WSウマ娘研究録・デッキ解説「宝ストブ継承ウマ娘」
※ウマ娘研究録をまだご覧になっていない方は併せてご覧いただけると幸いです。
『WS 新弾レビュー「ウマ娘 プリティダービー」』
『WS ウマ娘研究録 Vol.1「継承」』
『WS ウマ娘研究録 Vol.2「継承2」』
『WS ウマ娘研究録 Vol.3「継承3」』
こんにちは、UMAです（？）
今回はデッキ解説です。
ウマ娘のデッキは色々考えましたが、その中でも完成度の高くできたもの、かつキーワード能力「継承」と密接なデッキを紹介します。
（なんか記事書いてる間にこのアーキタイプが結構流行ったみたいで、目新しさはなくなってしまいましたが、こちらもう止まれないのでこのまま書きます。）
デッキ紹介の前に
継承とは別のウマ娘を語る上で欠かせないこちらのカードの紹介します。
2/0のイベントで、打つと思い出へ。
思い出から自分を控え室へ送ると効果発動します。
1枚で控え室のキャラ回収。
2枚で2点バーン。
3枚で3点バーン＋3000パンプ。
0コストで打てるイベントでありながら、そのままキャラに変換することが可能になっています。なので、多く引いても腐らず、なんでも引換券として使用できるというのは、誰でも気づくこのカードの使い方だと思います。
このカードの更なる強みは、「打つと一度思い出を経由し、思い出から効果を発動する」という性質。
と、いうのも思い出からの起動はタイミングの制限のない起動効果。なので「このターンは思い出にだけ飛ばして、次のターン以降に効果を使おう」というプレイが取れます。
これにより、思い出にあるこのカードは実質的に【控え室のカードどれかを手札として利用できる※強調】状態でありながら【手札には含まれないので手札上限７枚には引っかからない※強調】ということになります。
ノーコストのなんでも引換券でありながら、実質的な手札上限突破カード。これだけでもこのカードは強いと言い切れるでしょう。
しかも、強みはそれだけではありません。２枚で２点バーンの効果として使えるので、【実質的な手札上限突破により余裕ができたリソースを火力変換できる】ことになります。
3枚の効果はコスパが悪いので1枚か2枚での発動が基本になるかと思いますが、3点がちょうど良くて3枚飛ばせる試合も100試合に1回くらいはあるので忘れないようにしましょう。
今回のデッキでは「継承」と同じか下手したらそれ以上の重要度を担うカードなので、先にカード単体の解説を挟ませていただきました。
それではデッキ解説に入ります。
まずはデッキレシピから。
デッキコンセプト
「継承」ギミックや「学園理事長 秋川やよい」でリソースを管理・確保し、最後に「フィーユ・エクレール カレンチャン」の登場時効果で「学園理事長 秋川やよい」のバーンを絡め、CX連動でフィニッシュをかけるワンショットコンボデッキ。
個別カード紹介
フィーユ・エクレール カレンチャン
採用枚数 4枚
このデッキのフィニッシャーでありながら、ラストターンのエンジンも担うカード。
道中でできるだけ「学園理事長 秋川やよい」を思い出に飛ばし、このカードで足らない分の確保。更に一度「学園理事長 秋川やよい」のバーン効果を打ったあとデッキをリフレッシュし、このカードをリフレッシュ後に出して再度「学園理事長 秋川やよい」を集めにいってバーンまで視野に入れる。
連動効果自体は1点バーン+モカなので、それだけでは火力としてはそこそこ止まりですが、「学園理事長 秋川やよい」を絡ませることでワンショットを名乗れるほどの超火力になります。3-0からなら余裕で飛ばせる火力ですし、レベル2から倒し切るのも現実的に狙えます。
連動が継承＋コストで手札1枚なので実質手札2枚要求なのですが、そこは「継承」の良い所が活きるところ。後列にいる継承持ちの集中等を継承すれば、手札自体の消費はされません。
「継承」が必要な代わりに盤面条件は無いので、ワンショットターンには後列をすべて吸い込んでしまって問題ありません。相手を倒し切るコンセプトで、次ターンの想定をする必要もないので、噛み合いも良いです。
努力は裏切らない！ ダイワスカーレット
採用枚数 ２枚
バトル中イベント使用不可・登場時に１点バーン・後述のウオッカと相互チェンジ。
「学園理事長 秋川やよい」が手札を消費するバーンに対し、こちらは２コストを１点バーンに変換できるカードとして使用します。
ワンショットの一部に組み込むことで火力の向上の狙えますし、チェンジの空撃ちをすることで実質的に手札消費ゼロにもできます。
（チェンジ宣言でコストで手札に戻り、出す対象無しでただ手札に戻る使い方が可能）
