特撮作品紹介 -スーパー戦隊シリーズ-
2018年、スーパー戦隊シリーズの中でも初のスーパー戦隊共闘作品「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」の放送が決定した。
これまでスーパー戦隊シリーズのVS作品は、Vシネマ版や劇場版として制作されてきたが、TVシリーズとしての放送は初である。
■スーパー戦隊シリーズ
スーパー戦隊シリーズとは、石ノ森章太郎原作の秘密戦隊ゴレンジャーが第一作であり、ジャッカー電撃隊、八手三郎原作のバトルフィーバーJと続く。そして電子戦隊デンジマンで秘密戦隊ゴレンジャーに続いて「戦隊」の名が冠につき、光戦隊マスクマン以降は「戦隊」が番組タイトルに定着となった。
かつては原作者の関係からバトルフィーバーJがスーパー戦隊シリーズの第一作とされていたが、現在は秘密戦隊ゴレンジャーが第一作というのが公式の見解である。
■秘密戦隊ゴレンジャー
秘密戦隊ゴレンジャーは石ノ森章太郎原作であり、同じく石ノ森章太郎原作で既に人気作品として定着していた仮面ライダーシリーズにあやかり、5人の仮面ライダーが登場する作品として企画が進められた。
タツノコプロのアニメ作品「科学忍者隊ガッチャマン」や、石ノ森章太郎の漫画作品「サイボーグ009」、また海外ドラマの「スパイ大作戦」など複数人の専門家が集まり、1つのチームとなって戦う特撮ヒーロー番組、それが「秘密戦隊ゴレンジャー」である。
秘密戦隊ゴレンジャーは人気が陰りつつあった仮面ライダーシリーズに変わり、特撮ヒーロー番組の先導者となった。
秘密戦隊ゴレンジャーには後に定番となる巨大ロボットは登場しないが、「5人揃って、ゴレンジャー!」といった集合しての名乗りや決めポーズ、ゴレンジャーストームやゴレンジャーハリケーンの合体技、バリブルーンやバリタンクと言った5人で登場する大型メカなど、スーパー戦隊シリーズの定番となった設定が出揃っている。
5人のヒーローが合体技や秘密兵器を使って悪の組織と戦う秘密戦隊ゴレンジャーは大成功を収め、2年間テレビ放送が続いた。スーパー戦隊シリーズで同一タイトル作品が2年続けて放送されたのは秘密戦隊ゴレンジャーだけである。
■ジャッカー電撃隊
好評のまま放送を終えた秘密戦隊ゴレンジャーに続き、シリーズ化のために制作されたのが、同じく石ノ森章太郎原作のジャッカー電撃隊である。
ジャッカー電撃隊は4人のチームであり、全員がサイボーグ戦士だ。秘密戦隊ゴレンジャーのコミカル路線ではなく、シリアスな展開が続いた。その為か人気は秘密戦隊ゴレンジャーに及ばず、23話から5人目のメンバーとして、前作の秘密戦隊ゴレンジャーでアオレンジャーを演じた宮内洋がビッグワンとして登場。
■宮内洋
宮内洋は仮面ライダーV3で主演以降、秘密戦隊ゴレンジャーではアオレンジャー、快傑ズバットと、特撮ヒーローを演じる役者として不動の人気を得ていた。その為、テコ入れ策として追加戦士、及び戦う司令官としてビッグワンを演じることになる。
シリーズの途中で追加戦士が登場するのはスーパー戦隊シリーズでは定番ではあるが、ビッグワンが初めての試みである。
ビッグワンの登場は大いに成功したが、ジャッカー電撃隊の作品としての底上げにはつながることはなく、スーパー戦隊シリーズとしては唯一の1年未満での放送終了作品となってしまった。
その後スーパー戦隊シリーズの制作は一旦途切れ、1978年は唯一スーパー戦隊シリーズが放送されない年となる。
■バトルフィーバーJ
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翌1979年、スーパー戦隊シリーズの第一作として「バトルフィーバーJ」が放送される。秘密戦隊ゴレンジャーが第一作と公式設定になるまで、スーパー戦隊シリーズの第一作はバトルフィーバーJとされていた。
バトルフィーバーJの原作は八手三郎。八手三郎は個人名ではなく、東映プロデューサーの合同ペンネームであり、バトルフィーバーJ以降のスーパー戦隊シリーズの全ての原作者としてクレジットされている。
バトルフィーバーJは東映とマーベル・コミックの業務提携作品として東映版「スパイダーマン」に続きアメコミ色の強い企画であったが、諸事情から路線変更され、放送された形に変更された。
またスーパー戦隊シリーズの定番となった巨大ロボットが登場したのも、本作のバトルフィーバーロボが初である。
このように秘密戦隊ゴレンジャー、ジャッカー電撃隊、バトルフィーバーJと三作はスーパー戦隊シリーズの基本設定を固め、2018年現在まで続く特撮シリーズ番組となった。
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