ラマダーン柿沼 MTGエターナルのススメ

【MtGエターナルのススメ】基本セット2021発売直前!エターナル環境を考察!

公開日:ラマダーン柿沼

こんにちは。ラマダーン柿沼です。

6月に入り、相棒の弱体化とスタンでは禁止改訂により《創案の火》と《裏切りの工作員》が禁止されましたね。

 

特に相棒の弱体化は下環境にとって大きな変革であり、多くの相棒デッキが環境から去ることになりました。それと同時に相棒の再登場を予期させるような形の弱体化だった為、今後もwidzards of the coast社では相棒持ちのカードを刷っていく意志の現れのようなものも感じました。

さて今回は7月3日に発売予定の「基本セット2021」に収録されるカードの中から下環境に影響を与えうるカードについて考察していきたいと思います。最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

 

《封じ込める僧侶》

統率者2014とアルティメットマスターズから3回目の収録になった、2/2の瞬速持ちクリーチャー。常在型能力でキャスト以外で場に出るクリーチャーは代わりに追放されます。

 
3度目の収録で何が注目かと言われると、レガシー以外でのフォーマットで使用可能になった点です。特にモダンではカウンターカンパニー[1] … Continue readingの《集合した中隊》や《召喚の調べ》、ネオブランド[2] … Continue readingの《新生化》と《異界の進化》、更には人間やエルドラージタックス[3]白単色+エルドラージで組まれたヘイトベアーデッキ。相手の動きを制限しながら高火力のエルドラージクリーチャーでゲームを決める。の《霊気の薬瓶》へと様々なデッキに対して有効な場面が多々あります。

 

 
注意する点としては、《召喚士の契約》や《エラダムリーの呼び声》といったサーチ系のスペルや《墓所這い》《霧虚ろのグリフィン》をはじめとした墓地や追放領域から唱えられるクリーチャーには影響しない点は留意しましょう。

 

またリビングエンド[4] … Continue readingの《死せる生》に対しても効果はありません。
《死せる生》のテキスト上では《封じ込める僧侶》の常在型能力は有効な様に見えますが、墓地を追放して、盤面のクリーチャーを墓地に置き、その後に墓地から追放したクリーチャーを場に戻す効果が一連のものによる為、《死せる生》のキャストに対応して《封じ込める僧侶》を場に出しても、墓地から追放されたクリーチャーが盤面に戻る際には《封じ込める僧侶》は既に場にいない為です。

では逆に《死せる生》の解決の際に墓地に《封じ込める僧侶》を置いておけばどうでしょう?《死せる生》の追放されたクリーチャーが盤面に戻る際は同時に解決されるので《封じ込める僧侶》と相手のクリーチャーは同時に戻ります。つまり、こちらも効果がないと言わざるをえません。

要は、常在型能力自体は有効であるものの、《死せる生》に対して効果を発揮するタイミングが無いと言うことです。これからモダン、パイオニアでは封じ込める僧侶の収録によりサイドボードの選択肢が増える分、適切なサイドボードの構築を見直す必要が出てくるかもしれませんね。

 

 

《真実の視認》

普通にキャストする分にはソーサリー版の《予期》ですが、手札以外からキャストした場合《Ancestral recall》相当になる3ドローが可能なキャントリップスペル。

うまく使えば予期がアンリコに…!?

下環境で通常で使うキャントリップとしては2マナソーサリーは重く、奇跡の仕込みとしても使うことができない為微妙な印象ですがこのスペルの真価はやはり手札以外からのキャストでしょう。

 

 
実際簡易に運用できるのは《瞬唱の魔導師》と続唱持ちスペルとの運用です。《瞬唱の魔導師》は墓地のスペルにフラッシュバックをつけれる為、実質青2マナ含む4マナで2/1+3ドローと驚異的なスペックのドロースペルに化けます。また、予備動作として手出しからの《真実の視認》で《瞬唱の魔導師》を探す動作は、上記の流れをスムーズなものにします。

続唱では捲れたカードを1度追放領域に置いた後、追放領域からキャストする為、《真実の視認》が続唱で捲れた場合は3ドローとなります。運用が可能なデッキとしてはレガシー のBUG続唱とBUGxアルーレン[5] … Continue reading、RUGx続唱[6]ティムールカラーで構成された続唱デッキ。断片なき工作員のほかに血編み髪のエルフを採用した形もある。コンボへの耐性はBUGよりも低い。あたりですね。これらのデッキで続唱の種になるのは《断片無き工作員》でしょう。昨今のパワーカードの中に置いてシミックカラーの3マナ続唱クリーチャーはスペック不足と捉えられていますが、《真実の視認》の登場は《断片無き工作員》の今後の活躍を期待できます。

