ボードゲーム遊び方紹介 第6回 初めてのボードゲームカフェ(後半)ドミニオン
ボードゲーム遊び方紹介 第5回 初めてのボードゲームカフェ(前半)ワードバスケット
先日、神保町にある「アソビCafé」さんで遊んできました。初めてのボードゲームカフェ。目当ては、アメリカのボードゲーム、ドミニオンです。
ドミニオンは大人気のゲームで、全国各地で専用のゲーム会が行われています。世界大会もあり、日本人が何度も優勝しています。
オンラインでもプレイでき、一時、私も毎晩のようにネット対戦をしていました。ネットのほうが手軽にできますが、プレイヤーが揃わないことも少なくありません。ボードゲームカフェなら、足を運べばすぐにできる利点があるので、思い切って飛び込んでみました。
さて、ドミニオンとはどんな内容なのでしょうか。
簡単にいうと、手札をうまく使ってカードを買い、デッキと呼ばれる領地を構築していくゲームです。
基本のカードは3種類です(マイナス1点の呪いカードは省いています)。
財宝カードは、銅貨(1金/0)、銀貨(2金/3)、金貨(3金/6)。
勝利点カードは、屋敷(1点/2)、公領(3点/5)、属州(6点/8)。
(/の後の数字は、カードを買うためにかかるコストです)
いろいろなアクションができる王国カードは10種類あり、ゲームのたびに好きなカードを選択できます。
プレイヤーたちは、これらのカードの中から、銅貨を7枚、屋敷を3枚、山札として受け取ります。合計10枚の山札をシャッフルし、そこから5枚引いて手札にします。手札は他のプレイヤーに見せてはいけません。
ゲーム終了は、勝利点カードの属州が全部なくなったとき。あるいは、カードのうち3種類がなくなったとき。そのときに一番得点の高い人が勝利者となります。
人数は2人から4人まで。今回は3人で遊びました。順番は2番手です。各ターンでは、アクションが1回、購入が1回できます。何もできない場合は休んでも構いません。
初回。私が引いた山札は銅貨が4枚、屋敷が1枚でした。王国カードは持っていないので、アクションはできず、カードを購入するだけとなります。
今回のゲームで選択した王国カードは以下のとおりです。基本セットを使用しました。
・地下貯蔵庫(+1アクション。手札から好きな枚数のカードを捨て札にする。捨て札1枚につき、カードを1枚引く)2金。
・堀(+2カードを引く。他のプレイヤーがアタックカードを使用したとき、手札からこのカードを公開できる。そうした場合、あなたはそのアタックカードの影響を受けない)2金。
・村(+1カードを引く。+2アクション)3金。
・木こり(+1カードを購入。+2コイン)3金。
・工房(コスト最大4コインまでのカード1枚を獲得する)3金。
・改築(あなたの手札のカード1枚を廃棄する。廃棄したカードよりコストが最大2コイン多いカード1枚を獲得する)4金。
・鍛冶屋(+3カードを引く)4金。
・民兵(+2コイン。他のプレイヤーは全員、自分の手札が3枚になるまで捨て札をする)4金。
・鉱山(あなたの手札の財宝カード1枚を廃棄する。廃棄した財宝よりもコストが最大3コイン多い財宝カード1枚を獲得し、あなたの手札に加える)5金。
・市場(+1カードを引く。+1アクション。+1カードを購入。+1コイン)
銅貨が4枚なので、4金使えます。3金で銀貨を購入してもいいのですが、3金使って村を選択しました。
自分のターンが終わったら、手持ちのカードは、特別な指示がなければ全て捨て札となります。次の手札は残っている山札から5枚引きます。
2ターン目は、銅貨が3枚、屋敷が2枚です。今回も王国カードがないので、購入のみ。3金使って銀貨を買いました。山札がなくなってしまったので、最初の10枚と購入した2枚、合計12枚のカードをシャッフルして、新しい手札を5枚引きます。
ちなみに、1番手のプレイヤーは、初回で民兵、2回目で改築、3番手のプレイヤーは初回で市場、2回目で堀を購入していました。
振り返ると、初回で4金使えたのですから、1番手を同じ民兵を買えたのです。でも、民兵は他のプレイヤーを攻撃するアタックカードでしたので、初めてお会いする人にいきなり攻撃はできないと、購入をためらってしまいました。
もしくは、1番手が他のプレイヤーの手札を減らす民兵を持っているのだから、自分のターンで3枚手札を増やせる鍛冶屋を買ってもよかったのです。
村はアクションを1回増やすことができますが、王国カードを複数枚持っていれば効果が発揮できるので、最初に村を1枚だけ持っていても意味はありません。
3ターン目でようやくそのことに気付き、運良く手札が4金あったので、鍛冶屋を買いました。
その後は、民兵をくらっても、手札にあった勝利点カードを捨て札にして、残りの3枚をどうにか駆使して、銀貨と金貨を購入していきました。
中盤で、手札に8金揃ったので、すぐに属州を購入。ほかのプレイヤーたちはまだ様子を見ていました。
急いで勝利点カードばかり買ってしまうと、カードが増えていくので、財宝カードや王国カードが手札に回らなくなる可能性が高くなります。この見極めが、ドミニオンでは勝利を左右します。
それでも、シャッフル運がよかったのか、属州を5枚購入でき、屋敷3枚と併せて33点。トップを取ることができました。
初回の考察でも分かるように、ゲームは弱いはずなのに、勝てちゃいました。勝因は分かりません。
購入した王国カードは、村が2枚、鍛冶屋が2枚、それから、民兵が1枚。おそらく終盤近くで民兵を買ったと思いますが、最初のためらいはだんだんなくなっていったんだなと、改めて振り返ると分かってきます。
2回戦はマイナス1点の呪いカードを入れ、王国カードも礼拝堂・堀・村・宰相・木こり・王座の間・密偵・祝祭・魔女・書庫と変えました。このときは2着。もしかしたら、ドミニオンなら、そこそこいけるのかもしれません。
今回は基本セットだけでしたが、陰謀、海辺、錬金術、繁栄、収穫祭、異郷、暗黒時代、ギルド、冒険、帝国と拡張セットもたくさん出ています。暗黒時代までは全部の王国カードを試しています。
今のところ、一番好きなのは海辺です。また体験レポが書ければいいなあと思っています。
1973年生まれ
作家。2007年に宗形キメラ名義で二階堂黎人との合作『ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子』で作家デビュー。2009年には『マーダーゲーム』で単独デビュー。近刊は「少女ティック 下弦の月は謎を照らす」(行舟文化)
ボードゲーム好きで『人狼作家』の編集も手がけ、羽住典子名義でミステリ評論活動も行っている。
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