リンゴを育ててハチミツ集め タイルでパズルの『アップルジャック』
毎度!
Zxion(ゼクシオン)です!!
「ぜっくん」って呼んでね☆
どっか行ってきたレポだけ書いてるわけにはいかんやろ!
ってことで、今回ご紹介したいのはみんな大好きウヴェ・ローゼンベルクの『アップルジャック』。
パズル感というか箱庭感というか。
そんなテイストをほんのり感じる、個人ボードにタイルを配置していく形式のボードゲームです。
今、この原稿を書いているタイミングではまだ未発売のアップルジャック。
間に合えば発売日付近でこの記事が公開される予定ですが、どうなるでしょうねぇ。
こないだもこんなこと言ってたな。
いつもこんなこと書いているので皆さんお察しかもしれませんが、僕が小学生くらいの頃、夏休みの宿題は後半にまとめてやるタイプでした。
そして、よくよくブッちぎって先生にしこたま怒られたりしていました。
ひぃん。
学生読者のキミ!(多分いない)
宿題は早めに終わらせような!!
目次
1.アップルジャック
プレイ人数:1~4人
プレイ時間:30分~
対象年齢 :8歳~
◇内容物(日本語版では内容物が一部異なる可能性があります)
メインボード(両面印刷):2枚
果樹園ボード(両面印刷):4枚
ハチミツトークン:148枚
・価値1-108枚
・価値5-28枚
・価値20-12枚
果樹/牧草タイル(両面印刷):100枚
ダイス:1個
リンゴ置き換えトークン:7種類各1枚
特典シート:1冊
ルールブック:1冊
2.アップルジャック 概要
リンゴの品種は世界中で数千種類あると言われています。
このゲームでは、そのうち7種類のリンゴを自分の農園で育て、収穫していきます。
プレイヤーの目標は、最も多くのハチミツを集めることです。
そのためには、同じ品種のリンゴをなるべく多く隣り合わせて育て、収穫しましょう。
併せて、あなたたちはハチの巣同士をくっつけましょう。
ハチの巣なくしてハチは存在できず、ハチなくしてハチミツは作れず、ハチミツなくしてリンゴは育ちません。
これらの2つの課題を両方とも上手にこなし、自分の農場を最も上手に作れるのは誰でしょうか。
(ルールブックより)
翻訳が怪しさ満載の概要でしたね。
プレイヤーの目的は、最も多くのハチミツを得ることです。
…アップルジャックなのに?
個人ボードである果樹園ボードにタイルを配置していき、定期的に訪れるリンゴの収穫によってハチミツを獲得します。
各プレイヤーが19手番ずつ行ったら(果樹園ボードが埋まったら)ゲーム終了。
最終得点計算を行い、最も多くのハチミツを集めたプレイヤーの勝利です。
…アップルジャックなのに。
ともあれ、おじさんが書いてあるボードゲームは面白いというジンクスが一部ボードゲーマーの間でまことしやかに囁かれています。
つまり、このゲームは面白い”ハズ”なのです。
まあ僕が面白かったなって思わないと基本書かないので、書かれてるってことはそういうことですよ。あっはっは!