オマケ程度にイベント不可がついていますが、たまーにいるジャックブラザーズ互換等をケアできたりするので状況に応じてラストターンに前で殴る択もあります。
うるさい監視役 ウオッカ
採用枚数 ２枚
バトル中に助太刀不可・登場時１点ヒール・前述のダイワスカーレットと相互チェンジ。
「フィーユ・エクレール カレンチャン」でデッキを回転させるので、リフレッシュポイントは避けられず、登場時ヒールはリフレッシュポイントによる敗北を避けるためには必須と言えます。
その際にただヒールを出すのにリソースを消費すると火力の低下に繋がりかねないのですが、このカードが「努力は裏切らない！ ダイワスカーレット」へストックを使わずにチェンジできることで、ヒールしつつもバーンに繋ぐことが可能になっています。
また、先程ダイワスカーレットの項ではチェンジ空撃ちの強みを書きましたが、多面相互チェンジも強く、どちらか２枚・もう片方１枚ある状況であれば、各１枚出した状態から１枚普通にチェンジするともう片方は戻したカードを出せる状態になり、それぞれの登場時効果を再度使用できます。
さらにはオマケの助太刀不可も強く、現環境でもホロライブの「はあちゃまビーム 赤井はあと」や、無職転生の「”子どもだもの”ルーデウス」のような明確に効く仮想敵もおり、ケアのために使うことも多々あります。
Step! Smile! Wink! トウカイテイオー
採用枚数 ２枚
光景。
このデッキは4色になっていて、赤色はこの光景互換のための色になります。
光景を絡めるとストックの要求値が大きく上がってしまいますし、色発生の問題もあるので使用頻度はあまり高くありません。
しかし、存在そのものが相手への牽制となるのが最大の強みで、このカードが見えるだけでストックを大量に積んでの受けを許しません。また、メインフェイズ中のバーンがあるデッキなので、山を残しての光景ケアをしてくる相手に思わぬ所から刺せることもあります。
使用頻度の低いカードでありながら２枚採用なのには２つ理由があります。
１つ目は色発生の問題。このデッキはこのカードを含めて赤色のカードが計４枚しか入っていませんが、２種×２枚の４枚にすることで、４枚のどれかを色発生に利用したとしても使用不可状態のカード種類が生まれなくなります。発生させたい色のカードを多く採用できていたとしても、ピン投のカードだと色発生用として使いにくくなってしまうので、このような形をとりました。
２つ目はシンプルに同名を切ってのバーン効果を持っているからです。光景を絡めるとストックがきつくなり、「フィーユ・エクレール カレンチャン」の３枚目が出せない時もあるかもしれませんが、そんな時に同名を切っての１点バーンが気持ち程度火力を上げてくれます。実際それのおかげで勝った試合もあるので、無視できない要素です。
学園理事長 秋川やよい
採用枚数 ４枚
カードの性質としては最初に解説した通りですがこのデッキではバーンの方をメインで使いたい都合上、回収効果は極力温存し、最終手段で回収にも使えるという認識の方が良いです。
ジンクスに挑むお嬢様 サトノダイヤモンド
採用枚数 ４枚
山札を大きく削れる山札ケアカードとして利用したり、序盤アタッカーとして利用した「スーパーカーお姉さん マルゼンスキー」を手札に還元したり、単にパワーの高いレベル１として利用したり。
対応がストブなので連動時にストックが増えるのも、リソース管理が大切なこのデッキでは強いですね。
ブリュニサージュ・ライン メジロブライト
採用枚数 ３枚
「フィーユ・エクレール カレンチャン」の継承用カードは後列メインですが、後列は2枠しかないので3面出す場合はもう1枚の用意が必要に。その中でも筆頭候補となるカードで、最終盤面で「フィーユ・エクレール カレンチャン」のXルックに加えてもう２枚見れるようになり、「学園理事長 秋川やよい」へのアクセスできる確率を上げてくれます。
「ジンクスに挑むお嬢様 サトノダイヤモンド」と色の合うレベル1なので、対応のストブを探しにいく使い方もしやすいです。
夢は三冠！！常に全力！！ツルマルツヨシ
採用枚数 １枚
自ターン全体1000パンプを持つ継承カード。パワーが少し足らない所にもう一押ししてくれますし、レベル0のカードで相手のカードに触れるようになったりします。
ワンショットデッキとはいえ行きのパワーくらいは触れる数字にしておきたいので採用しています。
パワーパンプカードは他にもありますが、このカードは数字が大きく、かつ「継承」を持っているところを評価しています。
シニカルガール ナイスネイチャ
