【推しの子】研究録② スタンバイ編
前回(https://t-machine.jp/web-bungei/111782/)に続き【推しの子】の研究成果を発表していきます。
今回はスタンバイ編なのですが、先に結論から言うと個人的にチョイス軸よりも良いと感じました。
前回と同じく、使ってみて強かったところや弱かったところを含んだ使用感を紹介していきます。
※評価点は◉→◎→〇→▲→△→×の順。
カード自体の強さ×スタンバイ軸での使い勝手の掛け算で考えた評価です。
目次
~他タイトルとは違う特徴~
【推しの子】のスタンバイアイコンのカードは「2度目の高校デビュー」「漫画原作ドラマ」の2種類ですが、これら2種のカードは両方でCXコンボ効果が発動出来ます。CXが欲しい方と反対側という事象が発生することがなく、8スタンバイで組んだ時点でどのCXでも連動CXという状態になります。
これはスタンバイに限らずとも他のタイトルでは見られない特徴で、CXコンボのカードは実質的に「クライマックス置き場にクライマックスがあるなら」系統と同じで使えます。まあ、その分CXコンボの効果は控えめなものになっていますが、評価する際はこの再現性の高さも評価基準に入れると、見る目が変わるのではないでしょうか。
~軸となる存在~
吸い寄せられる天性の瞳 アイ
評価:◉
スタンバイ軸の要にしてこのタイトルでスタンバイ軸にする理由となるカード。面取り+火力。初見の際は相手全面リバースという条件の重さに対して火力がショボく感じて微妙かと思いましたが、使ってみると評価が一変しました。ミソは何と言っても面取りで出したキャラがそのまま火力になれるというポイント。電源デッキでありがちな負けパターンとして、高パワーで面取り成功したもののチャンプアタックでゴリ押の末に火力負けする展開があると思います。
このカードを使って面取りを成功すれば毎ターン火力を飛ばすチャンスが来ますし、きっちり面取りをすると自然とこの火力条件を達成できます。肝心のバーン数も多面すればバカにならないですし、軸に据えられる、頼りになるカードでした。全体1500パンプは自身以外なので、同名を多く並べるのが良いです。火力は前列でしか発動できませんが、噛んだ電源で出せば効果を使えます。後列で発動できればなおよかったのですが、このままでも十分強かったので欲張りすぎでしょう。
役割が2つあるというのはデッキスロットの圧縮的な強みもあるのですが、このカードは可能であれば5枚以上積みたいとすら感じています。
良くも悪くもこのカードへの依存度が高く、デッキへの採用枚数が4枚じゃ足りないというのが弱点と言えます。
~その他使ってみたカード~
ドラマ視聴 ルビー
評価:▲
巷では弱すぎると言われていましたが、前述の通りCXがどちらでも連動できることを鑑みればそこまで悪くないです。レベル2段階で電源を打つことは「吸い寄せられる天性の瞳 アイ」を出せることになるので、そのタイミングで1ストック余分に作れるのは意外と効いてきます。
素体のパワーが低い問題も連動時は3000上昇で11000まで伸びるので、行きのパワーは充分と言えます。やはり返しのパワーが低いのはネックなのですが、8000という数字はテキトーなキャラに負けるほど低くはないですし、最終的にはどうせ「吸い寄せられる天性の瞳 アイ」に盤面が入れ替わるので、ゲーム全体で見れば機能はしているでしょう。
悪役 アクア
評価:〇
CXコンボもさることながら登場時の2000パンプがやはり強力。CXコンボは控えめなテキストですが、コストで手札に戻るので登場時の2000パンプを使いまわせるというのも考慮すればなかなか。
ファーストステージ
評価:〇
いくらなんでも「吸い寄せられる天性の瞳 アイ」だけだと少し火力が足らないことがあるので、このカードで火力増強を狙います。
バーン付与効果はやや重めではあるのですが、面取りがうまくいけばストックは作れますし、「吸い寄せられる天性の瞳 アイ」のバーンがアンコールステップなので、このカードを打った段階でストックが0になっても3面分のストックが残るので、ラスト火力としては使いやすいと思います。
