ボードゲーム遊び方紹介 第28回 ハゲタカのえじき(前編)
今回紹介するのは「ハゲタカのえじき」というカードゲームです。
「ハゲタカのえじき」はゲームデザイナー・アレックス・ランドルフが製作し、1988年にはドイツの年間ゲーム大賞にノミネートされています。
ルールはいたってシンプルです。
プレイ人数は2人から6人。1から15までの数字が書かれたカードが、それぞれのプレイヤーに手札として配られます。
そのほかに、手札とは別に、10から-5までの数字が書かれた得点カードというカードがあります。この15枚の得点カードは、よくシャッフルして、机の中央に山札として伏せて置きます。
山札からカードを1枚めくってゲームスタート。
まずは、山札から出た数字を見ます。それから、自分の手札から1枚数字カードを選んで、伏せて出します。
全員が出し終わったら「せーの!」で、自分の出したカードをめくります。
場の中で一番大きな数字カードを出したプレイヤーが、その回の得点カードをもらうことができます。
画像ですと、出た数字は3。プレイヤーたちは6、8、4、5の数字カードを出しています。この場合、8のカードを出した人が3の得点カードを獲得できます。
同じ数字カードが場に出てしまった場合は、打ち消しとなります。
打ち消しになったら、得点カードはその次に高い数字カードを出したプレイヤーのものとなります。
画像の場合、8の数字カードを出した人が2人以上いたら、この回の3の得点カードは6の数字カードを出したプレイヤーに渡されます。
山札からマイナスの得点カードが出た場合は、一番小さな数字カードを出した人がその得点カードをもらわないとなりません。
打ち消しは、マイナスの得点カードが出た際も、同様に起きます。一番小さな数字がかぶってしまった場合は、その次に小さな数字カードを出した人にマイナスの得点カードがゆくことになります。
画像の得点カードはー5。
プレイヤーの出した数字カードは、2が2枚に、7と11です。この場合、2は打ち消しとなり、7を出したプレイヤーがー5の得点カードを受け取ります。
打ち消しのとき、例えば、プレイヤー全員が同じ数字カードを出したら、その回は誰も得点カードを獲得することができません。この場合は、次にめくる得点カードに加算されます。
2枚の得点カードの合計がプラス点の場合は、一番大きい数字を出した人がカードをまとめて受け取ります。
逆に合計点がマイナスの場合は、一番小さい数字を出した人がカードをまとめて受け取らないとなりません。
出した手札は捨て札として、再利用することはできません。
山札がすべてなくなったらゲームは終了です。
自分が受け取った得点カードを計算して、一番得点の高い人が勝利者となります。
勝負数はカード数と同じ、全部で15回。
プレイヤーが何人いても、この回数は変わりません。
つまり、「ハゲタカのえじき」は、プレイ時間の見当がつきやすいゲームなのです。
2人からプレイが可能なので、大人数ゲームの参加者待ちなど、空き時間にお勧めです。
1973年生まれ
作家。2007年に宗形キメラ名義で二階堂黎人との合作『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』で作家デビュー。2009年には『マーダーゲーム』で単独デビュー。近刊は「少女ティック 下弦の月は謎を照らす」(行舟文化)
ボードゲーム好きで『人狼作家』の編集も手がけ、羽住典子名義でミステリ評論活動も行っている。
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