バッグドローで心臓バッグバグ☆ バッグビルドの金字塔『クアックサルバー』
毎度！ Zxionです。
「ぜっくん」って呼んでね☆
毎日毎日天気は雨降りで全身だるくていやんなっちゃうよ。
いやまあ暑すぎても嫌なので、その辺はこう、いい具合にしてもらえませんかね。
今回は、とある事情から「再販は絶望的なのでは？」と言われ続けていた『クアックサルバー』をご紹介。クアックサルバーは、ドイツ年間ゲーム大賞2018のエキスパート大賞を受賞している良作です。
…良作なのですが、プレイする上で問題となる製造上のエラーが発生してしまっていた残念なタイトルでもあります。
・版によってボードやチップの加工（マットorニス）が異なるため、バッグドローの際手触りで判別できる
・版権元と揉めてる（？）
これが前述の「とある事情」の正体となります。
大元（A社じゃなく、もっと前の段階）が対応してくれないとか、応答がないとか、まあ、風評ではありますが、とにかくケチが付いていたタイトルです。
なので、「再販はないだろうなぁ…」というのが大勢でした。
しかし2023年6月！ついに再販決定！！
すげえな、なんで再販できるんだ…。
再販前に紹介してやろういいネタが出てきたぜｹﾞｯﾍｯﾍということで『クアックサルバー』、基本セットベースで紹介していきたいと思います。
※A社の クアックサルバー サポート状況について
『【サポート】クアックサルバー 完全日本語版』
目次
1．『クアックサルバー ～クアドリンブルクの治療師たち～』
プレイ人数：2～4人
プレイ時間：45分～
対象年齢：10歳～
◇内容物（ドイツ語版なので、日本語版、2023再販版とは異なる場合があります）
プレイヤーボード（鍋）：4枚
ラウンド・勝利点ボード：1枚
ラウンド表示マーカー（炎）：1個
原材料チップ：219個
成分本（両面仕様）：12枚（5種各2枚・2種各1枚）
占い師カード24枚
フラスコ：4個
袋：4つ
ボーナスダイス：1個
0/50タイル：4枚（各色1枚）
ルビー：20個
しずくコマ：8個
得点マーカー：4個
ねずみコマ：4個
成分表：1枚
ルールブック：1冊
2．『クアックサルバー』概要
国内最高の奇跡の医師や、いんちき医者たちが一堂に集まり、自身の医療技術を披露します。
臭い足やホームシック、しゃっくりから恋の病まで―― 彼らはなんでも治してしまいます。
全てのヤブ医者たちは、独自の調合薬を持っているのです。
ルールブックより
プレイヤーは袋から原材料チップを気が済むまで引いていき、自分の鍋に入れていきます。
特定の原材料チップが規定数以上鍋に入ってしまうと鍋の爆発＝文字通りバーストです。
バーストする前に引くのをやめなければいけません。
しかし、鍋の中に材料がたくさん入ると、より多くの勝利点や原材料を獲得するためのコインをもらうことができます。
バーストが発生しにくくなるようにバッグの中身となる原材料を購入して、バッグの中身を良い感じにしていきましょう。
自分的に万全を期したつもりでも、運が悪ければあっという間にバーストしてしまうというままならなさも魅力の一つ。
ガチャ+チキンレース+バッグビルドの要素が絶妙に絡み合った良いゲームです。
ガチャはいいぞぉ。
3．『クアックサルバー』セットアップ
テーブルの中央に《原材料チップ》をまとめて置きます。
可能であれば原材料の種類と価値ごと、面倒であれば価値ごとに仕分けしておきましょう。
なんて言いつつ、全部仕分けると結構場所をとるので右上の画像みたいな感じが良い具合じゃないでしょうか。
そうする場合、ゲーム中に枯渇したチップはそれ以上獲得できないので、各種チップの残数には気を付けておきましょう。
原材料チップ付近に《成分本》を置いていきます。
ゲーム中、全種類の成分本を使用しますが、2つ成分本がある原材料はどちらか1つだけを使用します。
各本の下部には「しおり」が描かれています。
最初はしおりが1つだけ書かれている面を使うと良いでしょう。
オレンジの本は両面とも同じ（特殊効果なし）、黒の本はプレイ人数によって使う面が指定されています。
各プレイヤーは色を1色選びます。