バーン付与以外の効果はスタンバイ軸ではあまり使うタイミングがありませんが、バーン効果だけでも採用価値はあると感じました。
“B小町”MEMちょ
評価:◎
10500というパワーは素体で「吸い寄せられる天性の瞳 アイ」と同じなので、「吸い寄せられる天性の瞳 アイ」と共に並べると盤面で最も高いパワーになります。
プールに汎用ヒールが少ないのでヒール枠としても優先採用カードですが、3ルックも「ファーストステージ」を探しにいけますし、トップ2枚を固定できるので2枚目に電源を仕込んで「吸い寄せられる天性の瞳 アイ」をスタンバイで出しつつの効果を使いにいく動きも狙えます。
揺れ動く乙女心 有馬かな
評価:〇
吸い寄せられる天性の瞳 アイ」の条件を簡単に達成できるようになります。現状このカードを使うまでもなく盤面を取れると感じていますが、環境にパワーの高いデッキが増えるのであれば一考する必要が出てきます。
担当カラー決め ルビー
評価:△
条件達成後にいつでも出せるようになるヒールは優秀なのですが、いかんせん条件がスタンバイ軸に置いては使いにく過ぎました。思い出に飛ぶカードが自然と採用できません。
本番前 ルビー
評価:◎
デッキの本質が面取りである以上、面勝負する上では思い出拳が最も機能するかと思います。面形成できればアタックの終わりに発動するタイプの効果の抑制にもなり、思い出に飛ばす利点を活かしやすいです。
初めて、一番最初 アクア
評価:△
こちらは面サクりのコストが重く感じます。美夏拳なんで採用するか否かはそうゆう問題ではないと思いますが、美夏拳として使うには使いにくさを感じました。
ちび有馬かな
評価:〇
「吸い寄せられる天性の瞳 アイ」のバーン点数がランダムなので、足らない時もあります。そんなときの引導火力としてピッタリ。「ファーストステージ」を絡めるとストックが足りないこともありますが、そうでない時であればよっぽど打てるでしょう。
大根役者 鳴嶋メルト
評価:〇
「吸い寄せられる天性の瞳 アイ」を守るのに使え、アンコール持ちなので複数回使ったりイザというときは前列で殴ったりも。レベル1で電源を打った際の「ドラマ視聴 ルビー」以外の選択肢が欲しかったので、その中で最も相性がいいと感じたのがこのカードでした。
箱推し アクア
評価:△
パワーパンプは強力なのですが、「吸い寄せられる天性の瞳 アイ」のアタック自に効果を発揮できないのが残念で、他にもネーム外が多数採用されやすいスタンバイ軸では微妙かと感じました。
自然な笑顔 アイ
評価:〇
よくある1/1/7500なので可もなく不可もなく。
他にもっといいものがなければ1はコレって感じです。
“45510”アクア
評価:△
8000というパワーと強制クロックアンコール、CXトリガー時に1点バーンと、スタンバイ軸においては一見最強に見えましたが、使ってみると使いにくさが目立ちました。
と、いうのも1点バーンを道中で打ってもそこまで圧はなく、かといって終盤は強制クロックアンコールのデメリットが重すぎます。0から出ると最強格なので一考の余地はあります。
父親との繋がり アイ
評価:◎
「悪役 アクア」の2000パンプが強力なのでレベル1のやり合いではパワーが6000あれば十分で、かつ手から0コストで出てルック効果で電源をトリガーしにいけるので使い勝手はかなり良かったです。
エゴサーチ 有馬かな
評価:◎
正面がコスト0ならなので相手依存ではありますが、レベル2になるので相殺もとられず場持ちはかなり良いです。手札入れ替え効果のおかげで出したいカードを落としにいきつつCXや「ファーストステージ」も探しにいけるのでこちらも効果も強力。後述の立ち集中込みで高評価です。
バニラセット
評価:▲
ソウル上昇は一見強力ですが、先上がりから展開するほうが強いスタンバイ軸に置いては、序盤からソウルを上げるのは旨味が他の軸より薄く感じます。