それにしても、つい最近も蜂がどうのこうのっていうボドゲ記事書いた気がします。
流行ってるんですかね、蜂。
3.アップルジャック セットアップ
1.タイルの準備
全てのタイルを「牧草面」が見えるようにしてよく混ぜ、全員の手が届くところに置きます。
これが共通サプライとなります。
事前に布袋などを用意して、バッグドローとしても良いと思います。
2.メインボードの準備
プレイヤーの人数に対応するメインボードを準備します。
プレイ人数に対応するボードのプレイ人数面を表にして、テーブルの中央付近に置きます。
もう1枚のメインボードは使用しません。
メインボードの外周、くぼんでいる部分にタイルを2枚ずつ置きます。
この時配置するタイルは、全て「果樹面」が見えているようにします。
1の面を上にしたダイスを、メインボードのスタートマスに配置します。
3.ハチミツトークン用サプライの用意
全てのハチミツトークンを共通サプライに置きます。
額面(価値)ごとに仕分けしておくことをおすすめします。
4.個人ボードの受け取り
各プレイヤーは、果樹園ボードを1枚ずつ受け取り、A面を表にして自分の手元に置きます。
参加者が全員ボードゲームに慣れているなら、相談の上で最初からB面を使っても良いと思います。
余ったボードは使用しません。
5.スタートプレイヤーの決定と傾斜
適当な方法でスタートプレイヤーを決定します。
スタートプレイヤーを1番手とし、時計回りに2番手、3番手…と数えます。
各プレイヤーは、共通サプライからハチミツを受け取ります。
自分が何番手かによって、受け取る数が異なります。
人数 | 1番手 | 2番手 | 3番手 | 4番手 |
2人 | 16 | 20 | ||
3人 | 16 | 19 | 22 | |
4人 | 16 | 18 | 20 | 22 |
6.セットアップ完了
これでセットアップ完了です。
スタートプレイヤーからゲームを進めていきましょう。
◇セットアップで間違えるかもしれない所
「2.メインボードの準備」で、くぼみではなくでっぱりの部分にタイルを置かないようにしましょう。
間違えるとなかなか痺れるゲーム展開になってしまいます。
ご注意を。
4.アップルジャック ゲームの流れ
アップルジャックは以下の1~5の手順を順に行い、ゲームを進めていきます。
1.タイルの選択
2.タイルの購入
3.タイルの配置
4.ハチミツの獲得
5.ダイスの移動、イベントの発生
基本的に、パスや実行しないという選択肢はなく、必ず1~5全ての手順を実行します。
手番が終わったら、次は左隣のプレイヤーが手番を行います。
ゲーム中、手番順が変わることはありません。
1.タイルの選択
手番プレイヤーは、果樹園ボード(個人ボード)に配置するためのタイルを、1枚選択しなければなりません。
タイルを選択する方法は2種類あります。
1a.メインボードから選択する
ダイスが置かれている位置から見て、左右両側のくぼみに置かれているタイルから1枚を選びます。
他のくぼみにあるタイルは選べません。
1b.共通サプライから選択する
メインボードから選択したくない場合、共通サプライからタイルを1枚選びます。
この時、果樹面を見て選ぶことはできません。
つまり、「ガチャ」です。
この方法でタイルを選んだ場合、キャンセルや拒否はできません。
必ずそのタイルを選択することになります。
2.タイルの購入
「1.タイルの選択」で選んだタイルを購入します。
タイルの購入方法も2種類あります。
2a.コストを支払い、「果樹面」として購入する
タイルを果樹面として配置する場合、コストの支払いが必要です。
支払うコストは、タイルの辺に描かれているハチの巣内にある数字と同じだけのハチミツトークンを支払います。
例えば、タイル上にハチの巣が4つ描かれており、その数字が7だった場合、支払うハチミツは28…ではなく、「7」でOKです。
間違えると、とてつもなく難易度の高いゲームになるので気を付けましょう。
2b.コストを支払わず、「牧草面」として獲得する
選択したタイルのコストが支払えなかったり、支払いはできるが支払いをしたくない場合は、タイルを裏返して獲得します。
(購入しているわけではないですが、こうして獲得したタイルも「購入したタイル」として扱います。)
タイルを裏返して獲得する場合、コストの支払いは必要なく、共通サプライから価値2のハチミツをもらえます。
