「指輪物語:中つ国の伝承」プレビュー
こにぱーん。MOパンダです。
『指輪物語:中つ国の伝承』が6月16日に先行発売されました。
あのロード・オブ・ザ・リングとのコラボエキスパンションとなり、モダン以下のフォーマットで使用できるエキスパンションになっております。
つまりレガシーも大変なことに?!
公式発売日の6月23日に向けてカード購入の参考にしていただければと思います。
序盤は新メカニズムの解説になります。
指輪がよくわからない方もぜひ。
新メカニズム 『指輪』
まずは今回の一番注目されている指輪から!
指輪があなたを誘惑するたびに自分のクリーチャー1体に指輪を持たせることができます。
クリーチャーがいる場合必ず指輪所持者を選ぶ必要があります。
指輪を持たせることができるのは自分のクリーチャー1体だけです。
各プレイヤーは「指輪」という名前の紋章を1つしか持てず、そのプレイヤーの指輪所持者は同時に1体しか存在しません。
指輪所持者になっているクリーチャーのコントローラーが変わったら、そのクリーチャーは指輪所持者ではなくなります。
指輪所持者にするのに対象は取りません。「指輪があなたを誘惑」の解決時に選びます。
すでに指輪持ちがいる場合他のクリーチャーを指輪所持者に選べば元のクリーチャーは指輪所持者ではなくなり指輪による能力も失います。
指輪があなたを誘惑するたびに、指輪自体の能力が上から順番に追加されていきます。
4回指輪に誘惑されると自分のクリーチャー1体が
・伝説になる
・自身によりパワーが高いクリーチャーにブロックされない
・攻撃時に1枚引く1枚捨てる
・ブロックされたら戦闘終了時にそのクリーチャーを生贄に捧げる
・戦闘ダメージを与えたら対戦相手のライフを3点失わせる
となります。
イニシアチブや統治者と違い奪われる心配はありません。
アドバンテージに直結する効果もありません。
今までと比べ控えめですね。
伝説ではないクリーチャーに伝説を付与できるため《カラカス》で手札に戻すことが可能になります。
新メカニズム 『オーク動員』
動員と聞いて思い出す方もいると思いますが灯争大戦にあった動員と同じです。
この灯争大戦の動員ですがゾンビ動員に変更されます。
オーク動員によって生まれたオーク・軍団トークンがいるところにゾンビ動員を行うと合体して「オーク・ゾンビ・軍団」クリーチャーになります。
逆も同じです。1つの軍団になりますので覚えておきましょう。
『指輪物語:中つ国の伝承』プレビュー
カードは以下のページを参考にしています。
『指輪物語:中つ国の伝承™』カードイメージギャラリー
『指輪物語:中つ国の伝承™』統率者カードイメージギャラリー
また、今回もYoutubeのエムパンCh. で全カードプレビューのライブ配信もやっていますので、合わせて御覧ください。
それではプレビューいってみましょう!
注目カードプレビュー
水の辺村の合戦
《秘密を掘り下げる者》デッキのクリーチャーを全て破壊する3マナの全体除去呪文。
食物を生成できライフレースは崩壊。
デスタクなどのパワーが控えめなデッキでサイドボード候補か。
塔の長官、ボロミア
非常に強力な効果を持つクリーチャー。
《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》と同様のカウンター能力を持つ。
各種インカネーションや《意志の力》0マナアーティファクトなど場にでたらデッキによって崩壊寸前になるほどの影響があります。
《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》は青白のカードのため使い勝手が良くなかったですが、今回はシングルシンボルで白単色なためストンピィ系で採用も考えられます。
さらに人間なので《魂の洞窟》でカウンターを気にせずプレイすることも可能です。
生け贄によって破壊不能と指輪付与ができるため、他のクリーチャーを《カラカス》で使い回すことが可能。
強力!
再鍛造
装備品のバックアップを全て行うエンチャント。
・墓地からリアニメイト
・いつでも装備可
・装備コストの踏み倒し
と隙がありません。
デッキから装備品を墓地に落とせる《ゴブリンの技師》と相性良し。
一時の猶予
白くなった《差し戻し》。
《差し戻し》と違いカウンターができない呪文も手札に戻せるため上位互換である。
上手くハマるデッキがあればいいが、今はあまり可能性を感じず。
《タッサの神託者》デッキに勝ちたいなら《天使の嗜み》でいいと思ってしまうが果たして。
剛毅なるサムワイズ
今回のイチオシカード!