また、サーチカード等を採用しにくいスタンバイ軸に置いては揃える難易度がやや高いです。0コストで出せて7000という数字は偉いので、揃ったときは強かったです。
“B小町”アイ
評価:△
0での多パンの価値が薄い&明確に手札に加えたいカードが少ないので、通常のデッキからさらに採用価値は下がるかと思います。
暗闇の、その先へ アクア
評価:△
トリガーチェック2回は強いんですが、中学生効果はあまり生かせず。パワーが低いのも相まってあまり使い勝手は良くなかったです。
ぴえヨンの正体 アクア
評価:▲
パワーは出るので踏みやすいですが、完全に面を取り切ってしまうと今度は餌が消えます。「箱推し アクア」がスタンバイ軸では微妙なのも少し評価が下がります。
すれ違う気持ち アクア
評価:▲
自然と採用されるカードのみだと山ケアの手段は無いので、何かしらの山ケアは採用しなければならず、その中だと最終手段って感じです。クロック入れ替えが強力。
夢をもう一度 MEMちょ
評価:〇
手札を整えるカードとして普通に優秀な他に、電源が噛んだ時に圧殺すると電源を吐きながら効果を発揮できるというメリットもあります。
真の目的 アクア
評価:◎
連打できる3ルック集中で、山の速度はこれだけで一気に早くなります。そしてもうひとつの効果も強力で、「エゴサーチ 有馬かな」の着地を嫌う場合は集中が生存する、というジレンマに相手を陥らせることができます。
「エゴサーチ 有馬かな」の早期着地の強みはもちろん、牽制の意味も込めて強力でした。「エゴサーチ 有馬かな」の採用枚数をちょくちょく変えると攪乱としてより強力になると思います。
演技に込める想い 黒川あかね
評価:◎
面を取ったあとのダイレクト面に投げられるので他のデッキよりも上手に使えます。(これは他のタイトルのスタンバイ軸でも同じですが…)更にストックに飛ぶチャンスもあるのでよりバリューも高いです。
復習の炎 アクア
評価:〇
所謂デメリット4000で、レベル0のパワーに悩む【推しの子】においては優秀なアタッカーです。スタンバイ軸ではそれに加えて、「悪役 アクア」のパンプでレベル1サイズに触りにいけたり、いらなくなっても「ドラマ視聴 ルビー」でストックに埋められたりと何かと相性が良く、使い勝手が良かったです。
私達目線の今ガチ
評価:▲
道中は4ルック、終盤は防御札となるのでデッキとしての噛み合い自体は悪くありません。 しかし、終盤でも4ルックとして使いたいシーンはあるのにレベル3になると4ルック効果が失われることや、レベル3以降は単体だと何も出来なくなるなど問題点も目立ちます。
性質上中途半端な枚数の採用は悪手で、基本4投となるのですが、そうなると枠の圧迫問題もあります。バニラセットでの回収対象になりますが、そうなると尚更枠がキツいです。 噛み合い自体は良いカードですが、総合すると超使いやすいって感じではなかったです。
~最終着地構築~
「吸い寄せられる天性の瞳 アイ」がコンセプトカードなので、レベル2以降は積極的に電源を貼ったりトリガーしにいったりします。火力はコストが軽いのも強みなので、ラストターンでなくとも積極的に使ってダメージの圧をかけていきたいところです。
「真の目的 アクア」で「エゴサーチ 有馬かな」をチラつかせるやり取りが楽しいです。手札に「エゴサーチ 有馬かな」が1枚しかないのに敢えて切ることで2枚目を誤認させて「真の目的 アクア」を生存させる等が決まると気持ちよくなれます。
「エゴサーチ 有馬かな」は普通に電源で出しても強いので、「真の目的 アクア」から出すのを狙いすぎるよりも、サイドアタックしてもらうための牽制としての方が真価が発揮できると思います。
また、「”B小町”MEMちょ」が経験3なのでレベル置き場は注意しましょう。黄色のレベル3が8枚採用なので、黄色1枚で発生を終えられると綺麗です。
~終わりに~
今回はいい感じに仕上がったスタンバイ軸の紹介でした。まだ門を試していないので次は門の研究もしてみようかと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!