『地球防衛少女イコちゃん』シリーズのこと(第3回 最終回)

山 陰生(やま かげみ)

『地球防衛少女イコちゃん』シリーズのこと(第1回)はこちらから。

 

そして3作目の『大江戸大作戦』は日光江戸村の協力を受け、鬼怒川ロイヤルホテルに泊まり込んでの撮影だった。当時、平賀源内役の中山昭二氏が江戸村の専務取締役だったことから話が進んだのだと思う。今作では私は「制作部統轄」という肩書きだが、基本的には前作と変わらないような何でも屋。この作品で河ちゃんがスゲーなと思ったのは、イコちゃんファンクラブの方々にエキストラを募り、江戸村に自費で来ていただいたのだが、モブシーンを撮るには人数が足らず、長時間お待たせしたあげくその日は出番が無くなってしまった。そこで河ちゃん、みんなの前に立つとメガホンで「じゃ、おまえら帰れよ!」と一言。オイオイ失礼にも程があるなと思ったのもつかの間、エキストラの皆さんは意外と素直にお帰りになった。私の知る限り、河ちゃんやスタッフにくってかかった方はひとりもいなかった。もちろん文句を言っている方もいたと思うが、それも「河ちゃんじゃしょうがねぇな」といった風に見えた。カルトC調監督故のこれが愛され方なのかと感心したものだ。それともまだ大らかな時代だったのだろうか(どうやら未亜ちゃんのサインを配ったらしい)? 
女優陣も人数こそ減ってしまった(そういう意味では2は豪華だった)が、主演の未亜ちゃんはもう完全にイコちゃんで、ますますお茶目な感じに仕上がっており、おいこ役の吉野里亜ちゃんと仲良く撮影に取り組んでいた。2人は同い年で、グラビアが中心だった里亜ちゃんは映像作品(ドラマ)はこれが初出演だったようだ。鬼怒川に1泊したし、女の子2人、仲良くなったのではなかろうか。2人とも18歳にしては幼い感じで、忍者装束など可愛かったかと。男性陣もトビヤマ隊長を引き続き竹中直人氏が演じ、上層部もミズノ博士役の土屋嘉男氏、クラモト参謀役の京本政樹氏ヤオイ参謀役の矢追純一氏など顔ぶれも豪華に。一般隊員も今回は日光江戸村所属の俳優さんたちに総取り替えで撮影されている。そして『人造人間キカイダー』『イナズマン』で皆さんご存じの伴直弥(大介)氏が次郎吉役で参加。眼鏡と背負った三味線は自身の提案により決まったという。

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伴氏のインタビューが載っている「B-CLUB」の表紙。もちろんイコちゃんの記事も載っている。

 

伴さんには当時「B-CLUB(54号)」用に次郎吉姿でインタビューをさせていただいた。「イコちゃんは当たるよ」と太鼓判も押していただき、キカイダーのお話なども伺っている。キカイダーといえば『キカイダーREBOOT』のパンフとDVDのライナーノート制作時に24年ぶりにお会いしてインタビューをさせていただいた。残念ながら当時のことは覚えてはおられなかったw。
スタッフでは2、3を通してお世話になった照明監督の加藤純弘氏は思い出深い。矢島信男氏の下でスーパー戦隊シリーズやメタルヒーローシリーズの照明を担当されていた方で(ご本人はジャスピオンがお気に入りの由)、スタッフの中でも大ベテランなので、現場で色々教えていただき、照明以外の部分でもお手伝いいただいた。いつも笑顔でやさしいおじさん然とした頼りになる方だった。監修や題字をお願いした実相寺昭雄監督には『3』のMOOKを作る際、巻頭のグラビアにご子息である「ちな坊」をお連れいただき、撮影もお付き合いいただいた。河ちゃんをはじめ、私たちのような素人にも優しく接して下さった姿が思い出される(当時はドラゴンマガジンのコラムでもお世話になっていた)。この撮影には他にも、制服図鑑などで活躍されていた森伸之氏に制服をお借りしたり、弓道着の着付け(氏は元弓道部)などで協力して頂いた。その後、制服本関係などでお世話になるとはこの時はまったく想像してはいなかったがw。

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MOOKのグラビア用にお借りした森氏の制服。その形を知らせて貰った際の氏の絵。

 

この様なことも含め、当時バンダイと角川書店で作った『2』と『3』のMOOKをご覧になる機会があったら、ぜひ目を通してみていただきたい。撮影に参加した我々自ら編集、執筆しているのでかなり詳しいw。巻頭には撮り下ろしの写真などもあり、手前味噌ながらファン必携の書となっていると思う(どちらも絶版ですがw)。

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角川書店(当時)から発売された『3』のMOOK表紙。

「老婆心ながら な お話し」前編

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山 陰生(やま かげみ)
上京後、専門学校を経てアニメーターになるも挫折。 その後、編集プロダクションに拾われ、オタク関連の書籍や雑誌の編集・ライティングを行いその後フリーに。 しかし、人生の旅も半世紀を越え、田舎にUターンして余生を過ごす日々。 昭和を愛すが別に戻りたくはない、初老に片足突っ込みかけているオヤジです。
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