2マナ2/1 瞬速持ちのハーフリングです。
出た時に墓地に置かれたパーマネントを1つ手札に戻し指輪に誘惑されます。
パーマネントカードなら制限はありません。
なので想起でプレイした《孤独》や《不毛の大地》などを使い回すことができます。
そして自身は伝説。《カラカス》で使い回すことができます。
毎ターン《不毛の大地》を起動し続けることも不可能ではありません。
瞬速持ちのためインスタントタイミングで指輪に誘惑されることができます。
つまり自分のクリーチャーにインスタントタイミングで伝説を付与できます。
伝説ではないクリーチャーを除去から《カラカス》で手札に戻すことが可能になります。
《ちらつき鬼火》や《護衛募集員》をバウンスできたら勝利は目前です。
厳しい説教
思ったより範囲の広いカウンター呪文です。
序盤であれば《タルモゴイフ》もカウンター可能。
《呪文嵌め》や《軽微なつまづき》と違い
《孤独》や《悲嘆》といったカードもカウンター可能です。
デス&タックス相手ならほぼ全てのクリーチャーをカウンター可能です。
場に出たら大きくなる《聖遺の騎士》や《エルフの開墾者》も対処可能です。
サイドボードで使うかも?
指輪の誘い
新たなドローエンジンです。
軽いクリーチャーを採用したデッキでは指輪所持者を作りやすく条件を満たしやすい。
ただ場に維持しやすいクリーチャーがいた方がいいので《真の名の宿敵》と一緒に使いたいですね。
最近は《夜の囁き》を採用したテンポデッキも増えています。
同じコストでより引ける可能性がある指輪の誘いも良さそうですね。
オークの弓使い
話題のオークです。
2マナ1/1瞬速好きなところに1点+動員1。
これだけでも若干パワーカード寄りです。
しかしもう1つ相手のドローに反応してさらにダメージと動員を行います。すごい!
《渦まく知識》に合わせて出すと4点割り振り+動員4。
終わってます。
《グリセルブランド》に合わせたら7点ダメージ動員7。
なぜか弓で《グリセルブランド》自体が破壊されます。
エルフデッキ相手は《エルフの幻想家》や《垣間見る自然》に反応してエルフの村を焼き払います。むごい。
2マナと構えやすく《悪意の大梟》や《氷牙のコアトル》に強く、この手のカードが苦手なテンポデッキでの採用は強そうですね。
火の中へ投げ捨てる
《塵と化す》の派生です。
なんとインスタントになりアーティファクトを追放できるようになりました。
全体火力ではなくなりましたが2体除去できる点では役割はあまり変わりません。
※《巣穴からの総出》相手だけは《塵と化す》でないと対処不可ですが。
アーティファクト追放によって《カルドラの完成体》が対処できるようになり大幅強化です。
テンポデッキのサイドボードで見そうですね。
危ない! 火事だ! 敵だ!
