【買取実績】ケイブンシャの大百科 サイボーグ009大百科/小学館のコロタン文庫 ウルトラ怪獣全百科・鉄道切符全百科

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大百科・全百科シリーズトップ画像

70年代末期から1980年にかけて発行された、ミニサイズの百科シリーズをお譲りいただきました、ありがとうございます。「百科」という言葉に特別な響きがあった時代。いわゆる百科事典は当時の中流家庭のステータスシンボルでした。

現在の様にインターネット検索というインフラが確立されていない時代、わからないことがあったら応接間の百科事典や超分厚い辞書などを調べる以外はありませんでした。百科事典を一そろいというのは時には数十万かかる場合もあり、そのセールスマンが一件一件回っていた時代です。もちろん実際にそれを活用できるかしないかはその家次第なのですが。

そんな百科事典が持つイメージを採り入れたのが、各社の●百科シリーズともいえるでしょう。この時期は家庭用ビデオデッキは普及していませんから、録画して、あるいは購入して番組を観る上での副読本という使い方ではありません。

どちらかというと番組を反芻したり、途中から見始めた番組の最初の方を確認する役割も果たしていました。もちろんその名にふさわしく、そのテーマとしたジャンルに関しては、それこそ百科事典を凌駕する情報が詰まっています。

ケイブンシャの大百科 サイボーグ009大百科

サイボーグ009大百科 表紙

「ケイブンシャの大百科」シリーズはこの時期最も子供たちに愛された副読本でした。当時アニメ誌もいくつか創刊されていましたが、子供にとっては興味ないアニメも多く、数ページの、あるいは掲載されていない情報に毎月お小遣いを投入するのは難しかったんですね。

大百科シリーズは小判型ゆえに値段も安く、お目当てのアニメの情報がピンポイントで入手できるところが魅力だったわけです。

サイボーグ009大百科 内容1
サイボーグ009大百科 内容2
サイボーグ009大百科 内容3
サイボーグ009大百科 内容4

サイボーグ009大百科の発行は昭和54年の11月30日。まだアニメ第2作が放送中で、実質1年放送の折り返し地点でした。内容には1968年にモノクロで放送された第1作の情報も盛り込まれています。

サイボーグ009大百科 内容5
サイボーグ009大百科 内容6

記事部分もかなり充実しており、当時のファンクラブ活動も紹介されています。ネットでたまに70年代の男子向けアニメにハマっている女子などいなかった!みたいな論調がありますが、このように当時のファンジン活動は女性ファンが積極的に活動しておりました。

ただし当時番組のターゲットだった小学生くらいの男子の狭い世界では、こうしたお姉さまがたの活動が目に入るわけもなく、ただせいぜい全十数人の教室での思い出を語って炎上してしまうんですよね。このへんは認識のずれがあるなあとは思います。

小学館のコロタン文庫 ウルトラ怪獣全百科

ウルトラ怪獣全百科 表紙

こちらは1978年10月の発行。ご存じの通りこの時期ウルトラシリーズは国内では展開しておりません。怪獣(特にソフビ)ブームの盛り上がりを受けて71年に再開した『帰ってきたウルトラマン』でしたが、直後に登場した変身ヒーロー(仮面ライダー)や巨大ロボットアニメ(マジンガーZ)ブームに埋もれていく形で75年3月の『ウルトラマンレオ』終了をもって幕を閉じています。

ウルトラ怪獣全百科 内容1
ウルトラ怪獣全百科 内容2

しかし、ウルトラマンシリーズをほぼ独占的に扱うことのできた「てれびくん」を中心とする小学館系列誌では、オリジナルのウルトラ兄弟を主人公としたコミックなどを展開。

また、首都圏では早朝に再放送が行われ、『レオ』終了後もウルトラシリーズの露出は絶えることがありませんでした。そうした盛り上がりの中発行されたのが本誌であり、それまでのウルトラシリーズの総決算ともいえる内容となっています。

ウルトラ怪獣全百科 内容3
ウルトラ怪獣全百科 内容4

また、本誌発行の半年後に『ザ☆ウルトラマン』がスタートしています。この本がシリーズ再開を織り込んだものかどうかはわかりませんが、この時期、ウルトラシリーズの人気がたしかな盛り上がりを見せていたことがわかります。

小学館のコロタン文庫 鉄道切符全百科

鉄道切符全百科 表紙

大百科も全百科は特撮やアニメ作品ばかりを扱うわけではありません。プロ野球やアイドル、飛行機など、子供に身近なジャンルの百科書として展開しています。また、野球選手やアイドル、アニメ・特撮作品の情報などは年度ごとに更新された新版が継続して発行されていました。

鉄道切符全百科 内容1

そして両シリーズともに鉄道関連のテーマは多くリリースされています。『特急●百科』『電車●百科』『機関車●百科』は両シリーズとも出ていますね。今回の『鉄道切符大百科』のように「切符」にテーマ―を絞った例は珍しいかもしれませんが、逆にいえばそれだけ鉄道関連のテーマは多かったことが窺えますね。

鉄道切符全百科 内容2
鉄道切符全百科 内容3

現在はICなどでめったに切符を購入することも(例えば降りるまでにどっかになくして焦ることも)あまりなくなりましたが、切符収集がちょっとしたブームだったことがわかります。上のトビラ画像にもなっていますが、おそらく73年の「愛国発幸福行」を発端に、専門の収集家でなくともなんとなく切符に目をやる機会が増えていったのだと考えます。

鉄道切符全百科 内容4
鉄道切符全百科 内容5

収録された切符を見ていくと手書きのものからカラー印刷と思われる記念切手など、様々な切符がありますね。現在のように電子情報に集約されたものとは違い、やっぱりちょっと集めてみようという気持ちにもなります。

鉄道切符全百科 内容6
大百科ヒーローシリーズ案内

先述の通り印刷物はネットの検索結果のように更新できないのですが、それが逆に利点となる場合もあります。「昭和の頃はこう解釈されていた」「●●時代にはこう考えられていた」といった情報は、文化史的な面で貴重となるケースも少なくはありません。

たとえば昭和時代の恐竜図鑑を見てみれば、ティラノサウルスがゴジラの着ぐるみのように二足でどっしりと歩いている想像図があふれています。ましてや羽毛なんて想像もできない時代でした。これらを更新するのは大事ですが、当時の技術や資料ではこうなる、というものを残しておくことも大切です。

そうした視点でもう一度皆さんのお手元や実家に眠る古い書籍を確認してみてください。たいむましんではそういった資料は古ければ古いほど貴重と考えています。買取のご相談をお待ちしております!

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