【買取実績】角川映画ヒロインポスター（カンバス加工）｜薬師丸ひろ子、原田知世

公開日：2023年11月21日

1976年公開の『犬神家の一族』に始まる角川映画の躍進は、日本映画史においても特筆すべき出来事でしょう。この時期、カラーテレビの普及によって観客を家庭用テレビに奪われて久しい映画界でしたが、日本映画としては初めてそのテレビでスポットCMを大量に流します。

同時に原作書籍やテーマ音楽などメディアミックスを積極的に多用したのも日本初でした。

この大々的なプロモーションのおかげで、まず70年代後半の小学生は、角川（系）映画CMのキャッチフレーズやタイトルをさんざん連呼したり真似したりしたものです。それこそ『人間の証明』や『野性の証明』のテーマソングやCMのフレーズ（「母さん、僕のあの帽子……」「お父さん、怖いよ……」）などは、40年以上経った今でも頭から離れません（『野性の証明』は従兄のお兄ちゃんに連れられ映画館で観ています）。

そしてこの２作、「人間」と「野性」が対になっているのは当時からぼんやり気づいてましたが、「母さん」と「父さん」も対称だったんですね。今気づきました。

その『野性の証明』でデビューした薬師丸ひろ子は、80年代の角川作品をけん引する役割を担います。80年公開の『翔んだカップル』で初主演、そして初めて主題歌を担当した５作目の映画『セーラー服と機関銃』（1981）が、映画・曲ともにヒット作となったのち、大学受験のために休業。

復帰後松田優作との共演作『探偵物語』（1983）『里見八犬伝』（同）『メイン・テーマ』（1984）と、演技の確かさと幅広さを身に着けていきます。そして84年末公開の『Wの悲劇』ではブルーリボン主演女優賞を受賞しました。以後も多くのTV/映画作品に出演、歌手としても活躍しています。

そしてポスト薬師丸ひろ子を決めるべく1982年に行われた「角川映画大型新人女優募集」。その企画で特別賞に輝いた原田知世は、同年のフジテレビ系ドラマ『セーラー服と機関銃］『ねらわれた学園』にて二作連続で主演、主題歌も担当し1983年公開の『時をかける少女』でスクリーンデビューを遂げます。

以後は薬師丸ひろ子、渡辺典子とともに角川三姉妹として活躍、映画に歌にとその実力を発揮していきます。

今回お譲りいただいたのは80年代の薬師丸ひろ子および原田知世のポスターです、薬師丸ひろ子は『探偵物語』公開時の劇場販売ポスター、原田知世も同時期（『探偵物語』と『時をかける少女』は同時上映）のものですね。お客様が独自にカンバス貼り加工されています。

保存状態もよく、近年商品化されたものかと錯覚しそうなコンディションです。本当にあの頃の空気の匂いまで保存していただいたような懐かしさを感じる鮮やかな色でした。

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