選んだ色の《コマ・マーカー》と、《プレイヤーボード（鍋）》、《袋》を1つ受け取ります。
プレイヤーボード（鍋）は、鍋下部にサマリーが書いてある面（上記画像参照）を使います。
裏面の試験管がたくさん並んでいる面は、ヴァリアントルールで使用します。
鍋の中央「0」のマスに《しずくコマ》を置きます。
もう1つのしずくコマは基本ルールでは使わないのでしまっておきましょう。
そして、《ルビー》1個、《フラスコ》1枚を受け取り、《ねずみコマ》もプレイヤーボードに置きます。
一応、それぞれの置き位置がありますので、その位置は上記画像を参照してください。
ぶっちゃけわかればどこでも良いと思います。
各プレイヤーは、以下の原材料チップを袋の中に入れます。
1の白チップ4枚
2の白チップ2枚
3の白チップ1枚
1のオレンジチップ1枚
1の緑チップ1枚
「④プレイヤーボードの設置」の画像でサマリーが確認できます。
数を間違えないようにチップを入れましょう。
適当な空きスペースに《ラウンド・勝利点ボード》を置きます。
そして、ラウンド・勝利点ボードの1ラウンドの位置に《ラウンド表示マーカー》を置き、ボードの左下に各プレイヤーの《0/50タイル》を0の面を上にして置きます。
《得点マーカー》も勝利点ボードの1付近に置いておきましょう。
占い師カードをよく混ぜ、裏向きの山札として、手の届く場所に置いておきます。
セットアップは以上です。
適宜、使いやすい位置に微調整していただいて、プレイしてください。
セットアップで忘れやすいところ
再販されるということで（これを書くためという理由もあるけど）久しぶりに遊んだのですが、その時「やった」ことを書いておきます。
セットアップで最初にルビーが1個もらえる
割と忘れる。
もしかして毎回忘れてるんじゃないかってくらい忘れる。
最初の袋の中身
1の白チップが1枚多い場合がある。
これは最初に各個人が確認すれば間違いないのだが、ボードゲーマーあるある「個人の初期セットアップ仕分けしてある袋」を受け取ると、信用してしまいがち。
ゲーム中、白チップを押し付けられるラウンドがあるのだが、うっかりそれごと「初期セットアップ仕分けしてある袋」に戻してしまうと発生する。
しっかり最初に確認しましょう。
占い師カード
準備も忘れる、ラウンド毎に引くのもなぜか忘れる、とっても不思議なカード。
4．『クアックサルバー』ゲームの流れ
クアックサルバーは、全9ラウンドのゲームです。
9ラウンド終了時に最も多くの勝利点を獲得していたプレイヤーがゲームの勝者となります。
0．ラウンド開始時の処理
2、3、6、9ラウンドの開始時に行われます。
2ラウンド目：黄色の本が開かれる（黄色の原材料チップが購入できるようになる）
3ラウンド目：紫色の本が開かれる（紫色の原材料チップが購入できるようになる）
6ラウンド目：1の白チップを1枚袋の中に入れなければならない
9ラウンド目：全員同時にチップを引き、チップの購入が無くなる代わりに勝利点と交換できる。
（最終ラウンドでチップを購入しても意味がないため。）
ラウンド・勝利点ボードにアイコンで表示されているので、多分、忘れてしまうことはないでしょう。
それ以外のラウンドには、ラウンド開始時の処理はありません。
1．占い師カードの公開・効果処理
セットアップで準備した占い師カードの山札から1枚公開し、内容を読み上げます。
紫色のカードだったら、即座にその効果を全てのプレイヤーに適用します。
青色のカードだったら、そのラウンドが終わるまで適用され続けます。
丁寧にプレイする場合、占い師カードの読み上げをしたプレイヤーがスタートプレイヤーとなります。
ラウンドが進むたび、スタートプレイヤーを時計回りに移動させましょう。
2．ねずみコマの配置
占い師カードの処理が終了したら、ねずみコマを配置します。
ねずみコマを配置できるのは、「現在獲得している勝利点がトップのプレイヤー以外」です。
なので、最初のラウンドではこの処理はありません。
ねずみコマをどこに配置するかについては、勝利点ボードの勝利点トラックを参照して決定します。
例.
