手塚治虫作品紹介2 -鉄腕アトム-
前回では手塚治虫について、新宝島からジャングル大帝まで書いた。今回はそれ以降の手塚治虫の軌跡を書こうと思う。
特に手塚治虫の代表作であり、また日本初、虫プロ初の連続テレビアニメ作品としても名を残す鉄腕アトムについて書こうと思う。
■鉄腕アトム
こちらはたいむましんにて買取しました、虫プロ名画祭B2ポスターになります。
1951年から「少年」(光文社刊)に連載された『アトム大使』の登場人物であったアトムを主人公として、1952年から1968年に連載された漫画が、「鉄腕アトム」である。
手塚治虫を代表する作品とも言える鉄腕アトムであるが、「アトム大使」の人気は芳しいものではなかった。アトム大使でのアトムは、自身の頭部を差し出すことで人類間の争いを沈め、作品として終了する。
当時の編集長の「人間に近い感情を持ったロボットであるアトムを主人公とすれば子どもたちは受け入れるだろう」という助言を元に、アトム大使の後継作品として「鉄腕アトム」の連載が同誌で始まった。
鉄腕アトムの存在は漫画のみならず、後の世に大きな影響を与えた。創作に登場する、人格を持ったロボット後の多くは鉄腕アトムが根底にいると言っても過言ではないだろう。または現実社会でも、特に日本では人型ロボットの実現を目指す研究者が多い。
週刊『ロビ』のロビなどは、アトムがモデルになっている人型ロボットの典型ではないだろうか。
アトムには主に7つの能力があると設定されている。これは初期原作、アニメ、映画などによって差異があるが、初期アニメの7つの能力は以下となる。
「どんな計算も1秒でできる電子頭脳」
「60か国語を話せる人工声帯」
「人間の1000倍聞こえる聴力」
「サーチライトの目」
「10万馬力の原子力モーター」
「足のジェットエンジン」
「お尻からマシンガン」
その中でも特に10万馬力は鉄腕アトムのオープニングでもサビに使われ、能力として最も印象深いといえるだろう。
鉄腕アトムは天馬博士の息子であり、事故死した天馬飛雄に似せて作られているため、外見は人間の子どもにそっくりであり、また人格や感情も存在する。ただロボットのため、身体的な成長はしない。天馬博士はそれに激怒し、アトムをサーカスに売ってしまう。
奴隷として扱われていたが、後に人格を持ったロボットに人権と同等の権利を与える法整備がなされ、アトムはお茶の水博士に引き取られることになる。
■お茶の水博士
お茶の水博士は手塚治虫のスターシステムの一人であり、その大きな鼻から火の鳥シリーズに登場する猿田彦に近いキャラクターとされる。猿田彦が陰であれば、お茶の水博士は陽であり、他の作品でもお茶の水博士は善良なキャラクターとして登場する。
また、ゆうきまさみ原作・カサハラテツロー作画の「アトム ザ・ビギニング」では、天馬博士とお茶の水博士は大学の学友であり、人格を持ったロボットの研究を共に行っている。
こちらはたいむましんにて買取しました、鉄腕アトム主題歌ソノシートになります。
また先に書いた通り、アトムを製造したのは天馬博士であり、お茶の水博士ではない。お茶の水博士はアトムを引き取った後、アトムの家族として妹のウラン、弟のコバルトを製造している。
ウランはアトムと同じく10万馬力であるが、他の能力は持っていない。また大変お転婆であり、たびたびトラブルを起こす。
コバルトはアトムと全く同じ7つの能力を持つが、急造されたためか全体的な能力はやや劣っている。
共にトラブルメーカーとしてアトムをさまざまな事件に巻き込んでおり、天馬博士とお茶の水博士のロボット工学博士としての個性が伺われる事例とも言えるだろう。
また父親としてエタノール、母親としてリンと名付けたロボットを購入し、アトムに家族としてプレゼントしている。
鉄腕アトムは日本国内で3度テレビアニメ化され、劇場版も製作。ASTRO BOYとしてテレビアニメが放送され、2009年にはCG映画としてアメリカで制作、公開されている。
世界に代表する手塚治虫作品と言って間違いないだろう。
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