ですが、「やることがない・タイルの獲得で最終的に損をする」という状況以外で、この動きをするのはあまり良くないムーブです。
序盤~中盤で、この「牧草面として獲得」を選ばないといけない状態にならないよう、注意しましょう。
3.タイルの配置
「2.タイルの購入」で獲得したタイルを自分の果樹園ボードに配置します。
空いているスペースさえあれば、どこにでも配置可能です。
果樹園ボードのマス目(ヘックス)に合わせるようにタイルを置きましょう。
既に置かれたタイルに隣接するように~みたいな配置ルールはありません。
タイルの向きも自由に配置できます。
4.ハチミツの獲得
「3.タイルの配置」で配置したタイルの辺に描かれたハチの巣が、自分の果樹園ボード上に既に置かれたタイル(または果樹園ボードの外周)に描かれたハチの巣と隣接した場合、共通サプライからハチミツを得られます。
少しややこしいですが、得られるハチミツの数は、隣接させた2つのハチの巣の数字が低い方と同じだけ受け取れます。
例)「7」と「5」のハチの巣が隣接した場合、得られるハチミツは「5」。
両方とも同じ数字だった場合は、その数字通り(「5」と「5」なら価値5)のハチミツを得ることができます。
また、タイルを配置した時、2つ以上のハチの巣に隣接した場合、その全てからハチミツを得られます。
例)配置したタイルは「5」で、「4」と「7」のタイルに隣接した場合、「4」+「5」=「価値9」のハチミツを得る。
5.ダイスの移動、イベントの発生
メインボード上のダイスを、道に沿って時計回りに1マス移動させます。
〇・△・□・☆などの記号が描かれている部分をマスとして扱います。
移動中、または移動後に、イベント発生条件を満たしていた場合、イベントが発生します。
イベントは4種類あり、複数の発生条件を満たしていた場合、その全てを順番に処理していきます。
5a.リンゴの収穫
ダイスの移動で、リンゴアイコンを1個以上通過した場合。
↓
通過したリンゴアイコンと同じ種類のリンゴを収穫します。
もし、2種類のリンゴアイコンを通過していた場合、その両方を収穫します。
通過した順番に1種類ずつ収穫の処理を行います。
どのプレイヤーがこのイベントを発生させたかにかかわらず、全てのプレイヤーが対象のリンゴを収穫できます。
◇リンゴの収穫について
このゲームでは、通貨兼勝利点となるハチミツを道中でいかに効率よく、上手に獲得できるかがポイントとなってきます。
タイル配置ボーナスに加えて、リンゴの収穫でもハチミツを獲得し、資金繰りに余裕を持たせつつ勝利点の確保もしていきましょう。
リンゴを収穫するときは、「収穫する種類のリンゴが、隣接するタイルにどれだけ描かれているか」を数えます。
口頭だと難しいので、画像を織り交ぜつつ説明します。
例えば、上記のようなタイルが配置されているとしましょう。
そしてこの項目冒頭の画像、オレンジ色のリンゴと金色っぽいリンゴのアイコンを通過した場合です。
黄色の丸で囲まれているオレンジ色のリンゴは2枚のタイルが隣接していて、総数は3個。
白色の丸で囲まれているリンゴはタイル1枚しかないですが、そのタイルには2つのオレンジ色のリンゴが描かれています。
収穫時は、どちらか大きい方ではなく、それぞれから(可能であれば)収穫して良いので、収穫するリンゴの集まりがいくつもあればその全てから収穫できます。
収穫で獲得するハチミツの量は、以下の計算を行い産出します。
「(隣接しているリンゴの総数)-(リンゴアイコン通過時のダイス目)=獲得ハチミツ量」
ダイス目が1だとして、まずはオレンジの収穫を行います。
「3-1=2」と、「2-1=1」なので、合計で価値3のハチミツを受け取れます。
その後の金色のリンゴは1つもないので、収穫は発生しません。
また、別の例として、上記盤面で赤色のリンゴアイコンを通過した場合。
ダイス目は最低でも1なので、「赤いリンゴ1-ダイス目1=0」となり、ハチミツの獲得はできません。
上記の盤面で赤色のリンゴアイコンを通過した場合、ダイス目は最低でも1なので、「赤いリンゴ1-ダイス目1=0」となり、ハチミツの獲得はできません。
また、ダイス目が2、3となった時に赤色のリンゴが盤面に1つのままだったとしても、(赤いリンゴ1-ダイス目2=-1、等)支払いは発生しません。
単純に、0より少なかったらハチミツがもらえないだけです。
リンゴの数はタイルの枚数ではなくアイコンの数で数えます。
勘違いすることもあるので、気を付けましょう。
5b.タイルの補充
