2023年夏 僕らの《精神の願望》が始まる
こにぱーん。MOパンダです。
2023年夏、レガシー界に衝撃が走ります。
https://mtg-jp.com/reading/publicity/0037133/
《精神の願望》について
あなたのライブラリーを切り直す。あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。ターン終了時まで、あなたはそのカードをそのマナ・コストを支払うことなくプレイしてもよい。(それがそのマナ・コストの中にXを含む場合、Xは0である。)
ストーム(あなたがこの呪文を唱えたとき、このターンにそれより前に唱えた呪文1つにつきそれを1回コピーする。)
デッキからランダムで1枚を唱える呪文です。
超強力なキーワード能力「ストーム」を持っています。
このターン唱えた呪文の数だけコピーされデッキ内の強力なカードをコストなしで唱えることが可能です。
唱える呪文のコスト制限はなく、《引き裂かれし永劫、エムラクール》でも《真実の解体者、コジレック》でも唱えることが可能です。
冒頭でもお伝えしましたがレガシーフォーマットで制定されてからずっと禁止に指定されており、ヴィンテージでは制限に指定されています。
つまりエターナルフォーマットで4枚使用できたことがありません。
4枚使用できると《精神の願望》から《精神の願望》がめくれた場合、その他のめくれたカードをプレイしさらに大量のストームによってゲームを決めることが可能です。
《精神の願望》は4枚使用できるからこそ使ってみたくなるカードです。
《精神の願望》エクステンデッドの話
唯一4枚使用することができたのがエクステンデッドという今は亡きフォーマットです。
昔は1年で1ブロックごとに3つのエキスパンションがリリースされており、エクステンデッドは過去4つのブロック(12エキスパンション前後)+3つの基本セットを使用できたフォーマットです。
モダンと入れ替わる形で消滅したフォーマットですが、このフォーマットのみ《精神の願望》が輝いていた時代がありました。
いまから20年前の2003年7月。
エクステンデッドにスカージが入り《精神の願望》デッキが生まれました。
プロツアーコロンバス04ではTOP8入り
グランプリロサンゼルス09ではLSVが優勝
グランプリロサンゼルス09 優勝
プレイヤー:Luis Scott-Vargas
などなど好成績を収めたアーキタイプでありキーパーツです。
そんな《精神の願望》。
2009年10月2日にエクステンデッドでオンスロートブロックがローテーション落ちしてから14年。
レガシーで復帰した結果どんなデッキが生まれたか見ていきましょう!
《精神の願望》を採用したデッキ紹介
それではMTGOのレガシーリーグで5-0したデッキを紹介していきましょう。
ティボルトの計略
Legacy Preliminary 2023-08-08, 4th Place, 3-1
プレイヤー:AnnndWhammy
4《断片無き工作員》
1《原初の征服者、エターリ》
2《大渦の放浪者》
4《頂点壊滅獣》
1《耐え抜くもの、母聖樹》
4《活性の力》
4《宝石の洞窟》
4《虚空の力線》
2《天上都市、大田原》
3マナの続唱持ち呪文によって《ティボルトの計略》に確実に繋げそこからランダムにカードをプレイするデッキです。
絶賛高騰中の《頂点壊滅獣》をめくればそのまま
《大渦の放浪者》+《出現の根本原理》+《創造の技》+《精神の願望》
で、めちゃくちゃになることが可能!
マナ加速系の呪文は続唱の外れになるため採用することができませんが、インベイジョンの2マナ土地2種によって2キルを目指すことが可能です。
弱点は《時を解す者、テフェリー》です。
場に出たら続唱が機能しません。
サイドの《天上都市、大田原》で《時を解す者、テフェリー》を手札に戻して戦いましょう。
1-2が多くて惜しい!《精神壊しの罠》が多すぎて突破できず。
ハイタイド
Legacy Preliminary 2023-08-07, 2nd Place, 4-0
プレイヤー:reiderrabbit
3《願いのフェイ》
次はハイタイドデッキです。
満潮/High Tideによって島から出せるマナを増やし、Candelabra of Tawnos、《転換》で土地を起こしてさらにマナ加速。
《時のらせん》で手札とマナを補充し、願い系の呪文で《青の太陽の頂点》か《思考停止》をサーチして相手に叩き込むデッキです。
青単のデッキでマストカウンターが少なく《紅蓮破》がどうにもならず《時のらせん》が通らず負けることが多いデッキでしたが、《精神の願望》の採用によって大きく変化しました。
《精神の願望》によってハードカウンターに強くなりました。
《時のらせん》でマナを増やすカードとドローするカードのどちらも都合よく引くことが必要だったデッキですが、ある程度ストームが溜まれば《精神の願望》で必ずチェインできるようになりハイタイドというアーキタイプの完成度はかなり上がりました。
Candelabra of Tawnosが超高額レアなためそこだけネックですが…。
新環境1発目。メインから《抵抗の宝球》《外科的摘出》プレイされ意識されていることが感じられました。
ANT
Legacy League 2023-08-12, 5-0
プレイヤー:GiorgioCombo
ANTに分類されていましたがデッキ名のAd Nauseam(むかつき)は採用されず代わりに《精神の願望》を採用した形が5-0しています。
《ロリアンの発見》は序盤に少ない土地をかき集め、《精神の願望》でめくれたら3ドローできるためどのタイミングで使用しても強く、最近は定番の呪文です。
マナ加速からサーチ系に繋げ《精神の願望》をプレイし《苦悶の触手》を探し勝ちを目指します。
だいたい《むかつき》なら確実に勝ってそうなことが多く、悩ましいところですね。
《精神の願望》の今後
《精神の願望》解禁の判断は正しかったようで解禁されたあとに行われたレガシーチャレンジでは特に活躍することはありませんでした。
2回あったレガシーチャレンジで1度も32位に入っておりません。
憧れの超強力カードだと思っていたら《土地税》や《黒の万力》同様現代のカードパワーについてこれず、全く強くないカードだと思うと悲しいですね。
ストーム系デッキの1デッキパーツにしかならないという状態です。
ストーム5くらいではゲームに勝つことが難しく、ストーム系では《むかつき》でほぼ勝てますし、《精神壊しの罠》が多くストームが生かせないこともあり向かい風です。
相性のいいカードが生まれるか、かなり噛み合うデッキが生まれるか、どちらかに期待しましょう。
終わり
今回の《精神の願望》についての記事は以上となります。
使ってみるとわかりますが思ったより6マナは重く青青の捻出も難しく使用するのが難しいカードです。
ただレガシーフォーマットで久しぶりの解禁であり、今後も現在禁止のカードを解禁する可能性があると考えるとうれしい禁止解除でした。
《精神の願望》デッキの今後に注目です。
読んでいただきありがとうございました。
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