【デッキ解説】ミソの記事のミソ vol.8 『VANTA BLACK』
お久しぶりです、ドリルフィールドです!皆さん、デュエルしてますか?
毎回こんな導入ですね、皆がちゃんと遊戯王やってるのか監視してるんですね。
良いデッキを作るには遊戯王のプレーヤーがこの世に1人でも増える事が必要ですからね。
私としては7月末から怒涛のイベント続きだったのですが、一段落して、八月の後半戦に向けて新たなデッキ構築に勤しんでいるところです。
しかし、新しいデッキを作るには過去のデッキの清算が必要。という事で今回もデッキ紹介をやらせていただきます。
今回ご紹介させていただくデッキは、キングオブデュエリスト・「武藤遊戯」の駆るエースモンスター《ブラック・マジシャン》を主軸に据えたデッキです!!
「ブラマジ」と言えば、長年の強化によりかなり多くの形態やサポートカードが存在し、何を主軸に据えるかによってデッキ構築が大きく変化するのが特徴のテーマ。
数々の魔法や罠を駆使した、よく言えばテクニカル、悪く言えば姑息な戦法が可能ですが、今回はこと『セルフブレイク』に主眼を置いたデッキ構築になっています。
今回のデッキでは「ブラマジ」デッキでは普段採用されないカードや、遊戯王が好きなら絶対カッコイイエースモンスターも登場するので必見です、ではいってみましょう!
目次
デッキレシピ
パッと見た感じでは「守護神官」モンスター、そして「恐竜族」が採用されているのが特徴でしょうか?
デッキのコンセプト(または誕生秘話とか?)
今回のデッキは、元々「次のデッキ名に使お~?」といつも通りのほほんとしていたところに登場したカードがきっかけでした。
デッキビルドパック「ワイルド・サバイバーズ」にて登場したそのカードの名前は《超越竜ギガントザウラー》。
名前の派手さに対して堅実にアドバンテージを得る効果、そして名に恥じぬ攻撃力を持った、恐竜族の融合モンスターです。
そしてこのカードの情報公開と同時に「恐竜族」のサポートに魔法カード《グラウンド・ゼノ》及び「ゼノ」からサーチしてそのまま特殊召喚まで可能な《ゼノ・メテオロス》という新たなモンスターまでもが加わりました。
《グラウンド・ゼノ》は、癖がある代わりに融合効果も備えた《化石調査》といった感じのカードですが、特徴的なテキストとして、遊戯王では貴重な「手札の好きなカードを破壊できる」というテキストを有しています。
この三枚のカードが登場したころ、ちょうど私は別のブラマジデッキを考えた直後で、(そのデッキには採用されなかったものの)《守護神官マハード》《守護神官マナ》の共通テキスト
自分の手札・デッキ・墓地から「ブラック・マジシャン」
(「ブラック・マジシャン・ガール」)1体を選んで特殊召喚する。
は、手札で破壊されても反応する。という知見を得ていたところでした。
故に《グラウンド・ゼノ》の情報が出た瞬間、私の脳内シナプスは激しく化学反応を起こし
①《グラウンド・ゼノ》の効果で「守護神官」の効果を発動できる
②《グラウンド・ゼノ》の効果で加わった《ゼノ・メテオロス》と《守護神官マハード》なら《超越竜ギガントザウラー》の融合召喚、《守護神官マナ》ならランク6のエクシーズ召喚が可能
という計算結果を高速で弾き出したのです。
『これを主軸にデッキを組もう!』
しかし、手軽なサーチの存在しない通常魔法を含めた2枚でのコンボなんて、再現性が低く、サブならともかく主軸ってのは現実的ではありません。
ではなぜこのコンボにそこまで駆り立てられたのか?
このデッキの真の目的、それは《魂のしもべ》
デッキトップを経由する間接的なサーチ効果により、それを参照する幾つかのブラマジ関連のカードとシナジーする特殊なサポートカードですが、注目したいのは墓地効果
互いのフィールド・墓地の、「守護神官」モンスター、「ブラック・マジシャン」、「ブラック・マジシャン・ガール」の種類の数だけ自分はデッキからドローする。
通常、ブラマジデッキにおいて「守護神官」カードは使いにくい部類に入るため、この《魂のしもべ》のドロー効果の出力は高くなることは稀になります。
しかし、今回のデッキであれば話は別、かなり能動的に最大出力(4枚ドロー)を狙っていけるのでは?