トップのプレイヤー（黄色）は22点、2位のプレイヤー（茶色）は21点、3位のプレイヤー（銀色）は18点、最下位のプレイヤー（金色）は15点です。
トップのプレイヤーとの間に何匹ねずみがいるかによって、ねずみコマの配置場所が決まります。
トップのプレイヤーは権利無し、2位のプレイヤーもねずみコマは配置できませんでした。
3位と4位のプレイヤーはねずみコマを配置することができます。
3位のプレイヤーは2匹、最下位のプレイヤーは3匹、トップのプレイヤーとの間にねずみが描かれています。
なので、鍋の中のしずくコマから見て、3位のプレイヤーは2マス先、最下位のプレイヤーは3マス先にねずみコマを配置します。
3．ポーションの準備
皆様お待ちかね、バッグドローのお時間がやってまいりました。
ガチャですよガチャ！
ガチャ大好きィ☆
各プレイヤーは全員同時に袋の中から原材料チップを1枚引き、自分の鍋に配置していきます。
例えば、1のチップを引いた場合、しずく（ねずみ）コマの隣に配置します。
2のチップなら1マス空けて次のマス、3なら2マス空けて次のマス…、という具合に配置していきます。
鍋の「0」の位置にしずくコマがある場合、2のチップを引いたらそのチップは「2」の位置に、次が1なら「3」の位置、また1なら「4」の位置と置いていきます。
チップを置いたときに空けたマスは詰めたり引いたチップで埋めたりせずに、そのままにしておきます。
チップを配置するたびに、次のチップを引くか、そこでやめるかの選択をしなければなりません。
また、途中で袋の中身を確認することはできません。
引いた「白いチップの合計値が7を超えたら」鍋の爆発、つまりバーストしてしまいます。
バーストしてしまったプレイヤーは、もうチップを引くことができません。
他のプレイヤーが全員バーストするか、引くのをやめるまでちょこっと休憩です。
最後に引いたチップは鍋の中に入れることができます。
最初は少しわかりにくいですが、バーストの判定は白いチップだけを参照します。
鍋の数字や、白以外のチップはバーストに関係ありません。
上記画像は白いチップの合計値が5なので、あと2の余裕があります。
ちなみに、この白いチップの正体は「かんしゃく玉」だそうです。
なんてもん入れてんだ。
あっ、まって、かんしゃく玉知らない人いたらどうしよう、あの、アレ、あれです、たたきつけると「パァン」って音がする花火の親戚みたいなもんです。
クラッカーボールとかって呼ばれたりもしてますがアメリカンクラッカーとは別物です。
山内屋商店：https://www.yamauchiya.info/
どうも今売ってないみたいなんスよね。
あっ、まって、アメリカンクラッカー知らｎ…
引いたチップに特殊効果が設定されていたらその効果を適用します。
基本的に、白とオレンジ以外のチップには特殊効果が設定されています。
赤・青・黄の3種類は即時効果、黒・緑・紫は後述する得点計算時に効果が適用されます。
特殊効果の内容は、成分本または成分表に書かれています。
フラスコを使うことで、直前に引いた白チップを袋に戻すことができます。
ただし、バーストしたタイミングで使用することはできません。
使用したらフラスコを裏向きにします。
4．得点計算
全てのプレイヤーがチップを引くのをやめる、またはバーストにより、誰もチップを引けなくなったら得点計算を行います。
この得点計算は毎ラウンドの最後に必ず行われます。
ラウンド・勝利点ボード下部に描かれている順で処理を行っていきます。
ボーナスダイス
バーストしていないプレイヤーのうち、鍋の数字が最も大きいプレイヤーはボーナスダイスを振ります。
チップアクション
黒・緑・紫の順に、成分本を参照しつつ、特殊効果の処理を行います。
ここでは鍋の状態を参照したり、他プレイヤーとの比較を行うので、直前で振ったボーナスダイスが鍋に飛び込まないよう十分注意しましょう。
ルビー獲得
自分が最後に置いたチップの次のマスにルビーが描かれていたらルビーを1個獲得できます。
バーストしたかどうかは関係ありません。
バーストしてしまったプレイヤーは、次の「勝利点獲得」と「原材料チップの購入」のうち、どちらかしか実行できません。
バーストしていないプレイヤーは、両方実行することができます。
勝利点獲得
スタートプレイヤーから順に、自分が最後に置いたチップの次のマスに書かれている勝利点を獲得します。
上記画像の場合、5勝利点獲得します。
原材料チップの購入
自分が最後に置いたチップの次のマスに書かれている鍋の数字が購入費用となります。
次のラウンドへ持ち越すことはできません。
