高校生達の熱い真剣勝負!! 第2回ボードゲーム選手権大会が開催されました
こんにちは、ふうかです。
冬の訪れを肌で感じられる昨今ですが、秋晴れの11月4日、東京都高等学校ボードゲーム連盟主催の『第2回高等学校ボードゲーム選手権大会』が開催されました。取材の許可を受けて行ってきましたので、今回はその報告です。第2回となる今回、果たして優勝したのはどのチームでしょうか!?
開会式
今回会場となったのは、世田谷区の日本学園中学校・高等学校。休日とはいえ他の行事もあったので、少し賑わいがある校内で開催されました。出入口では生徒が誘導してくれるので、私でも迷わず会場入りすることができました。
総勢6校12チームが集まった今回の選手権大会。各校の受付が済めばいよいよ開会式がはじまります。草場先生より開会宣言があり、昨年度優勝の中央大学杉並高等学校Aチームより優勝杯が返還されます。
賛助会員紹介や連盟より注意事項の説明と進行していき、そして選手宣誓へ。最後に大会の連絡事項や細かいルール改正などが伝えられると、どの生徒も真剣な眼差しで聞き入っています。さあ、いよいよ熱い勝負の始まりです。
午前の部スタート!
成績によってポイントを振り分け、最後に総合得点で競うチーム対抗戦。午前の部で開催されるのは、モノポリー2回、カタン2回、カルカソンヌ予選3回。すべてのテーブルが同時にスタートです。各校出場の選手たちが席に着き、始まりの合図を待ってスタート。
初戦ということで、程よい緊張感に包まれながらのゲームスタート。生徒たちからは前回より幾分リラックスした雰囲気が伝わってきます。
たとえ笑顔だったとしても、勝負は真剣。自分の一手一手の重みと背中に感じるチームメイトの期待を受けながら、勝利へ向かって手を進めます。
1ゲームあたり1時間弱の間、絶えることなく集中力を研ぎ澄ませる。目の前に広がるボードを見つけて、常に自分にとっての最善手を模索する。たった一瞬の隙が、自分ひいてはチームの勝敗を決める緊張感は選手権大会ならではないでしょうか。
午前の部終了間際になると、生徒たちの緊張感は最高潮。悩み・考え・自分なりの答えを出し、時にはチームメイトの応援を受けながら勝敗を決していきます。
そして午前の部が終了し、各自昼食休憩にはいります。
現時点での成績がホワイトボードに書き出されるため、自チームの成績チェックに余念がありません。しっかり休憩をとる生徒や昼食もそこそこに空いているゲームで遊び出す生徒と、それぞれの時間を過ごします。この時は緊張感が消えた表情から、リラックスした様子を窺うことができました。
私もこのタイミングで、一旦会場を出ました。
そして午後の部へ
泣いても笑っても午後の部ですべてが決まります。
午後の部では、カルカソンヌ予選4と5、そして順位戦1と2、カタン3・4、モノポリー3・4が行われます。さっきまでのリラックスした空気が一変し、大会の空気が漂います。みんな切り替えが早い!
カルカソンヌでは予選が続きます。1対1で対決するカルカソンヌは、チェスクロックを使って時間管理をしています。時間制限があると慌ててしまい、思わぬ一手を選んでしまいがちですが、生徒たちは焦りを見せず、黙々と考えています。
カタンでは、全員で遊ぶ中で、いかに上手く交渉を進めていくかも問われます。現在の状況をすばやく判断する決断力も求められるのです。
不動産を入手し、それを元にお金を増やしていくモノポリーは、一番現実感があるかもしれませんね。序盤こそ小さい収入も後半では大きな収入となって戻ってきます。しかし、相手に大きな収入を与えることは避けたい。自分だけが儲けたい、そんな思いが交差します。
カルカソンヌの予選では100点以上の差がついた勝負もあり、終了後の感想戦が盛り上がっていました。差をつけた生徒は最後のタイルの引きに喜び、負けた生徒は何も言葉がでないといった感じです。100点以上の差は、私でも見たことがありませんでした。こういったドラマチックな展開も真剣勝負ならではでしょうか?
少しずつポイントが書き込まれ、自分が予選を通過したのか興味津々な生徒たち。そして順位戦へ出場する生徒たちが決まり、ここからはトーナメント方式で対決していきます。
ここからは本当に最後の対決。勝つか負けるかが1回のゲームで決まります。自校の期待を背負いつつ、さらに高まる緊張感の中、いざスタートです。
その頃、モノポリーも終盤戦。収入が増えてお札のやりとりが盛んになっています。果たして勝利するのはどの学校なのでしょうか。
同じくカタンもぎりぎりの攻防が続きます。誰が勝ち抜くのか、見学している生徒たちも多数いて視線が注がれます。
そんな時、カルカソンヌ担当だった生田先生に「カルカソンヌの決勝が同校部長・副部長の対決です」とお声がけいただき、急ぎカルカソンヌのテーブルへ向かいます。
今まさに、同じ学校に通う部員同士による対決が目の前で行われています。普段から切磋琢磨してお互いに磨いてきた存在。一番戦いにくい相手でしょう。見学している人たちも、ついつい熱が入ります。時折、本人たちの口から「2人の引退戦」という言葉が聞こえてきましたが、学生の部活動なのでいつかは引退する時が来ることを改めて認識しました。
白熱した勝負の末、見事に勝利を掴んだのは副部長。部長の悔しそうな叫びが会場内にこだましていましたが、両者本当に良い勝負でした。こういったドラマティックな展開もあるんですね。そして、カルカソンヌ順位戦は終了しました。
閉会式
閉会式がはじまり、いよいよ成績発表です。
まずは各競技の上位3位までが発表されます。
最初はモノポリーの表彰で、1位は中央大学杉並高等学校Bチーム。
1位 中央大学杉並高等学校B
2位 堀越高校A
3位 日本学園中学校・高等学校A
カタンでは、ワイルドカードが1位に輝きました。
1位 ワイルドカード
2位 中央大学杉並高等学校B
3位 武蔵高等学校A
同部内対決を見せてくれたカルカソンヌの1位は、中央大学杉並高等学校Aチーム。
1位 中央大学杉並高等学校A
2位 中央大学杉並高等学校B
3位 武蔵高等学校B
そして最後に、総合順位の発表がありました。
第2回 東京都高等学校ボードゲーム選手権大会の優勝校は、中央大学杉並高等学校Bチームに決定しました。おめでとうございます!
見事優勝した中央大学杉並高等学校Bチームには、草場先生より優勝杯が授与されました。
終わりに
今回で第2回となる選手権大会でしたが、先の交流大会を経ていた影響か、競技中以外は笑顔で交流し合う姿を見ることができました。
しかし、一旦競技が始まれば真剣勝負。種目によっては1時間を超える集中力と緊張感を要求される中、生徒たちの持久力には目を見張るほどでした。大人ですら集中し続けるのは困難、しかも大人になればなるほど難しいと感じます。
高校生活の中で、ここまで夢中になって時間を過ごすことは限られていると思います。選手権大会で身をもって学んだ集中力・思考力・緊張感を今後の生活にもぜひ生かして欲しいと思うのでした。
東京都高等学校ボードゲーム連盟公式サイト
https://boardgametokyo.wordpress.com/
気が向けばどこにでも出現する神出鬼没のブロガー。ほぼ毎日更新のブログでは、ただひたすらボードゲームについて発信中。
ボードゲームを追いかけて、あっという間に18年目。
ふうかのボードゲーム日記 https://fu-ka.livedoor.biz/
記事一覧はこちら