんですが、思い出から自身の効果で登場できるという詐欺みたいなカード。バウンスは相手によって効いたり効かなかったりなので、1枚採用でおかわりまで睨めるこいつは噛み合ってます。
一応こいつの効果で能動的に思い出に飛ばすこともできます。
「たった一つの約束 二乃」
宝連動で疑似島風。
これまた強すぎカード。宝連動の島風ってだけでも強い寄りなのに…
島風の亜種のような効果ですがほぼ上位互換です。
まず正面がいなくてもいいので、移動や朧に強い。移動や朧に弱かった点がリバース要求の一番の問題点だったので、それがなくなっただけでもかなり使い勝手が良くなったと思います。
更にサーチがアンコールステップな点も地味に良くなっているポイントで、アタック中にCXの噛む確率を上げることなく山抜きできるのできます。
一応欲しいカードが噛んでデッキからなくなってしまうリスクがあるため完全上位互換とは言えませんが、確実に通常の島風よりも使い勝手は上でしょう。
「お料理上手 諳子」
登場時1000パンプを持つ集中。
よくある集中ですが、既存の単レスト控え集中は盤面でしか魔法を持たず、魔法デッキでは使いづらかったため待望の存在でした。
「デートバトル延長決定! ひより」
自ターン13000で連動バーン。
連動バーンがトップ3枚を見て3色あれば3点バーン2回という強烈なものになります。
構築を調整しても出たとこ勝負では難易度が高いですが、決まった時の火力はバツグン。ややコストが重いですが、3色を確定させられるカードも存在します。
手札はかかりますが、どちらもストックの消費はしないので、採用するのであればストックを手札に変換できる構築が望まれますね。
「淡い気持ち 詩名」
リバース時に1コスト1クロック自身思い出で4ルック。
手札を減らさずに思い出に飛べる待望のカード。この手の効果はパワーがかなり低めに設定されがちですが、このカードパワー2000と最低限あるのも評価点です。
「恋のはじまり 有里栖」
ヒール+門連動1コストで5枚美智留。
本家美智留と比べるとコストが必要になった代わりに削る枚数が1枚増えています。コストが必要になったのは結構重要なポイントで、本家はノーコストが故に効果は強制発動であり、多面展開の際はアタック時には相手が確山になっていて確山を削ってしまう裏目が存在したのですが、このカードは効果を破棄したい際はコストを支払わなければいいだけなので裏目を避けられ、多面の強みがより活きます。
「賑やかな朝 ひまり」
ヒール+チョイス連動2点ショット。
ちょっと特殊な効果で、「2点ショットが発動したら横に2点ショットを付与できる」という特性を持っています。
これサラっと書いてありますけどなかなか理不尽で、3面連動だと2点ショットの数が1→2→3となり、固い山でも簡単にCXが枯らされてしまいます。無論、山が弱ければそのままダメージが通って死ぬので山を弱くするのは解決になりません。防御札やソウル減には弱いですが、それを持たないデッキは3-0以降死を覚悟しないといけなくなります。
過去に青ブタののどかや五等分の一花のような強烈なショット連動はありましたが、こちらは自身がヒールを持っているのが強く、詰め枠に採用しやすいです。
「一緒に過ごす時間 遥月」
取引成立真互換。
現環境に非常に刺さりが良く、今後も環境次第で入るカードなのでプールに存在すること自体がありがたいカードです。
「妹キャラのこだわり 乃絵里」
光景+手札1枚で2500パンプ。
もともとあった光景がD.C.側だったので、D.S.側でAnniversary特徴のこのカードが刷られたことにより「光景の有無による格差」はなくなりました。Anniversary軸でももちろんですが、D.S.でデッキを使いたい人にとっては特に歓喜なのではないでしょうか。
手札1枚で2500パンプもパンプ値としては大きく、オマケとしては充分すぎます。
「“トリック・オア・トラブル”杉並」
デッキに何枚でも入れられ、控えに同名が6枚以上で早出しができるレベル3。
ヒールと、2ドラをトリガーした際に1コストで美智留効果。
ネタ枠っぽいけど効果は結構強め。2ドラを採用しないといけないけれど、既存構築では8ストブなども存在したので採用は現実的にありえるかも?
何枚でも入れられるカードでレベル3ってのが珍しく、早出しまで活かそうと思うと構築難易度はかなり高いかもしれないです…
次に今回考えたデッキを紹介。
最初に言った通り僕は旧弾を持っていないので、Anniversary軸で組めるデッキで考えてみました。
強いと感じた効果でAnniversaryだけでも完結している1連動の宝連動と3連動のチョイス連動を使います。
1連動が正面のキャラがいなくても効果が発動するため、置き相殺で連動のサポートをできるようにレベル1相殺を採用。3連動は固い山でも貫通させられるだけの火力がありますし、光景も採用しているため固い山を形成してくる相手にも対抗できます。
全体としてカードパワーの高さを感じられるテキストが多いので、順当なやり合いを制することもできると思います。
レビューは以上です。
本文でも語っている通りかなり強さを感じていますので、紹介した宝チョイスや、旧弾を混ぜた構築などいろいろなデッキができると思います。
僕もこれを機に旧弾のカードも買ってデッキを組もうと思っています。
思い出圧縮が出来て、強い1連動と強い早出しヒールがあって、光景があるタイトルなので強いに決まってます。
みなさんも興味をもったら組んでみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうごさいました!
(画像出典:ヴァイスシュヴァルツ公式サイト)