カードゲーマーというのは誰だってドローで気持ち良くなりたい欲望(さが)を背負った因果な生物、そんな自分に抗うなんてバカらしいことです。それに気づいてしまったのも束の間、このデッキの構築はスタートしていました。
デッキの動き
このデッキの動きは前後半二つのフェイズに別れています。
《魂のしもべ》のドロー枚数を強化する前半フェイズ、《魂のしもべ》の超ドローで引いたモンスターで、主に融合モンスターのエース達を展開していく後半フェイズです。
先ずは前半フェイズ。
基本はコンセプトの項でも話したように、「守護神官」を手札破壊する事によって「ブラマジ」「ブラマジガール」「守護神官」を墓地にためながら《永遠の淑女 ベアトリーチェ》等を作り、その効果で《魂のしもべ》を直接墓地に送っていきます。
しかし、手札破壊を行うカードが《グラウンド・ゼノ》だけでは立ち行かないので、同じ役割を遂行できるカードである《ヴァレルロード・R・ドラゴン》を、まずは墓地へ送りたいところです。
《ヴァレルロード・R・ドラゴン》は墓地にあるだけで、場か手札のカードを継続的に破壊しながら、墓地の「ヴァレット」モンスターをリソースにできます。
《赫焉竜グランギニョル》を融合召喚する事で、その効果でデッキからレベル6以上の光・闇モンスターが墓地へ送れるので、この効果を活用して準備しましょう。
《赫焉竜グランギニョル》を融合召喚するためのカードである《赫の聖女カルテシア》は、デュエル終盤までチューナー要素や効果を使うだけでなく、融合素材になったりもするので、《トラップトラック》+《魂の綱》のコンボなどで早めに触っておきたいですね。
そうして墓地、手札が整ったら後半フェイズへ移行。
後半フェイズではドローしたカード群
主には《赫の聖女カルテシア》《グラウンド・ゼノ》、もしくは「ヴァレット」「聖女」を用いてシンクロ召喚した《ドロドロゴン》の効果を使って、エースやフィニッシャーを融合召喚で繰り出していきます。
カードの種類を全体的に「場・手札をセルフブレイクできるカード」「ブレイクられる事で展開が生まれるカード」「独立して展開できるカード」の3種類に分けて組み立てているので、どの効果を使ってどのカードを破壊するのかを考えていきましょう。
そのために、目指すべき融合モンスターを踏まえて解説していきます。
1:《超越竜ギガントザウラー》
このデッキでの融合素材は《ブラック・マジシャン》+《ゼノ・メテオロス》or《ダイナレスラー・コエロフィシラット》or《ダイナレスラー・パンクラトプス》or《リプロドクス》
上述の通り《グラウンド・ゼノ》+《守護神官マハード》で出せるので最も簡単。
《イリュージョン・オブ・カオス》さえ手札にあれば、毎ターン《守護神官マハード》のサーチが可能なので、②の効果で《ブラック・マジシャン》をデッキに戻してしまっても大丈夫です。
①の効果で自分の場・手札のカードも破壊できるので、このカードをセルフブレイクすると破壊が連鎖します。相手ターン中に《タクティカル・エクスチェンバー》や《トラップトラック》等で破壊して、うまく相手の動きを妨害したいですね。
2:《ヴァレルロード・F・ドラゴン》
融合素材は「ヴァレット」モンスター、《深淵の獣マグナムート》、《ヴァレルロード・R・ドラゴン》、《灰燼のアルバス》、《ストライカー・ドラゴン》、《ドロドロゴン》の中から2体。融合の方法は《ドロドロゴン》か《赫の聖女カルテシア》の効果を使った融合召喚。
【融合素材】
【効果を使用して融合召喚】
《ドロドロゴン》は《赫の聖女カルテシア》or《ヴァレット・トレーサー》+《シェルヴァレット・ドラゴン》でシンクロ召喚します。《リボルブート・セクター》や「カルテシア」自身の特殊召喚効果を活用しましょう。
《ヴァレルロード・F・ドラゴン》は場のセルフブレイクにも貢献しますが、このデッキにおいては貴重な魔法・罠を除去できる要員。
3:《超魔導師-ブラック・マジシャンズ》
破壊される側の大本命です。
融合素材は《ブラック・マジシャン》or《ブラック・マジシャン・ガール》+《赫の聖女カルテシア》