甘々な末っ子ガール マヤノトップガン
シニカルガール ナイスネイチャ ２枚
甘々な末っ子ガール マヤノトップガン １枚
クロック絆と木漏れ日レムラム互換、絆先のバニラ。
ストックを消費しない自傷手段として利用し、別のカードに変われる万能カード。
それだけだったら絆先は必要無いのですが、絆先を採用しているのは絆ループをするためです。
既に知っている人もいるかと思いますが、この「クロック絆+木漏れ日レムラム」という効果の組み合わせは、無限にダメージを喰らうことができます。
やり方は簡単で、木漏れ日レムラム効果で自分自身を回収するだけ。
クロック絆でバニラ回収→木漏れ日レムラムのコストでバニラを切って自身回収という流れだけで手札を減らさずにクロックのみを増やしています。
これにより、相手がもう射程圏内に入っているのであれば、無理矢理レベルアップして倒しに行く動きが可能になっています。
パズドラのネイやホロライブのぐらなど、2の前半でも平気で4-0まで押し上げてしまうデッキが環境に存在する以上、そういったデッキ相手にはこちらが先に動かねば勝てません。
絆ループの最終着地時に、好きな控えのカードに変換できるのでワンショットのサポートにもなる、なくてはならない存在です。
岩穿つ青 グラスワンダー
採用枚数 ２枚
「フィーユ・エクレール カレンチャン」や「ジンクスに挑むお嬢様 サトノダイヤモンド」を回収し、そのまま継承でマーカーになれる万能システムカード。
システムカード特有の「仕事後にそのカード自体に役割が無く盤面に残る」という弱点が無く、かなり使い勝手は良いです。
スーパーカーお姉さん マルゼンスキー
採用枚数 ４枚
レベル0アタッカー筆頭候補。
効果の成功率は拳移動互換などより低いですが、3面並べても逃げられるので相手のプレイにより割られることが無く、多パンしやすくてアタッカーとしてかなり優秀です。
盤面に残る系のレベル0アタッカーの弱点である、レベル1以降にパワーが低すぎて役に立たなくなる問題も、「継承」してしまえば問題ないのでそこも強いです。
レベル0でこのカードを引ければ、かなり良い滑り出しができるカードです。
とはいえ、結構レベル3やCX、イベントが捲れてしまうことはあるので、過信し過ぎて失敗からの手札枯渇なんてことにならないよう気を付けましょう。
エンプレスロード エアグルーヴ
採用枚数 ２枚
パワー補助兼緑増し。
最終的な「フィーユ・エクレール カレンチャン」の色でありながら、緑色のカードの選択肢が薄いのは「フィーユ・エクレール カレンチャン」を使うことを考える人にとっては避けて通れない悩みです。
個人的にラストでワンショットを決めるデッキだとしても、道中の踏み合いを放棄することは弱いと感じているので、パワー補助のできるこのカードを採用しました。
Flare アストンマーチャン
採用枚数 ２枚
CX入れ替え。
2枚採用の理由は「Step!Smile!Wink!トウカイテイオー」に共通しますが、そうでなくとも手札に来やすい宝が3連動、打てばストックが増えるストブが1連動ということで、道中からCX入れ替えの価値が高く、複数枚の採用価値はあると思います。
その背中を越えて サトノダイヤモンド
採用枚数 ４枚
序盤のパンチ数を支えるカード。トップチェック効果も強力で、特にドラが2つも乗ってしまうストブは極力噛みたくないカードなので、噛む確率を下げられて偉いです。
日下開山・花あかり サクラチヨノオー
採用枚数 ３枚
継承持ち集中。
これのおかげで「フィーユ・エクレール カレンチャン」が使いやすくなっているといっても過言ではありません。
オマケのように付いているアンタッチャブル効果のおかげで、オーバーロード対面で焼かれませんし、転スラやホロライブをはじめとした吊り出しにも引っ掛かりません。
プレイについて
・マリガン
先後共通なのはストブがあれば1枚は残し。
先攻は「スーパーカーお姉さん マルゼンスキー」、後攻は「その背中を越えて サトノダイヤモンド」の優先度を高く、アタック数を担保できるようにマリガンすることを意識します。
・レベル0
最終的に手札とストック両方を貯めたいので、手札を消費せずにアタックできるカードの優先度を高くプレイしていきます。
また、余裕があれば「学園理事長 秋川やよい」はレベル0からでもキープしておきたいです。
・レベル1
これ以降は極力ストブ連動を決めてリソースを伸ばしたいです。その一方で、ストブ連動はガバった山をケアする役割もあるので、いざその時にストブが無いとケアができません。CXをプレイするかどうかはそのターン起こりうる事象のパターンを想像し、次ターンまで温存する択とどちらが良いか考えてプレイしたいところです。