軽減できない全体火力です。
X=0で唱えても効果的な火力呪文は珍しいですね。
《真の名の宿敵》+《石鍛冶の神秘家》という場になってしまってもX=2で《石鍛冶の神秘家》を除去し《真の名の宿敵》を1点ダメージで破壊することが可能です。
《ルーンの母》の場合はプロテクションで弾かれてしまい立ち消えてしまうので残念。
喜ぶハーフリング
強力な効果を持つマナクリーチャーです。
無色マナを出すか伝説呪文にだけ使える色マナを生みます。
そして打ち消されません。プレインズウォーカーは現在全て伝説のカードなため2ターン目に打ち消されない《時を解す者、テフェリー》を唱えることが可能です。
《紅蓮破》で対処を考えていると喜ぶハーフリングスタートされどうにもならないなんてことが起こると思われます。厳しい。
《目くらまし》や《紅蓮破》によってマナコスト4以上のカードが使いにくいレガシーフォーマットですが打ち消されないのであれば話は違います。
いままで見なかった伝説のカードが使われるかもしれないですね。
恐れを知らぬ騎士、エオウィン
《稲妻》で破壊されないタフネス4。そして一時的に追放するわけではなく完全に除去。最後になぜかプロテクション付与。
イニシアチブ系のデッキが苦手な《濁浪の執政》を除去できる手段としてはちょうど良さそうな。人間なのも《魂の洞窟》と合わせて使えるのでいいですね。
アノールの焔
・2ドロー
・アーティファクト破壊
・クリーチャーに5点
どれかをできる3マナインスタント呪文です。
しかしウィザードがあると2つ選んで唱えることが可能です。
レガシーで見るウィザードは《秘密を掘り下げる者》《瞬唱の魔道士》《セファリッドの幻術師》《月の大魔術師》《タッサの神託者》などがいます。
《瞬唱の魔道士》は特に相性がよくフラッシュバックによって多大なアドバンテージを生むことでしょう。
ウィザードが場になくてもそれなりに強い呪文なのでコントロールデッキでの採用が考えられます。
プレインズウォーカーにも5点飛んだら完璧でしたね。
サウロンの交換条件
《嘘か真か》のリメイク呪文です。
3枚引けることはほぼなく3マナ2ドロー+墓地肥し+指輪になります。
カードアドバンテージをがっつり取りたいなら《苦い真理》でいいし、4色以上のデッキであれば《影の予言》の方が強い。
残念なことに使うことは無さそう。
一つの指輪
今回の目玉カードです。
世界に1枚しかないバージョンも存在するカードです。
効果は1ターンのみ自身にプロテククション全てとタップしてカードを引く効果を持ちます。デメリットはアップキープに乗ってる重荷カウンターの数だけライフを失います。
《通電式キー》などでアンタップすることで追加でカードを引くことができます。《パラドックス装置》が絡んだら無限ドローは間違いなしでしょう。
《湖に潜む者、エムリー》を使うことで2枚の一つの指輪を交互に場にだしプロテクション全てを持ちながらカードを追加で引き続けることが可能です。
《湖に潜む者、エムリー》を除去されない限りダメージで負けることはないでしょう。
統率者
ミナス・ティリスの英雄
重くて強い兵士がいないためなかなかカードパワー不足だった兵士ストンピィですが、重くて強くて攻撃制限をかけられるという強力な兵士が生まれました。
《秀でた隊長》から出しても良し!
2マナランドで加速しながら出しても良し!
コストもほどよく効果も強く使ってみたいカードです。
ドゥーネダインの保護者、ギルライン
すぐに戻すか効果を付与してエンドに戻すか選べるちらつき能力持ちのクリーチャー。
タフネスが3あるため《護衛募集員》でサーチ不可。
しかし伝説なので《カラカス》で守ることは可能。
絆魂付与はいつだって強力。
ロッサールナハの隊長
タッパーかつトークン生成をするクリーチャー。
《霊気の薬瓶》でインスタントタイミングで人間クリーチャーをだすことができれば、相手のクリーチャーを完封することが可能。
本人も3/1先制攻撃といいスタッツを持つ。
人間で攻めるデッキでありか。
大いに食べるホビット
食べた食物の数だけ大きくなるホビット。
1つ食べると2マナ5/5。2つ食べると2マナ8/8。《タルモゴイフ》もびっくりである。
食物を安定供給できるカードや食物絡みのカードがあれば化けるかもしれない。
次のエキスパンション「エルドレインの森」に期待です。
しかし食物を安定供給する《王冠泥棒、オーコ》。お前はだめだ。
終わり
『指輪物語:中つ国の伝承』のプレビューは以上となります。
週末はプレイヤーズコンベンション千葉が行われます。日曜日にはレガシー選手権が行われ指輪物語環境1発目の大きなレガシーの大会になります。
指輪物語のカードがどれほど影響あるのか楽しみですね。
結果によっては跳ね上がるカードもあると思われます。
オークの弓使いに期待しています。
読んでいただきありがとうございました。
MTGを愛するパンダのVtuber。元競技MTG勢で現在の主戦場はレガシー。トップメタからローグまで全てのアーキタイプを使いこなす。 @mopanda_mtg
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