もしくは、《ドロドロゴン》+「ブラマジ師弟」or「守護神官」or「聖女」or《幻想の見習い魔導師》《マジシャンズ・ソウルズ》or《赫焉竜グランギニョル》《赫聖の妖騎士》といったところでしょうか。
つまり最も融合素材の受けが幅広いモンスターです。
しかし実際は《ドロドロゴン》のシンクロに《赫の聖女カルテシア》を経由する事も多いので、大抵の場合は「カルテシア」+「ブラマジ師弟」になります。
基本的には《赫焉竜グランギニョル》の次にはこのモンスターを融合召喚したいところ。
このモンスターの特徴として、①のドロー効果、②の展開効果、その何れにも名称ターン1回の縛りがついていないところがあげられます。
《ヴァレット・リチャージャー》の①の蘇生効果は、リンク召喚された《ストライカー・ドラゴン》の②の効果と組み合わせる事によって、実質的に好きな闇属性モンスターを蘇生できるという意味をもつので、毎ターン墓地から「ヴァレット」モンスターを蘇生・回収できる《リボルブート・セクター》や《ヴァレルロード・R・ドラゴン》と組み合わせれば《超魔導師-ブラック・マジシャンズ》を何度もフィールドに蘇らせることができます。
そうなれば死者の魂は現世に留まり得、このカードのドローと二面展開を駆使してドンドン盤面を広げましょう。
更に面白い部分として、②の被破壊時の効果がその手段を問わないという点が上げられます。
つまり《甲虫装機 エクサビートル》で装備し、「エクサビートル」の起動効果で「エクサビートル」自身を墓地へ送っても反応するのです。
《甲虫装機 エクサビートル》はランク6のエクシーズモンスターなので《超魔導師-ブラック・マジシャンズ》が破壊された時に特殊召喚される《ブラック・マジシャン・ガール》を使えば容易にエクシーズ召喚が可能。これは宇宙ですよ!
4:《超魔導剣士-ブラック・パラディン》
このデッキの真のエースモンスター。
召喚方法は《ドロドロゴン》+《ブラック・マジシャン》
《ドロドロゴン》は先程の《ヴァレット・リチャージャー》+《ストライカー・ドラゴン》のコンボで蘇生できますが、墓地から蘇生していると融合効果が失われるので《赫の聖女カルテシア》の効果を挟む必要があります。
なので、《ドロドロゴン》のシンクロ召喚はできるだけこの融合召喚にあてたいですね。
気になる打点の上昇値なのですが、《ストライカー・ドラゴン》や「ヴァレット」が数を稼ぐので、体感では基本自分の墓地だけで5000は余裕で越える印象です、回り具合によってはもっと上がりますし、相手によっても跳ね上がります、フィニッシャーの風格充分!
《灰燼のアルバス》について
《赫焉竜グランギニョル》や《赫聖の妖騎士》の②の効果から《導きの聖女クエム》を経由して繋がる《灰燼のアルバス》は、攻撃力が高くなりやすいだけでなく、場のモンスターが相手に除去される度に復活する効果や、自身が場にいると他のモンスターが効果対象にされなくなる効果を備えています。
これを活用する事で、《超魔導剣士-ブラック・パラディン》の様な相手ターン中の防御面に不安が残るモンスターにも耐性を与えたりできるので、意識して活用する事で盤面を強固にできるでしょう。
デッキを回すときの注意点
破壊を行ってくれるカード、破壊された時に効果が出るカード、それらの領域(場・手札)や回数が、ドローの内容によって変わるので、どこにどの破壊をあてるかを考えるのが難しく、また面白いポイントです。
回しなれてくるとパズルの様にかっちりハマり、ドローも相まって大量の手数が出るのですが、出し過ぎて全体除去で捲られると、エクストラデッキが足らない等の問題が起こりますので、気持ち良くても出し過ぎない様にしましょう(意味深)
《灰燼のアルバス》だけでなく《守護神官マナ》にも継続的に復活しつつ、味方に耐性を付与する効果があるので、活用して粘り強く戦うのが肝要です。
以上!【VANTA BLACK】の紹介でした。読んでくれてありがとう!
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