・レベル2
やれる動きはレベル1と変わりませんが、手札の「学園理事長 秋川やよい」を思い出に逃がせるので、手札の窮屈さから解放されます。
相手が仕留めきれそうな山・クロック状況であれば、「シニカルガール ナイスネイチャ」で絆ループして無理矢理詰めにいくプランを躊躇せず取りましょう。
・レベル3
ヒールは薄いデッキなので、耐久は選択肢にあがりにくいです。どう考えても仕留めきれない状況でもなければ、走ったほうが後悔ありません。
不採用カード
今回は不採用だけど、環境や構築の変化次第で採用の余地のあるカードばかりなので、使って構築を弄る場合は参考にしてもらえるかと思います。
千紫万紅にまぎれる一凛 グラスワンダー
自傷枠としては既に「シニカルガール ナイスネイチャ」を採用していますが、こちらの良いところは①山からカードを持ってこれる所、②星杏が付いている所です。
特に星杏効果が強く、カレンチャンで詰める際のドラには振り回されやすい所を解決してくれます。
星杏効果は強力なのですが、それ単体でデッキに入るわけでは無く、現環境では複数自傷できる「シニカルガール ナイスネイチャ」に軍配が上がった形で不採用としました。
枠の余裕が作れそうなのであれば両採用も視野に入れていいかと思います。
Noble Seamair ファインモーション
デッキコンセプト上「学園理事長 秋川やよい」はできるだけたくさん手札に欲しい所、手に入れる手段が少ないので、3ルック集中の採用はありかと思います。
不採用理由は「継承」を持っていない、これに尽きます。
最終的にリソースを全て吐き出して詰めきりたいので、後列は極力「継承」を持っているカードがよく、そのような形を取りました。
目指せシチーガール！ユキノビジン
世間では採用率が結構高いカードです。
おそらく採用理由は緑色の「継承」持ちであることだと思います。
僕の構築では緑のカードを多数採用していますし、「継承」も後列を「継承」持ちでそろえてあるので、不必要と判断しました。
ツイステッド・ライン メジロドーベル
継承で万能回収ですが、レベル1段階で継承するとなるとマルゼンスキーの生存くらいです。「ジンクスに挑むお嬢様 サトノダイヤモンド」は継承せずとも1連動で、継承すれば更に強化となるのに対し、こちらは継承しないと何もありません。腐るシーンが多かったので不採用になりました。また、この構築では「継承持ちの継承先」であることのメリットがあまりありません。
クリノクロア・ライン メジロアルダン
これも世間では採用率の高いカード。
「ジンクスに挑むお嬢様 サトノダイヤモンド」の、マーカーを残したままの再利用が最も強い使い方になります。
強力なカードであることは認めますが、レベル1段階で「継承」を要求されること、最終的にこのカードが「継承」を持っていないことが使いにくさを感じました。
パワーを出せるカードとしては「継承」を持っている「夢は三冠！！常に全力！！ツルマルツヨシ」に軍配が上がると判断し、不採用になりました。
ネガティヴな頑張り屋 メイショウドトウ
3ルックで「学園理事長 秋川やよい」を加えられる可能性があるので、ランサー系を採用するのであればこれです。
基本的には相手の動きに付き合うよりも自分の準備をした方が強いのでランサー系は要らない寄りの思考ですが、どうしても無視できない対面がいるのであれば採用を検討しましょう。
Fluttertail Spirit ヤマニンゼファー
レベル2段階でソウル2を出しながら3ルックで「学園理事長 秋川やよい」も狙いに行けるのが魅力のカード。アンコールがあるので一度出せば継続してソウル2で殴れます。
強いポイントの多いカードですが、最終局面の近いレベル2で、2ストックを使うことの重みや、聖剣条件なので出せないシーンも結構発生することまで考慮し、不採用としました。
おわりに
今回はデッキ紹介でした。執筆に時間がかかってしまい、公開する段階では結構有名なデッキになってしまいましたが、50枚の構築が人によってマチマチなアーキタイプでもあるので、使っている方の参考になれば幸いです。
RやTDのカードが多いので、実はかなり安いデッキでもあります。もし興味を持っていただけたら是非組んで遊んでみてください。
質問等ありましたらXのDMにてドシドシ送ってください。（クロワ：X）
今回は以上です。ここまで読んでいただき、ありがとうございました！
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