ダイスが移動した後、次の手番プレイヤーがメインボードから選択できるタイルが1枚以下になっている場合。
↓
即座に、メインボードの7つのくぼみ全てに「果樹面」を表にしてタイルを1枚ずつ補充します。
各くぼみに置かれるタイルの数に上限はありません。
5c.花からの得点、ダイス目の変更
ダイスがメインボードの最奥から橋を通って(花アイコンを通過して)スタートマスに戻ってきた場合。
↓
「5a.リンゴの収穫」同様に、誰がこのイベントを発生させても全てのプレイヤーが対象です。
各プレイヤーは、自分の果樹園ボード上にある花アイコンを全て数えます。
そして、「花アイコンの数」×「ダイスの目」を計算して、その合計値と同じ価値のハチミツを得ます。
花からの得点の処理が終わったら、ダイスの目を1増やします。
この時点で、〇のマスに戻ってきているハズなので、1番手のプレイヤーが手番を実行します。
5d.ゲームの終了
移動前のダイスがメインボードの落ち葉が描かれたマスにあり、ダイスの目が3だった場合。
(この時点で全プレイヤーの果樹園ボードに空きスペースはないはずです。)
↓
ゲームが終了します。
最終得点計算を行い、ゲームの勝者を決定します。
5.最終得点計算
各プレイヤーは、以下の要素からハチミツを得ます。
A)リンゴの最終収穫
B)最終収穫の種類数ボーナス
C)花からの最終得点
計算をする際は、スコアシートを見つつ、上から順番に計算していきましょう。
A)リンゴの最終収穫
7種類全てのリンゴを収穫します。
獲得できるハチミツの数は、通常の収穫とは異なり《(一番大きいリンゴの集まり-3)×2》となります。
得点シートを使っていれば大丈夫だとは思いますが、得られるハチミツの数を「×2」するのを忘れないようにしましょう。
B)最終収穫の種類数ボーナス
「A)リンゴの最終収穫」でハチミツを1個以上得られたリンゴが何種類あったか数えます。
その種類数に応じて、以下の通りボーナスを得ます。
種類数 | 3以下 | 4 | 5 | 6 | 7 |
ボーナス | 0 | 4 | 11 | 21 | 35 |
このボーナスはかなり大きいものになるので、積極的に狙っていきましょう。
C)花からの最終得点
果樹園ボードにある花の数を数え、その数と同じだけのハチミツを得ます。
残念ながら3倍にはなりません、等倍です。
以上3つの最終得点計算で得られたハチミツと、ゲーム終了時に手元に持っていたハチミツの数を合計します。
それが最終得点です。
最終得点が一番高かったプレイヤーがゲームの勝者となります。
珍しく同点だった場合のタイブレイクは決められておらず、単純に勝利を分かち合うやつです。
6.あとがき
はぁい!
『アップルジャック』でしたぁ!!
セットアップが割と簡単で、遊びやすいタイル配置ゲームです。
ちょいちょい書いてる気がしますが、僕はパズル系のゲーム好きなので、これは結構好きなやつでしたね。
ダイスは残念ながら振らないけど、タイルガチャができるのが良いですね。
「ただし、引いたら絶対にそれを使え」って言うのもアツい。
祈祷力が試される。
メインボードには自分が止まるマスがアイコンで表示されているので、ある程度先を見て考えることも可能。
激しいインタラクションは感じないけど、ちょっと遠巻きに絡んでくるみたいな感じ。
絶の妙。
基本的にはやりたいことができるけど、タイルのめくり、補充タイミング次第で色々変わってくる。
補充タイミングをずらすために自ら生贄(ガチャ)となることも無きにしも非ず。
ちょうどいい。
りんごの旬は10月頃ですが、収穫時期は早いものなら8月から。
涼しいおうちの中で、りんご狩り気分を楽しんでみてはいかがでしょうか。
はぁい!
今回はここまでっス!
次の記事も読んでね!
よろしくおねがいしまぁす☆
ゼクシオンと読みます。(@Boardgameguild)某ねずみの王様が登場するゲームのキャラクターからとりました。ぜっくんって呼んでね!
群馬県館林近辺で仲間とともに「館林たぬきゲーム会」というボドゲ会の主催しています。最近は「たぬきつね工務店」というサークル名でゲムマとかにも出展し始めました。どちらも良きライバルであり協力者である「みこめくん(@mi_comments)」、後方支援の「BEEさん(@MaskedriderBee)」。その他大勢の協力により成り立っています。
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