スタートプレイヤーから順番に、原材料チップを最大2枚まで購入できます。
ただし、同じ種類のチップを購入することはできず、黄・紫のチップは2・3ラウンド目まで購入できません。
チップの価格は、各成分本の左下に書かれています。
また、最終ラウンドではチップを購入しても意味がないので、チップの購入が無くなり、購入費用5につき1勝利点に変換できます。
例えば購入費用が28だったなら、5勝利点獲得できます。
ルビーの消費
各プレイヤーは、ルビーを2個消費することで以下のどちらかを1回実行できます。
ルビー2個を複数回消費することができるなら、何度でも実行可能です。
しずくコマを今ある位置から1マス隣に進めます。
これにより、次のラウンド以降永続的に1マス進んだ位置からチップの配置が可能になります。
使用済み（裏向き）のフラスコを表向きにすることができます。
この処理は、実質1ラウンドにつき1回しか行えません。
5．次のラウンドへ・最終ラウンドなら勝者の決定
各プレイヤーは、（あれば）鍋に置かれているねずみコマを鍋の外に避けます。
ラウンドマーカーを次のマスへ動かし、次のラウンドが開始されます。
次のラウンドでは、「直前のラウンドで占い師カードを読み上げたプレイヤーの左隣の人」がスタートプレイヤーとなり、占い師カードの読み上げを行います。
もし最終ラウンド（9ラウンド目）だったなら、購入費用5につき1勝利点、ルビー2個につき1勝利点との変換を可能な限り行い、最終的な勝利点を決定します。
最終ラウンドでバーストすると、勝利点を獲得するか、購入費用を勝利点にするかのどちらかしか選べないので、最終ラウンドはより慎重に進める必要があります。
最も多く勝利点を獲得していたプレイヤーが、ゲームの勝者です。
5．あとがき
そんなわけで、『クアックサルバー』のご紹介でした。
パッと見、難しそう、重そうという印象がありますが、遊んでみると意外とそんなことなくて、遊びやすくて良いゲームだと思います。
まあ、初回プレイ時にガチャ運が悪いと嫌いになっちゃうかもしれないけど…。
言うてね、このゲーム、負けてる人に対しての保険…、いわゆるガードレールがそこそこしっかりあるので、「あーもーつれーわー絶対おいつけねーわー」とはなりにくい。
ならないとは言っていない。
袋からチップを引く際、中身の確認はできないけど、購入したものとかを覚えていれば大体の逆算は可能。
「60％くらいか、よしイケる！」とか言いつつチップ引くと大体バーストしたり、バーストはしなくても引かなくていい数％を引いたりするんですよね。
スパロボ※1[1] … Continue readingかよ。
「占い師カード忘れる問題」について、僕の周りでは割と雑にプレイしているからなのかスタピ―という概念が完全に喪失していました。
みんなちゃっちゃとチップ引いて「あーバーストしたー！」ってなってるし、買い物も欲しいもの決まった人から買っていくし…。
マジの完全同時処理しちゃうから…。
「あなたバーストしたの？じゃあやめるわ」みたいなことみんなしないからギリ成立してる感はある。
皆様はある程度ちゃんとやりましょうね。
そうそう、冒頭で書いたエラーがどんなもんか、一応乗せておきましょうね。
・版によってボードやチップの加工（マットorニス）が異なるため、バッグドローの際手触りで判別できる
・版権元と揉めてる（？）
実際問題、手触りで判別すること自体は可能。
きっと多分そういうことじゃないのよね。
いや、それもあるけど、仮に僕がこれ掴んだとしたら、単純に気持ち悪い。
これだけ加工の違いがわかるチップ、流石に一緒に使えないよね。
再販版は何もケチが付かないと良いですねぇ…。
そういえばずっと脳内で語感が似てるこいつ※2[2]クイックシルバー：クアックサルバーに語感が似てる。
画像は女神異聞録ペルソナより。が騒いでました。
流石騒霊。
はぁい！
今回はここまでっス！
次の記事も読んでね！
よろしくおねがいしまぁす☆
脚注
ゼクシオンと読みます。（@Boardgameguild）某ねずみの王様が登場するゲームのキャラクターからとりました。ぜっくんって呼んでね！
群馬県館林近辺で仲間とともに「館林たぬきゲーム会」というボドゲ会の主催しています。最近は「たぬきつね工務店」というサークル名でゲムマとかにも出展し始めました。どちらも良きライバルであり協力者である「みこめくん（@mi_comments）」、後方支援の「BEEさん（@MaskedriderBee）」。その他大勢の協力により成り立っています。
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