 

 
特に《祖先の幻視》や《思案》の部分は《真実の視認》と入れ替えてみても良いかもしれませんね。

 

 

《取り除き》

2マナインスタントで3マナ以下のクリーチャーかプレインズウォーカーを破壊できるスペル。古くは《燻し》の完全上位互換であるこのインスタントは特にゴルガリカラーの入っていない黒系デッキで重宝されるとおもわれます。特にパイオニアのUBインバーターコンボ[7] … Continue readingやレガシーのUBx系デッキ全般にメインないしはサイドカードとして目にする機会は増えると思われます。

 

ライブラリーを追放して神託者で勝利!

パイオニアのインバーターコンボにおいて仮想敵である白単ミッドレンジ[8] … Continue readingに採用されている《試練に臨むギデオン》は同デッキにとって環境最大の障壁の1つです。±0能力でギデオンプレインズウォーカーをコントロールしている限り敗北しない紋章を得る能力は、《真実を覆すもの》と《タッサの神託者》で特殊勝利を目指すインバーターコンボの特性上勝ち筋を封じられることに他なりません。

 

特殊勝利を阻む紋章

採用色も対抗するカードは少なく、コンバットで《試練に臨むギデオン》を落とすことも困難であり、出されるとメインに2枚程度採用した《英雄の破滅》に頼ることになります。取り除きはこのギデオンに対して対処し易い待望の軽量除去スペルと言えるでしょう。3マナ以下のクリーチャーを破壊できる点もサイドボードの圧迫になりにくい為評価できますね。

 

 
またレガシー では《王冠泥棒、オーコ》や《時を解すもの、テフェリー》を処理することが可能です。しかし環境に存在する《夏の帳》で対処可能されてしまう為、《突然の衰微》と同じ弱点をもつ取り除きは、レガシー 環境ではパイオニアよりは少ないかも知れませんね。

 

 

《人目を引く詮索者》

2マナ2/2でライブラリートップのゴブリンスペルがキャスト可能な能力とライブラリートップのゴブリンカードの起動型能力を得る事のできるゴブリンクリーチャー。

レガシー 制定以来最古のデッキの1つであるゴブリンにとって待望の2マナ域のゴブリンです。低いマナ域でありながら盤面のアドバンテージの確保と不確定ながら起動型能力を得る能力は数多くいるゴブリンの2マナ域クリーチャーの中で突出したスペックを有しています。元来のゴブリンデッキに採用されている2マナクリーチャーの代表格として《ゴブリンの群衆追い》や《モグの戦争司令官》が挙げられますが、《人目を引く詮索者》はこれらのカードに割って入るほどのカードパワーを有します。

 

パンチ力とプロテクション青を有する《ゴブリンの群衆追い》。《スカークの炭鉱者》との好相性で、場持ち、横並びに於いてアドバンテージを有する《モグの戦争司令官 / Mogg War Marshal》とそれぞれに一長一短の能力を有していますが、《人目を引く詮索者》における最大の注目ポイントは《ボガートの先触れ》とのコンボにあります。
《ボガートの先触れ》はローウィンに置いて各カラーの部族に登場した先触れサイクルの1枚です。各部族の先触れ達は場に出た際に同クリーチャータイプのクリーチャーカードを1枚サーチしてライブラリートップに置くCIP能力を有しており黒のカラーパイにはゴブリンである《ボガートの先触れ》が割り当てられました。

家のストレージに埋まってるかも…

 

このCIP能力は人目を引く詮索者との相性が非常に良く任意のゴブリンクリーチャーの起動型能力を得れることから、最大3ターンキルのコンボとしての運用も可能です。1番簡単な手順としては

2t目:人目を引く詮索者キャスト

3t目:ボガートの先触れキャスト→CIP能力で《鏡割りのキキジキ》サーチ→《人目を引く詮索者》でライブラリートップの《鏡割りのキキジキ》の起動型能力を自身を対象に起動→速攻持ちの《人目を引く詮索者》トークンが場に出る→人目を引く詮索者トークンの起動型能力で対象は本体の人目を引く詮索者→(任意の回数起動しトークンを増産した後)→最後に出た人目を引く詮索者トークンの起動型能力をボガートの先触れを対象にする→ボガートの先触れトークンが場に出てCIP能力が誘発→モグの狂信者をライブラリートップに置き、全ての人目を引く詮索者トークンがモグの狂信者の起動能力を得て生贄→勝利

といった手順です。また上記のコンボはモダンでも運用可能な為、モダン環境でゴブリンが一線級のデッキとして跋扈す時代が来るかも知れませんね!

 

 

《銀打ちのグール》

3マナ3/1で自身が3点以上ライフゲインしていた場合墓地からタップ状態で戻る吸血鬼・ゾンビクリーチャー。《銀打ちのグール》が特に活躍が期待できるデッキは、パイオニアの黒単バンパイア[9]パイオニアの吸血鬼にフィーチャーした部族デッキ。ミッドレンジ寄りに組まれることが多く、長期戦も可能。とモダンのドレッジ[10] … Continue readingになります。ライフを3点ゲインするだけで墓地から直接場に戻る能力は強力かつ簡易です。クリーチャータイプがバンパイアということで、パイオニアの黒単バンパイアではアドバンテージを稼ぐクリーチャーとして採用されることが期待できます。

 

毎ターン稲妻のらせんが撃てる…!?

特に同デッキで採用されている《傲慢な血王、ソリン》とは相性が良く、元来バンパイアを生贄に捧げて3点ダメージ+3点ライフゲインの+1能力は《銀打ちのグール》を利用することでこちらのリソースを失うことなく毎ターン使用が可能です。またバンパイアに+1/+1カウンター+絆魂を付与する能力を組み合わせることで毎ターンドローやチャンプアタックを繰り返すことも可能にします。

 

 
またモダンのドレッジでは《這い寄る恐怖》との相性が良く、発掘から捲れた《這い寄る恐怖》から《銀打ちのグール》のタップインまでの動作が0マナで可能です。自身を生贄にすることで、ドローを発掘に置換も可能な為、

デッキの潤滑油としての作用が期待できる1枚ですね。

 

 

いかがでしたでしょうか?基本セットと言ってもかつてないくらい強力なカードが多数収録されています。また今回は紹介から省かせてもらいましたが、《悪斬の天使》や《漁る軟泥》をはじめとした心躍る再録も多く見受けられ、スタンダードでは「基本セット2021」に収録されたカード達を中心にしたデッキが生まれることでしょう。下環境でも今回紹介したカード以外でも強力なカードやデッキが生まれるかも知れません。

発売まであと数日ですが新たな環境の到来にワクワクがとまりませんね!

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

脚注

脚注
1 モダンの献身のドルイドと療治の侍臣を使用した無限コンボを搭載したビートコンボデッキ。クリーチャーで構成され様々なバリエーションがある。
2 灯争対戦で登場した新生化でアロサウルス乗りからグリセルブランドを高速着地させるコンボデッキ。場にグリセルブランドが出てしまうと簡易にライブラリーを引ききれる構成になっている。
3 白単色+エルドラージで組まれたヘイトベアーデッキ。相手の動きを制限しながら高火力のエルドラージクリーチャーでゲームを決める。
4 続唱と死せる生を組み合わせたコンボデッキ。サイクリングクリーチャーで墓地を肥やし、任意のタイミングでリアニメイトと全体除去を兼ねる死せる生を続唱からキャストする。続唱からは死せる生しか捲れないようなデッキ構成になっている。
5 魔の魅惑をキーカードにしたビートコンボデッキ。アドバンテージ面で優秀なクリーチャーを多数採用していてコンボに傾倒しなくても勝利を目指せる。
6 ティムールカラーで構成された続唱デッキ。断片なき工作員のほかに血編み髪のエルフを採用した形もある。コンボへの耐性はBUGよりも低い。
7 パイオニアのコントロールコンボデッキ。真実を覆すものとタッサの神託者のコンボを目指す。スピードを重視したスゥルタイカラーのタイプも存在する。
8 パイオニア環境の白単色のミッドレンジ。各種優秀なCIP持ちクリーチャーとプレインズウォーカーによるビートダウン戦略から、太陽冠のヘリオッド と歩行バリスタによる無限ダメージによる勝利も可能。
9 パイオニアの吸血鬼にフィーチャーした部族デッキ。ミッドレンジ寄りに組まれることが多く、長期戦も可能。
10 モダンの発掘を利用した高速ビートデッキ。マナを使用せず墓地からクリーチャー呼び出すことができ、膠着したら溜め込んだハンドから燃焼を撃ち勝利することもできる。
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